万能無敵
ミルク・エンジェル



第4話
『開発! 愛玩人形』





「そろそろ、戦闘記録、本星に送っておかなきゃ」
 僕は、基地の中で、いいかげんな内容の侵略日誌をつけながら言った。
「送らなきゃって、そもそも、最近は戦闘してないじゃないですか」
「そりゃあ、あんなデタラメなの相手に大事な竜機兵をぶつけるけるわけにはいかんでしょ」
 肩をすくめて、僕は言う。文字通り“万能無敵”であるミルク・エンジェルに竜機兵をぶつけることは、廃棄処分にするのに等しい愚行だ。
「じゃ、どうすんです?」
「バンク・フィルムを合成して、いかにもたくさん戦闘しているように見せる」
「えええ?」
「背景を合成したり、映像をいじって竜機兵のフォルムを変えたりしてさ」
「な、なんてイイカゲンな……」
 ココナは、吊り気味の目を見開いて絶句した。
「業界じゃ“ゴジラース方式”って呼ばれてるんだ。スタッフの息抜きや経費節減のための常套手段なんだぞ」
「そ、そうなんですかあ?」
 と、疑わしそうな声をあげるココナ。けど、僕は平気な顔で続けた。
「例えば、ダーレス社のツァール2D型とロイガーA7型なんて、双子機って言われるくらいそっくりなんだから、バレやしないって」
「ばれなきゃいいってものなんですかねえ」



《オープニング・テーマ》
『飛びこえてミルキー・ウェイ』



 と言うわけで、僕は自転車をこぎこぎ、今日も舞川家に向かった。
 この地方では、次第に季節は秋になりつつある。頬をなぶる風が爽やかだ。
 今日は、舞川瑠実が仕事で遅くなる曜日である。そのことが何となく残念なような気もするが、その分、舞川美玖と過ごす時間は長くなるわけだ。
 否応なく高まる期待と、すでにかなり弱くなってしまった罪悪感を抱えながら、僕は、小奇麗な舞川家の前で自転車を止め、呼び鈴を押した。

「だから、引っくり返すのは、知ってるよ」
 舞川美玖は、分数の除算の問題式を前にして、言った。
「でも、何で引っくり返すのかが、わかんないの」
 この文化圏だと、分数は、分子が上、分母が下という形で表記される。それを逆数にすることを、彼女は“引っくり返す”と表現しているのである。
 どうやら、この件で納得しない限り、舞川美玖は先の段階に進めないらしい。算数の成績が今一つなのは、そこに原因があるようだ。
「うーん、そうだねえ」
 僕は、舞川美玖にも分かるような表現を、頭の中で探した。
 本来なら、舞川美玖を快楽の虜にすべく、すぐさま開発をしたいとこなのだが、彼女にとって僕は家庭教師なのだ。勉強を見てやるというポーズを続けないと、不審に思われてしまう。
「そもそも、4分の3で割るってのがイミフメイだよ。4分の3をかけるんなら分かるよ。4つに割って、それから3をかけるのと同じでしょ」
「うん、分かってるじゃない」
「でもさ、4分の3で割るって……割るってのは、分けるってことでしょ? 3つに分けるとか、4つに分けるとか。6割る2は、6を2つに分けたら、3になる、ってことだし」
 どうやら、そこに誤解があるようだ。
「そうとも言えるけど、別の考え方もあるよ」
「べつの?」
「そう。Aって数をBって数で割るってことは、AをBだけ分けるってだけじゃない。Aの中に、Bがいくつ入ってるか、とも言えるわけ」
「……6割る2は……6の中に、2が3つ、ってこと?」
 舞川美玖が、そう訊いてきた。なかなか頭の回転の速いコだ。
「そうそう。だから、4分の3で割るってことは、その数の中に4分の3が幾つあるかってことだと思えばいいんだよ」
 そう言いながら、いろいろと図を描いて、できるだけ丁寧に説明する。
 舞川美玖は、それで、どうやら納得した様子だった。
「うわー、すっごーい、せんせえ、何でも知ってるんだね」
 こう、素直な感嘆の言葉を聞くのは、やっぱり悪い気持ちはしない。
「美玖ちゃんの飲みこみがいいんだよ」
「ありがと……。でもでも、やっぱり先生、教え方上手だよ」
 その可愛らしい顔をほころばせながら、舞川美玖が言う。
「じゃあ、頑張った美玖ちゃんに、ご褒美をあげるね」
 そう言うと、舞川美玖の顔が、ぽおっと染まる。
 彼女の足元に膝を付くと、舞川美玖は、そろそろとスカートをたくし上げた。
 幼い曲線で構成された小さなお尻を、白いショーツが包んでいる。
 僕がそれに手をかけて脱がそうとすると、舞川美玖は、腰を浮かして協力した。
 するりとショーツを下ろして、少女の秘密の部分を露わにする。
「あ……」
 その繊細な部分で僕の視線を感じたのか、舞川美玖が、ため息に似た声をあげる。
 ふっくらとふくらんだ無毛の白い恥丘。そこを縦に割り裂くスリットはあくまで控え目で、ひどくいたいけに見える。
 僕は、その両脇に指を添え、そっと左右に開いた。
 サーモンピンクの肉襞と、敏感な肉の芽を隠した鞘が姿を現す。
 ひくひくと息づいているそこに、僕は、ゆっくりと顔を近付けた。
「やぁん、先生……あんまり、見つめないで……」
 次第に息を熱くしながら、舞川美玖が言う。
「綺麗だよ、美玖ちゃん……」
 僕は、思った通りのことを口にした。
 そして、まるで唇にキスするような感じで、ちゅ、と口付けする。
「ふゎ……」
 舞川美玖が、甘い吐息を漏らした。
 僕は、彼女のまだ未発達な性感を優しく目覚めさせるべく、強くしすぎないように、ちろちろとその部分を舌先でくすぐる。
「あ、あぁ……ン……うン……」
 左手でスカートを持ち、右手の指先を口に含みながら、舞川美玖が声を漏らした。
 隠そうとしても隠し切れない官能の響きが、そこにはある。
 僕は、小さなお尻や白い太腿を撫でさすりながら、クンニリングスを続けた。
「美玖ちゃんは、こうされるの、好き?」
 そして、舌と唇による愛撫の合間に、そうやって訊く。
「う、うん……好き……」
「どうして、好きなの?」
「だ、だって……きもちいいから……」
 恥ずかしそうに、それでもきちんと舞川美玖は答える。
 これまでの僕との経験から、素直に快感を訴えれば訴えるほど、より大きな快感が与えられることを学習しているのだ。
「ここを舐められて、美玖ちゃんは気持ちがいいんだ?」
 そう、嬲るように言って、僕は、わざと音をたてながら、小さな膣口の周辺を舐め回した。
 溢れ出る蜜のわずかに甘いような酸味が、舌先を刺激する。
「あぁン……だ、だって……だってぇ……」
 未だ、性的なことに対する罪悪感を完全に払拭しきれていないのだろう。いやいやと可愛らしく首を振りながら、舞川美玖がその小さな体を震わせた。
 しかし、もはや彼女は、僕の淫らな口唇愛撫によってもたらされる快感に抗うことはできなくなっている。
「ひゃうううううン」
 ちゅっ、ちゅっ、とフード越しにクリトリスをついばみ、舌の裏の柔らかな部分で刺激してやると、泣くような声をあげながら、ぎゅっ、と僕の頭を自らの股間に押しつける。
 ふぁさ、と頭にかかったスカートに視界を半ば塞がれながら、僕は、舞川美玖を追い詰めるべく、熱い愛液ごと肉襞をすすり、膣口に舌をこじ入れた。
「あはッ! ひぁ! あン! せ、せんせえ、せんせえッ!」
 はしたなくも脚を大きく開き、お尻を浮かせながら、舞川美玖が高い声をあげる。
「イくときは、イくって言うんだよ」
 つい最近、本格的な絶頂を覚えた少女に、僕は、言った。
 僕の言葉の意味が届いているのかいないのか、舞川美玖は、こくこくと壊れた人形のように肯く。
 そんな彼女の仕草に昏い満足感を覚えながら、僕は、クリトリスを保護する包皮を剥いた。
「ひやッ!」
 びくン、と舞川美玖の体がイスの上で跳ねる。
 構わず僕は、彼女のもっとも敏感な器官を、唇で挟んだ。
 そして、軽く吸引しながら、舌先でくすぐる。
「ひゃ! ああ! ンッ! んんんンッ! んん〜ッ!」
 その幼い体で受け止めるにはあまりに鋭い快感に、舞川美玖が、声にならない声をあげ、白い喉をのけぞらせた。
「ンいッ! せ、せんせぇ……イ……イク……!」
 それでも、僕の言いつけを必死に守ろうとして、絞り出すような声をあげる。
「あああああン!」
 一際高い声をあげて、舞川美玖は、ぴーん、とその脚を硬直させた。
 びくっ、びくっ、と体が痙攣する。
 覚えたばかりのアクメに、体中がびっくりしているような、そんな感じだ。
「ン……んあ……は……はぁ……ン……」
 しばらくいて、舞川美玖の体から、くたっ、と力が抜ける。
 僕は、愛液で濡れた口元を手でぬぐってから、たまらなくなって彼女の小さな体を抱き締めた。

「おいで……」
 僕は、舞川美玖のベッドに腰掛け、彼女を誘った。
「うん……」
 恥ずかしげに、舞川美玖は肯く。
 すでに、僕たちは全裸になっていた。舞川美玖が身に付けているのは、髪を結ぶリボンと、ミルク・エンジンの端末であるペンダントだけだ。
 今日は家に二人きりだから、誰にはばかることもない。いや、もし舞川瑠実が家に居たとしても、本当ははばからなくてもいいんだけど。
 裸になると、舞川美玖が、まだ年端もいかない少女なのだということを、改めて実感する。
 腰の辺りの控え目な曲線や、小さなお尻。これから伸びていくであろう手足も、根元から先端まで、ほとんど太さに変化がない感じだ。白い指先に至るまで、どこか小作りで、ちんまりとしている。
 その、いかにも幼児体型な体の中で異彩を放っているのが、豊かな双乳だった。
 もともと体が小柄なので、サイズ的には、例えばココナや舞川瑠実とは比べるべくもないが、そのカップは相当なものだろう。
 何よりも、細く小さな肢体の中で、ぷりぷりと丸く膨らんだその部分は、やはり“巨乳”と言うのに相応しい。
 ベッドに座る僕に、舞川美玖が、おずおずと近付いてきた。
 その、倒錯的な魅力に包まれた体を、ベッドに座ったまま抱き寄せる。
 おじぎをするようにちょっと腰をかがめた彼女の顔が、すぐ目の前に来た。
 目を閉じ、わずかに唇をほころばせるその顔に、顔を寄せる。
「ん……ふっ……」
 口付けで唇を塞ぎながら、右手でその豊かな胸をまさぐると、舞川美玖は、可愛らしい鼻声を漏らした。
 色素の薄い乳輪の中央にある小粒な乳首が、ぷくん、と立ちあがるのを手の平に感じる。
 その健気な突起を指先でくすぐると、舞川美玖は、ふンふンと媚びるような声をあげた。
 脳が痺れるような興奮を感じながら、舌で彼女の口腔を蹂躙する。
 ぴちゅ、ぴちゅ、と唾液のはじける音が、かすかに響いた。
 唇を離すと、舞川美玖の大きな瞳が、とろん、と涙で潤んでいる。
「今度は、美玖ちゃんがする番だよ」
 そう言うと、舞川美玖は、顔を伏せながら僕の足元にひざまずいた。
 僕の股間のものは、すでに、熱い血液を集めて、上を向いている。
「おっきい……」
 正座を崩したような姿勢で僕の勃起を目の前にした舞川美玖は、吐息混じりに言った。
 好奇心と、そして明らかな興奮で目を輝かせながら、じっと見つめている。
「触って」
 そう催促すると、舞川美玖が、両手の指先を、僕のペニスに伸ばしてきた。
 自分ののサイズが人と比べてどうなのかはよく分からないけど、舞川美玖の小さな手には、ちょっと大きすぎるように感じられる。
 おずおずとしたその指の感触に、僕のペニスは、さらに硬度と容積を増した。
「あ、またおっきくなったよ?」
「うん、美玖ちゃんが、触ってくれたから」
 そう言うと、舞川美玖は、ちょっと嬉しそうな微笑みを、その顔に浮かべた。
「えっと、こうするんだよね……」
 そして、力を込めるのを恐れるようなもどかしいタッチで、そろそろと僕のシャフトをしごきあげる。
「ん……」
 その弱すぎるくらいの刺激に、僕のペニスはひくひくと反応してしまった。
 鈴口から透明な腺液が溢れ出る。
 舞川美玖は、僕に教わった通り、その腺液を指先で亀頭全体に伸ばしていった。
 ひりつくような快感を、いたいけな少女のおっかなびっくりな表情が、さらに昂進させる。
「すっごい……せんせえの、びきびきにカタくなってる……それに、熱いよ……」
 舌足らずな声でそんなレポートをしながら、舞川美玖は、僕のペニスを手淫する手つきを、次第に大胆にしていった。
 腺液が、あとからあとから溢れ、僕のペニスと、そして彼女の手を汚していく。
「せんせえ、気持ちいいの?」
「うん……美玖ちゃんの手、すごくいいよ……」
 情けない喘ぎ声が出そうになるのを噛み殺しながら、僕は自らの快感を訴えた。
「咥えて」
「……うん」
 わずかにためらいを見せてから、舞川美玖は、その小さな口を、あーんと開けた。
 そして、ぱく、と赤黒く膨張した亀頭にピンク色の唇をかぶせる。
 生温かい快感に、ペニスから腰にかけて、じわーんと甘い痺れが走る。
「ん……んく……んっ……ちゅ……ちゅばっ……」
 舞川美玖は、一生懸命に舌を使い、僕の亀頭を唾液でベトベトにした。
 時折、息苦しくなるのか、口を離しては、ちゅっ、ちゅっ、と先端にキスをする。
 すでに、牡器官に口をつける抵抗感は、ほとんど無くなってきているらしい。最初はあった躊躇の色は薄れ、舌を突き出して亀頭や裏筋に舌を絡めるようにさえする。
 すごく、気持ちがいい。
 ただ、気持ちがいいのは確かなんだけど、今一つ何か物足りなかった。
 本当はここで全体を刺激してほしいんだけど、今の彼女には、ペニスを喉奥まで迎え入れるなんてことはできやしない。
 と、僕は思い立って、彼女の腋から手をくぐらせ、その大きな胸に手を伸ばした。
「ひゃっ?」
 おっぱいをすくいあげるようにすると、突然の反撃に、舞川美玖が可愛い悲鳴をあげる。
「あ、やァン……そんなにされたら、お口でできないよ〜」
 ぐにぐにと双乳を揉みしだく僕に、舞川美玖は、甘い抗議の声をあげた。
 そうしながらも、ミルク色の肌を上気させ、感じやすい胸への愛撫を享受している。
「これで、僕のを、挟んでみて」
 僕は、ぷにぷにとした感触を手で楽しみながら、そう言った。
「え? おっぱいで?」
 今までで始めての要求に、舞川美玖は、目を丸くする。
「うん。そういう方法もあるんだ。パイズリっていうんだよ」
 脳内の翻訳チップに記録されていたこのろくでもない言葉を、僕は、彼女に教えたのだった。



《アイキャッチ》


《CM》




《アイキャッチ》



 舞川美玖の胸の谷間は、素晴らしい感触だった。
 柔らかいながらも弾力のある双乳が、シャフトを左右から包み込み、優しく圧迫する。
 けして激しい刺激ではないが、舞川美玖の胸の柔らかさや滑らかな肌の感触、そして、ペニスの先端が谷合でひょこひょこと動く様子は、僕をこの上も無く興奮させた。
 左右から自らのおっぱいを押さえる彼女の小さな手に手を重ね、上下に動かす。
 舞川美玖も、ペニスに胸を陵辱され、興奮しているらしい。目許を赤く染めながら、自分の胸の谷間で頭を出し入れするペニスに、熱い視線を注いでいる。
「舌を伸ばして、舐めてみて……」
 僕は、少女の規格外の胸を犯すことに陶然としながらも、さらに贅沢な追加注文をする。
「このまま、ふぇらちお、するの?」
「うん」
 聞き返す舞川美玖に、僕は短く答える。
 彼女は、口を開き、舌を伸ばして、自分の胸元で上下運動を続けているペニスを迎え入れようとした。
 腰をずらし、浮かすようにして、彼女の口元にペニスを誘導する。
 唇と亀頭が触れたとき、舞川美玖は、まるで逃すまいとするかのように、ちゅーっ、とその部分を吸引した。
「ぁうっ!」
 予想をはるかに越えた快感に、僕は思わず声をあげる。
「あ、先生、痛かった?」
「う、ううん……気持ち、よかった……」
 答える僕に、びっくり顔だった舞川美玖が、にこっ、と小悪魔的な笑みを見せた。
「そっか、気持ちよかったんだぁ……」
 そう言うと、再びペニスの先端に唇をかぶせ、ちゅうちゅうと音をたてて吸い上げる。
 そうしながらも、ぐにぐにと自らの胸を揉むようにして、シャフトを刺激するのを忘れない。
 あれほど焦がれていたペニス全体を包み込む快楽に、僕は、犬のように息を荒くしていた。
 自然に腰が動いてしまい、彼女の口を下から小突くような感じになってしまう。
 舞川美玖は、かすかに眉をしかめながらも、一生懸命になって、ペニスの先端をその小さな口で吸引した。
 そして、口が疲れると、うんと舌を伸ばし、亀頭全体にてろてろと舌を這わせる。
 僕は、舞川美玖の乳房を左右から揉みながら、いつのまにか前傾姿勢になっていた。
「――せんせえ、シャセイしそうなの?」
 上目遣いで僕の顔を見ながら、舞川美玖が訊く。
「う、うん……もうすぐ、出ちゃいそうだよ……」
 頭の中に桃色の靄がかかった状態で、僕は、そう告白してしまった。
「そうなんだァ……なんだか、うれしい♪」
 今まで、フェラチオをしても最後まで僕を導くことができなかった彼女が、初めての勝利を前にして、笑みを浮かべる。
「出して、せんせえ――」
 舞川美玖はそう言うと、ちゅばちゅばと卑猥な音をたてて、僕のペニスをすすり上げた。
 そうしながら、まるで自らの双乳を揉み潰すようにして、シャフトをしごく。
「んっ、んく、んん、んむ、んっ……♪」
 目を閉じ、一心にペニスを咥えこむ舞川美玖の顔が、興奮に染まっている。
 そして、夢中になった舞川美玖の歯が、亀頭の表面を偶然こすってしまったのが、引き金になった。
「あ、うッ……!」
 出していいかと訊くヒマもなく、その愛らしい口元に、僕は大量のスペルマを迸らせてしまう。
「きゃあン!」
 驚いた声をあげる彼女の顔に、びゅうーっ、びゅうーっ、と2射目、3射目の白濁液が浴びせられる。
 僕のペニスは、何度も何度も律動し、その度に自分でも呆れるほどの勢いで、熱いスペルマを放出した。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
 ようやく息を整え、舞川美玖の方を見ると、その顔は、まともに僕の精を受け止め、どろどろになっていた。
「すごーい……」
 顔と、そして豊かな胸を無残に汚したスペルマを指ですくい、にちゃにちゃと弄びながら、舞川美玖が声をあげる。
 そして、僕が何か声をかける前に、ぱく、とその指を口に含んでしまう。
「あ」
 僕が驚きの声をあげた時には、舞川美玖の口が波型に歪んでいた。
「ふえぇ……あんまり、おいしくなぁい」
 よほど予想していた味と違ったのか、舞川美玖は情けない声をあげる。
「そりゃそうだよ」
 僕はちょっと呆れながら、ウェットティッシュで彼女の顔を拭いてあげた。
「んんん〜、ミルクみたいだと思ったのにぃ」
「そう?」
「……慣れたら、おいしく感じるかな?」
「か、かもね」
 どこでそういう知識を仕入れたのか、舞川美玖は、想い人である僕のスペルマを飲むことに、ずいぶんと執着している。
 と、彼女は、まだスペルマの残滓の付いた指先を、形のいい鼻に近付けた。
 そして、すんすんと鼻を鳴らす。
「んふ……すっごく、エッチなにおい♪」
 そう言って舞川美玖は、一瞬、子供とは思えないほどに妖しい笑みを、その顔に浮かべたのだった。

 舞川美玖の体をベッドに横たえ、全身を愛撫する。
 指や唇が、感じる場所を探り当てるたびに、その体は、ぴくん、ぴくん、と敏感に反応した。
 先ほどの艶っぽい笑みが嘘のように、舞川美玖の表情は、僕のもたらす快感に他愛無くとろけている。
 やはり胸が感じるらしく、舌で乳首を転がすと、体を弓なりに反らせた。
 胸だけが一足先に成長してしまったような、ちょっとアンバランスな体。
 でも、そのアンバランスさが、不思議な興奮を呼び起こす。
 だが、もはや舞川美玖の体における性感帯は、その胸だけではない。
 白い首筋や、鎖骨のくぼみ、おへその周り、脇腹、そしていたいけなクレヴァス……。
 体中のいたるところを刺激してから、僕は、舞川美玖の体に覆い被さった。
「あ、せんせえ……♪」
 きゅっ、と下から舞川美玖が抱きついてくる。
「……」
 僕は、ちょっと考えてから、彼女の体を抱えたまま、ごろん、と体を半回転させた。
「きゃっ?」
 びっくりするほど軽い舞川美玖の体を、自分の体の上に乗せる。
「今日は、美玖ちゃんが上になってごらん」
「う、上にって、どうするの?」
 目をぱちくりさせる彼女の丸いお尻に、僕は手を伸ばした。
「膝で、僕の腰をまたぐみたいにして、お尻を浮かして」
「う、うん……」
 とまどいつつも、素直に返事をして、舞川美玖は言われた通りにする。
 僕は、右手で自らのペニスの角度を調節し、すでにすっかり潤んでいる彼女の秘密の部分に当てた。
「あン」
 幼い靡肉に亀頭の感触を感じたのか、舞川美玖が、きゅっ、と身を縮めるような仕草をする。
「じゃあ、このまま腰を下ろして」
「うん……」
 言われて、舞川美玖は、おずおずとお尻を下げていった。
 どの方向に腰を落としていけばいいのか分からないのだろう。そのまま狙いを外しそうになる彼女の腰を左手で誘導する。
「あ、あん……先っぽ、入ったよ……」
 小さな膣口で僕のペニスを咥えこみながら、舞川美玖が言う。
 まだ挿入にわずかな違和感を感じるのか、はぁっ、はぁっ、と口で息をしながら、彼女は、徐々に自分の腰を僕の腰に近付けていった。
 今まで何度か味わってきた膣壁が、今日も、きついくらいの締め付けで、僕のペニスを迎え入れる。
 こぼれるほどに分泌された愛液が潤滑液にはなっているが、やはり、彼女の中はまだ狭く、僕のでいっぱいいっぱいな感じだ。
「あ、んく……ふ……あぁ……あうン……」
 限界まで、僕のペニスが飲みこまれた。
 先端が舞川美玖の奥のところにまで届いているのを感じる。けど、まだわずかに、僕のペニスは入り切っていない状態だ。
 ペニスを熱い快感がぎゅっと包み込んでいる。まるで、手で強く握られているような感じだ。
「ふあぁ……せんせえ……」
 ぱたん、と舞川美玖は僕の胸に倒れこんだ。
「動かないと、きもちよくなれないよ?」
「うん……でも、ちょっと休ませてよぉ」
 指先で僕の胸を軽く引っかきながら、舞川美玖が言う。
「しょうがないなあ」
 僕は、彼女の柔らかな髪をすくように撫でながら、言った。
 そして、ゆるゆると、下から動きを送りこむ。
「あ、あぅン……先生の、動いてるゥ……」
 うっとりしたような声で言いながら、舞川美玖は、ちろりと自分の唇を舐めた。
 しばらく、僕の緩やかな抽送を味わってから、ゆっくりと上体を起こす。
「んんッ……♪」
 自身の体重でより結合が深まり、舞川美玖は、切ないような、それでいて気持ちいいような声をあげた。
「えっと、これから、どうやって動くの?」
 僕の胸に小さな両手を付いた姿勢で、舞川美玖が訊いてくる。
「腰を、ゆっくり前後に動かしてごらん」
 そう言いながら、両手で細い腰を持ち、動きを導いてやる。
「あンっ。こ、こう? ねえ、こう?」
 くいっ、くいっ、と可愛らしく腰を動かしながら、舞川美玖が不安そうに尋ねる。
「そうだよ……ん……なれてきたら、もっと動かして……」
「うん……あ、あっ……なんか、すごい、すごいよォ……」
 すでに性の快楽を知ってしまった少女は、とろけるような声をあげながら、腰の動きを次第に速くさせていく。
 まだ、舞川美玖は、セックスで絶頂を迎えたことはなかった。が、今日こそは、その時を迎えられるような予感がある。
「美玖ちゃん……自分の感じるところに、僕のを、こすりつけてごらん」
「うん、やってみる……あ、あッ……美玖、おかしくなりそうだよぉ……!」
 ゆさ、ゆさ、と大きな胸を揺らしながら、舞川美玖は腰を使い続けた。
 僕は、まるで誘われるように、その巨乳に手を伸ばす。
「はあぁン♪」
 手の平で包むように乳房をすくいあげると、舞川美玖は嬉しそうな声をあげた。
 と、指先に、彼女が肌身離さず持っているあのペンダントが当たる。
「これ、何で外さないの?」
 僕は、すっかり荒くなった息の合間に、そう訊いてみた。
 金色の、3対6枚の翼があしらわれた、コイン大の丸いペンダント。
 ミルク・エンジンの端末であり、舞川美玖が変身するためのキーでもあるアイテムだ。
「それ、パパの、形見だから……」
 そう言ってから、舞川美玖は、すでに上気している顔をさらに赤くして、再び僕の胸に上体を預けた。
「どうしたの?」
「やだ……パパに……天国のパパに、見られてるかんじがするの……」
 そんな、舞川美玖の子供っぽい羞恥の言葉に、僕の胸のうちで、何かがむくりと鎌首をもたげた。
 淫靡な蛇のような、暗い情動。
 僕は、舞川美玖の小さな体を、ぐい、と強引に起こした。
「イヤああン!」
 突然の乱暴な仕打ちに、舞川美玖は高い声をあげる。
 僕は、その悲鳴のような声を心地よく聞きながら、ぐいぐいと下から腰を突き上げた。
「あ! やあッ! ひゃぐッ! あああッ!」
 その強引な抽送に、彼女のクレヴァスは愛液を溢れさせてしまう。
 もう、体が準備できてしまっていたのだろう。僕は、心の中で舌なめずりしながら、さらに激しく舞川美玖の幼い体を責めたてた。
「あ、ヤダぁ! こわい! せんせえ、こわいよォ!」
 髪を振り乱し、巨乳をゆらしながら、舞川美玖はいやいやとかぶりを振る。
「きもちいいんでしょ? 美玖ちゃん……」
 僕は、今している行為とは裏腹な猫なで声で、彼女に訊いた。
「あんんンっ……そんな……そんなの……っ!」
「言ってごらん、美玖ちゃん……天国のパパに聞こえるくらい、おっきな声で」
「アッ! アアッ! アアン! アアアアア!」
 舞川美玖は、僕に両手首をつかまれた姿勢で、大きく上体を反らした。
 絶頂を間近に控え、狭い膣道が、ひくひくと収縮する。
「イ、イクの! イっちゃう! せんせえに、せんせえにセックスされて、イっちゃうのーッ!」
 理性のタガが外れてしまったのかのように、舞川美玖が叫ぶ。
 僕は、ぐんっ! と彼女の腰を乱暴に引き寄せ、一際強く自らのペニスをその幼い胎内に打ち込んだ。
「ああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァーッ!」
 つんざくような高い絶叫を聞きながら、どろどろに煮えたぎった欲望を解放する。
 びゅるるるるるるっ! という音すら聞こえそうな、激しい射精。
 僕は、根元まで深く挿入されたペニスの先から、おびただしい量のスペルマを舞川美玖の子宮めがけて迸らせた。
 舞川美玖が、びくっ、びくっ、とその小さな体を痙攣させる。
 苦痛と、それを上回る快楽が、彼女の小さな体を翻弄しているのだ。
「ひ……ひは……ぁ……ぁぁ……」
 かくん、と、まるで糸の切れた操り人形のように、舞川美玖の体が弛緩した。
 三たび、僕の胸の上に、彼女の体が倒れこむ。
 まだひくひくと震えているその背中を、僕は、そっと撫でた。
 あの嗜虐心は、とりあえず今日のところは満足したのか、どこかへ行ってしまっている。
「せんせえ……ひどいよォ……」
 拗ねたように、舞川美玖が呟く。
 だが、その声には、間違いなく、甘えるような響きがあった。
 僕が彼女をそのようにしたのだと思うと、かすかな後悔と、そして、暗い満足感のようなものを感じてしまう。
 そして僕は、謝ることの代わりのように、彼女の体を、ぎゅっと抱き締めた。



「あたしね、先生に言ってないこと、あるんだ」
 2人してシャワーを浴びている最中、舞川美玖は、唐突に言った。
「――僕も、あるよ」
 思わず、僕はそんなことを言ってしまう。
「へえー。お互いヒミツをかかえてるんだ。大人なカンケイね♪」
 意味が分かっているのか、舞川美玖はそんなふうに言う。
「でも、ぜったい、あたしのヒミツの方がスゴいんだから」
「……」
「今はね、言う勇気ないけど……でも、いつかきっと、先生にも教えるからね」
 僕は、何も言うことができず、ただ、こくりと肯いたのだった。



《エンディング・テーマ》
『白い天使のうた』



《次回予告》
今日も先生は勉強のご褒美に、いっぱいエッチなことをしてくれます。
でも、やっぱりママってば、先生に気があるみたい。
ママ、キレイだもんなあ……。
でもでも、美玖だって、大人のエッチにチャレンジすんだからっ!
 次回『狼藉! 母子家庭』。えっと、「ろうぜき」ってなんですかー?



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