万能無敵
ミルク・エンジェル



第3話
『陵辱! 巨乳少女』




「ふー」
 僕は、一息ついて、デスクの傍らに置いていたコーヒーをすすった。これ、美味しいものじゃないけど、飲み続けると癖になる。
 ちょうど今、ミルク・エンジェルに関する資料の解析が一段落したところだ。
「どうですか? 何か分かりました?」
 ひょこ、と僕の目の前にあるディスプレイを覗きこみながら、ココナが言う。
「一応、アウトラインだけはね」
「さっすがマスター♪」
 ココナが、素直に感心して見せる。
「さて、次はこっちをやんなきゃ……」
 そう言いながら、僕は、紙袋から真新しい本を取り出した。
「何ですそれ?」
「学習参考書」
 何と植物の繊維からできているという贅沢な作りの本をぱらぱらとめくりながら、僕は答えた。
「えーっと、美玖ちゃんて、初等教育の5回生ですよね?」
「いやその、学習範囲とか、把握しとかないといけないでしょ。それに、国語とかけっこう難しいし」
 可愛らしいマスコットのキャラクターがいろいろと説明しているページをめくりながら、僕は言い訳する。
「マスターも大変ですねえ」
 ココナが、ため息混じりにそう言った。



《オープニング・テーマ》
『飛びこえてミルキー・ウェイ』



「やはり、ミルク・エンジンは、舞川蔵人が独力で開発したものじゃないね」
 僕は、分析結果をディスプレイに映しながら、ココナに説明した。
「おそらくは、前銀河帝国のロスト・テクノロジーだ。舞川蔵人は、それを発掘し、そして分析して、使用法を見つけたんだろう」
「にしても、すごいですねー」
「まあ、ミルク・エンジン自体のアシストがあったんだろうね」
「ところで、ミルク・エンジンてのは、要するに何なんですか?」
 ココナが、小首をかしげながら訊く。
「まず、ミルク・エンジン本体は、非常に大きなシステムらしい」
 僕は、ディスプレイの表示を変化させながら、説明を続けた。
「舞川美玖は、おそらくその端末を携帯しているだけなんだと思う。彼女が肌身離さず持っている、胸元のペンダント、これがミルク・エンジン本体と、絶えずリンクして連絡を取り合ってるわけだ」
「なるほど」
「そして、ミルク・エンジンの機能なんだけど……」
 言いながら、僕は、ココナに向き直った。
「たぶん、人間のイメージを実体化させることができる、そういうシステムだ」
「え……?」
 ココナが、絶句する。
「それってマスター、あの、伝説の……」
「そう。イメージ現像機、ドリームノート、如意宝珠――サイキック用語で言うなら、空想具現化能力。この世で考えられる最強の存在だよ」
「ひええ……」
 ココナは、素っ頓狂な声をあげた。うん、気持ちは分かる。
「ミルク・エンジンは、舞川美玖の精神状態に完全にリンクしている。だから、彼女のイメージを実体化し、彼女の望む通りの現象を発生させる。だから、彼女の空想から生まれた“ミルク・エンジェル”は、彼女が“負けた”と思うまでは、けして負けないのさ」
「そ、それって、ロスト・テクノロジーどころの話じゃないですよ。なんでそんな物が、こんな辺境の地球にあるんですか?」
「それは――僕の方が知りたいよ」
 僕は、思わず呟いた。
 その時、僕は、いつになく真剣な顔をしていたのだろう。ココナが、妙に緊張した顔で、僕の顔を見る。
「ま、とにかく、これでミルク・エンジェル攻略の目処は立ったわけだ」
 できるだけ明るい口調で、僕は言った。
「って、ムリですよー! 相手は神サマと同じ力を持ってるんですよ? どうやって勝つんですか?」
「勝つことができなければ、自ら進んでこちらに従うようにすればいいのさ」
「……」
「幸い、ミルク・エンジンと同調している人間は、舞川美玖一人だけだ。つまり、あのコの心さえ手に入れれば、あとは何の障害もなくなる」
「……マスター、もしかしてすごくキチクなこと、考えてません?」
 ココナが、何とも胡散臭そうな顔で僕の顔を見る。
「大したことじゃないよ」
 とりあえず、僕は、そう言って見せたのだった。



 とはいえ、事は口で言うほど簡単ではない。
 ミルク・エンジンには、原始的とはいえ、どうやら独自の意思のようなものがあるようだ。そして、それは、使用者である舞川美玖や、その近しい人間を、自動的に様々な危機から守るように働くものらしい。
 さらに、ミルク・エンジンは、舞川美玖の精神に何らかの形でリンクしている。
 母親である舞川瑠実にならともかく、舞川美玖本人にマインド・コントロールを施したりしたら、その精神状態の変調に気付いたミルク・エンジンが、何らかの安全装置を作動させないとも限らない。
 となると、薬の使用なんかもご法度だ。あくまで、舞川美玖の意思に添うような形で、彼女を自分の意のままにするようにしなくてはならない。
 けど、10歳も年の離れた子供の関心をどうとればいいのか、未だこの文化圏の習慣になじんでいない僕にはかなりの難問だった。
 幸い、舞川美玖の、僕に対する印象は、そう悪いものではなかったらしい。
 最初の頃こそおとなしかった彼女だったが、慣れてくるにしたがって、積極的に話しかけてくるようになった。
 子供とはいえ、美少女に屈託のない笑顔を向けられるのは、悪い気持ちじゃない。
 笑顔どころか、最近では、僕の腕を抱き、その発育した胸を押しつけるような仕草さえしてくるほどだ。
 その、ぷにぷにした感触を思い出しかけ、僕は自分の頬を叩いた。
 そして、舞川家のドアフォンを鳴らす。
「はーい……あ、ご主人様」
 玄関に出てきた舞川瑠実が、びっくりしたような顔をする。
「あの、まだ、時間には早いみたいですけど?」
 彼女の言葉に、僕は、慌てて腕時計の表示を確認した。
 確かに、1時間ほど早い。まだ文字盤の読み取りに慣れてないのだ。デジタルにすればよかった。
「うーん、出直すのもマヌケな話だし……上がらせてもらっていいですか?」
「ええ、どうぞ」
 にこやかな笑顔で、舞川瑠実が僕を家の中に向かい入れる。
 親子2人で住むにはちょっと広すぎるような家だ。舞川蔵人が生きていた頃には、ちょうどよかったのだろう。
「美玖ちゃんは、います?」
「あ、はい。もう学校から帰って来てます」
 舞川瑠実は、くすりと笑ってから、続けた。
「ご主人様がいらっしゃる日は、いつも帰りが早いんですよ」
「あ、そう」
 柄にもなく、僕は頬が熱くなるのを感じた。
「じゃあ、とりあえず声だけかけてきます。すぐに勉強始めるのは、可哀想だけど」
「あのコ、喜びますよ、きっと」
 からかうような口調で、舞川瑠実が言うのを聞きながら、僕は階段を昇った。
 2階の一番奥にある、“みくのへや”と書かれた木製プレートが飾られたドアの前に立ち、ノックしようとする。
 と、その時、奇妙な声が、部屋の中から聞こえた。
「……」
 動きを止め、息を殺して、耳をすます。
「んっ……んく……ふぁ……あン……」
 それは、押し殺された少女の喘ぎ声だった。疑いようもなく、舞川美玖の声だ。
 僕は、“こんなこともあろうかと”腕時計の中に内蔵しておいたコンクリートマイクを引っ張り出し、ドアに押し当てて、中の声を盗み聞きした。
「だ、だめ……こんなことしちゃ、いけないのに……でも……でもぉ……」
 自らの淫らな行為を、声だけで戒めながらも、すでに体は快感に屈してしまっているのだろう。甘たるい声は、止むどころか、ますますせわしなくなっている。
「あ、うン……あ、ココ、きもちいっ……ンああ……」
 舌足らずな声で紡がれるそんな声を聞いていると、こっちまでおかしくなってしまいそうだ。
「あ、あン……レ、レイジせんせえ……そこ、そこ、きもちイイの……っ」
 ――どうやら、彼女の空想の中で彼女を責めているのは、僕らしい。
 かっと頭に血が昇る一方で、僕の中の冷静な自分が、この状況をどうにか利用できないかと計算し始めた。
 確かにこれは、彼女との距離を一気に縮めるチャンスだが、下手をすれば、全てが水泡に帰してしまう。
 しばらく悩んでいるうちに、部屋の中の声は、いよいよ切羽詰ってきた。
「あ、あっ……イイ、イイの……せんせえ……せんせえ……っ!」
 僕は、意を決し、一つ深呼吸をしてから、こんこん、とドアをノックした。
「美玖ちゃん?」
 そう、声をかけると、部屋の中で、どたばたという音が響いた。
 どういう格好だったのかは分からないが、今、必死に身繕いをしているのだろう。
「美玖ちゃん、いないの?」
 ダメ押しで、そう声をかけてみる。
「は、はい! いるよ! います!」
 ひどく慌てた声で、舞川美玖が答える。
「開けるよ」
 そう言って、僕は、ドアを開いた。
 真っ赤な顔をした舞川美玖が、勉強机の前のイスに座っている。その息は、まるで全力疾走でもしてきたように乱れていた。
「だ、だめだよぉ、先生、いいって言ってから開けなくちゃあ」
「ごめんごめん」
 舞川美玖の、もっともといえばもっともな抗議を、僕は、笑って受け流す。
 そうしながら、僕は、彼女と、部屋の様子を観察した。
 汗ばんだ肌はピンク色に染まり、その瞳は、こころなしか潤んでいる。秋口とはいえ、今日は暑かったから、Tシャツ一枚の格好なのだが、ブラをしてないのだろう、乳首のあたりが、ぷくん、とあからさまに膨らんでいる。
 そして、ベッドの上の布団は乱れ、今までそこに彼女が横臥していたであろうことが、ありありと分かった。
「先生、どうしたの? まだ、時間じゃないよ?」
「うん、ちょっと早く来ちゃってね」
 そう言いながら、僕は、いつも自分が使っている椅子に腰掛けた。
「やっぱり、邪魔だったかな?」
「ジャマなんかじゃ、ないけど……今日は、ちょっと……」
 そう言いながら、舞川美玖は、もじもじとスカートをいじっている。
「もしかして、眠ってたの?」
「え、えと……うん、そうなの」
「ふーん」
 何気ない動作を装いながら、僕は、ベッドの方を見た。
 と、慌てて隠したのだろう。大きな枕の下から、白い可憐な布きれが覗いている。
 ショーツだ。脱ぎ捨てたまま、はくヒマがなかったのだろう。
「おや、これは……?」
 本来なら、見て見ぬふりをしてあげるはずのそれに対し、僕は無遠慮に手を伸ばした。
「あ、あああ! 先生! それッ!」
 舞川美玖が、声をあげながら、僕の手をつかまえようとする。
 が、そのまま、足を滑らせ、すてーん、とカーペットの上に転がってしまった。
「あい、たぁー……」
 床にぶつけてしまった鼻の頭を押さえながら、舞川美玖が情けない声をあげる。
「――美玖ちゃん、下着、履いてないの?」
 スカートがめくれあがり、剥き出しになったお尻を見ながら、僕は、さも意外そうに言った。
「え……あ、い、イヤあーっ!」
 がば、と起き上がった舞川美玖が、あわててスカートを直す。
「ヤ、ヤダああ! せんせえのえっちい!」
 そして、顔を真っ赤にしながら、大声で言う。
「――エッチなのは、美玖ちゃんの方じゃないの?」
 そう厳しい声で言いながら、僕は、舞川美玖に迫った。
「あ……!」
 びくん、と舞川美玖の小さな体が震える。
 苛めてるみたいで可哀想――と言うか、文字通り苛めているんだけど、でも、ここは心を鬼にしなければならない。
「美玖ちゃん、もしかして、いけないことをしていたんじゃないのかい?」
 そう、わざと声を抑えて、訊く。
「あ……あの、あたし、あたし……」
 ぶるぶると怯える小動物のようにおののきながら、舞川美玖は、両手で口元を覆う。
 おそらく、自分のしていた行為に、かなりの罪悪感を抱いていたのだろう。それは、この年の少女なら、ある意味では当たり前のことだ。
 もちろん、本来なら、あの行為自体は、叱られたり責められたりすることではないのだが……。
 けど、あえて僕は、わざと厳しい顔で彼女の顔を見つめた。
「どうなの? 美玖ちゃん……」
 そして、できるだけ感情を押し殺した硬い声で、重ねて訊く。
「ひ、ひぁ……」
 舞川美玖は、羞恥と恐怖で今にも泣き出しそうだ。
 僕は、彼女の限界ギリギリのところを見極めて、その前に膝を付いた。
 ひくっ、と舞川美玖の体が硬直する。
「ご、ごめ……ごめんなさい、せんせえ……」
「――いいんだよ、美玖ちゃん」
 僕は、一転、柔らかい言葉でそう言った。
「ガマンできなかったんだよね。いいんだよ。美玖ちゃんは、悪くないよ……」
 そう、できるだけ優しく言いながら、そっと頭を撫でる。
「あ……」
 舞川美玖は、一気に緊張の糸が切れたように、体を弛緩させた。
「でも、一つだけ、訊かせてくれるかな?」
「え……?」
 僕の言葉に、舞川美玖は、少しだけ不思議そうな表情をして見せる。
「美玖ちゃんは、誰のことを想いながら、エッチなことをしてたの……?」
 舞川美玖の顔が、これ以上はないというくらいに、赤くなった。
 もちろん、普段の状態なら、答えてくれるはずのない問いだ。しかし、今の舞川美玖は、ちょっとした混乱状態に陥っている。
 僕は、じっと彼女の答えを待った。
「……先生……」
 しばらくしてから、ぽつん、と舞川美玖は呟いた。
「ん?」
「ごめんなさい……あたし……」
「なに?」
「先生……先生のこと考えながら……おなにー、してました……」
 告白、と言うより懺悔するような口調で、舞川美玖が言う。
「そうなんだ……」
 僕は、ふっ、と笑って見せる。
「嬉しいよ、美玖ちゃん」
「ふえっ?」
 驚きに目を見開く舞川美玖の体を、僕は、不意に抱きしめた。
「あ……」
 舞川美玖が、僕の腕の中で身をよじる。が、その力は弱々しい。
 おそらく、未だ事態が把握しきれてないのだろう。
「さっきは、怒ってごめんね……美玖ちゃんが、他の奴のことを考えながらしてたんじゃないかって、そう思っちゃって……」
 この年の少女特有の、熱い体温を感じながら、僕はそう囁いた。
 もちろん、ミルク・エンジェルこと舞川美玖を攻略するための、空しい言葉である。
 なのに、彼女の体温を感じながらそう言っていると、まるで、本当に自分が恋の告白をしているような気分になってしまう。
「先生……」
 舞川美玖は、とまどいながらも、きゅっ、と僕の背中に腕を回した。
 哀しいくらいに、弱い力。
 けど、このコは、前銀河帝国のわけのわからない機械を操り、その非常識な力でもって、僕の行く手を阻んでいるのだ。
 もし、そうでなければ、僕は、彼女を毒牙にかけようとは思わなかったわけだ。
 だけど……だけど、もし……もしも、彼女が、普通の女のコだったなら……
 何だか、舞川美玖の体を抱き締めているうちに、僕まで混乱してきたようだった。



《アイキャッチ》


《CM》



《アイキャッチ》



「美玖ちゃんは、一人でする時、どうやってやるの?」
 ベッドに座った舞川美玖に、椅子に座った僕は尋ねた。
「……」
 舞川美玖は、顔を真っ赤にしながら、頭の両脇で結んで垂らした自分の髪をいじくった。
 そうしてから、ちら、と僕の顔を上目遣いで見る。
「なんで、そんなこときくの?」
「ヘンなやりかたしてたら、体によくないからね」
 でまかせでそんなことを言うと、舞川美玖は、ちょっと眉を曇らせた。
「美玖のやり方、普通じゃないのかな……?」
 そんな思春期の少女らしい不安感につけこむのは心がとがめるが、僕は、あえて自分の罪悪感から目をそらした。
 それに、このいたいけな少女に性の手ほどきをしようとしているということに、ゾクゾクするような興奮を覚えていることも確かである。
「じゃあ、ちょっとやって見せてごらん」
 僕は、なんでもなさそうに、そう言った。
「え、そんなの……!」
 舞川美玖が、抗議の声をあげかける。
「だめかい?」
「そんなの、だって、はずかしい……」
「見ないと、美玖ちゃんの方法が普通なのかそうじゃないか、判断できないよ」
 もちろん、断固拒否されたら引っ込むつもりだったんだけど、舞川美玖は、とんでもない交換条件を持ち出してきた。
「だったら、先生も……あの……見せて……」
「え?」
「だから、ズボンぬいで、見せてよ。あたしだけじゃ、ふこうへいだよ……」
「……」
 舞川美玖は、挑むような目で、僕のことを見つめている。
 僕は、覚悟を決めるように一つ息をついて、立ちあがってから、ベルトをゆるめた。
「……!」
 自分から提案したことのくせに、舞川美玖は息を飲む。しかし、僕の下半身からは目を離せない様子だ。
 その、痛いくらいの視線を意識しながら、スラックスを脱ぐ。
「パンツも脱ごうか?」
 笑みを浮かべながら訊くと、舞川美玖は、こくん、と肯いた。
「じゃあ、美玖ちゃんも、見せてくれなきゃダメだよ」
 そう言いながら、トランクスも脱いでいく。
 さすがに勃ってはいないけど、このシチュエーションに興奮して、そこには熱い血液が集まりつつある。普段より膨張している僕のペニスを、舞川美玖は、ひどく熱心な瞳で見つめていた。
「さ、美玖ちゃん……」
「うん……」
 舞川美玖は、興奮に目を潤ませながら、そろそろとスカートをめくった。その下には、何もはいていないままだ。
 無毛の、幼いスリットが露わになる。その部分には全く色素の沈着はなく、綺麗なピンク色だ。
「ま……まずね、ここを、指で、なぞるの……」
 舞川美玖は、僕のペニスと、自らの性器に、交互に目をやりながら、説明を始めた。
 そして、実際に、その白い指先で、ぷにぷにとした肉に挟まれた割れ目を、そおっと撫でる。
 僕は、音をたてないように気を付けながら、生唾を飲みこんだ。
 指による刺激で、そのいたいけなスリットが、次第にほころんでいく。
 敏感な体質なのか、先ほど行為を中断されたためか、それとも僕に見られて興奮しているせいなのか――舞川美玖の指先は、早くも透明な蜜で濡れてきた。
 舞川美玖は、はぁはぁと呼吸しながら、しきりに舌で唇を舐めている。
「指で、さわってると……だんだん、おっぱいが、切なくなって……」
 言いながら、舞川美玖は、左手でTシャツをめくりあげた。
 ふるん、とその小さな体にアンバランスなくらいのバストが、外にまろび出る。
 その双乳の頂点にある乳首はピンク色で、あくまで可憐だ。そうでありながら、高まる性感にぷっくりと勃起してしまっている。
「でね、おっぱい、ふにふにしながら……あの……先っぽに、おつゆを、ぬるの」
 熱でもあるような声でそう言いながら、舞川美玖は、愛液で濡れた指先で、自らの乳首をなぞった。
「そうすると……んッ……ぬ、ぬるぬるが、きもちよくて……おっぱい……おっぱいが……ン……あン……」
 舞川美玖が説明するまでもなく、愛液を塗られた彼女の乳首はぴんぴんに固く尖り、ひくひくと息づいている。
 もう、乳首を刺激するだけでは足りないのだろう。舞川美玖は、右手をクレヴァスと乳首の間で往復させながら、左手で自らの発育のいい胸をもみしだいている。
 白いたわわな乳房が、小さな手でぐにぐにと形を変える様が、ものすごくエロチックだ。
 すでに、舞川美玖のクレヴァスはすっかりほころび、とろとろとシーツを濡らすほどに透明な蜜を溢れさせている。
「あ、ああン……それから……それからね……」
 舞川美玖は、泣きそうな声をあげながら、枕元においてあった太目のペンを右手に取った。
 ちょうど、お尻の部分が、丸い曲線を描いたタイプのやつだ。彼女の指よりも、少し太い。
 それを、舞川美玖は、自らの膣口にあてがった。
「それから、これ……美玖の、穴の中に入れちゃうの……」
「――ダメだよ」
 僕は、今まさに自らを貫こうとしていた彼女の細い右手を、掴んだ。
「え……どぉして……?」
 舞川美玖は、切なそうに眉をたわめながら、僕の顔を涙目で見つめた。
「傷がついちゃったり、バイキンが入ったりしたら困るでしょ」
 そう言いながら、僕は、舞川美玖の顔に、顔を寄せる。
 その体温を感じられそうなほどに、彼女の顔は、熱く火照って見えた。
「せんせえ……美玖、美玖、切ないよ……」
 はぁっ、はぁっ、と息をつきながら、舞川美玖が、僕に訴える。
 2度にわたって自慰を中断され、かなり切羽詰った状態なのだろう。その褐色の大きな瞳には妖しい光がきらめき、ピンク色の唇は小さく震えていた。
「そこは、本当は、何を入れる場所なの?」
 僕は、舞川美玖の可愛らしい耳たぶに、息を吹きかけるようにして、訊いた。
「ひゃう……ン」
 ぴくっ、と舞川美玖の体が、小さく震える。
 そして、彼女は、視線を僕の股間へと移しながら、小さな声で囁いた。
「お……おとこの、ひとの……」
「なぁに?」
「おとこのひとの……おちんちん……入れるとこ……」
 舌足らずな声でそう言いながら、舞川美玖は、僕のペニスを、じっと見つめる。
 僕のその部分は、彼女の痴態を見ているうちに、すっかり臨戦状態になっていた。
 反り返り、静脈を浮かした赤黒い牡器官に、舞川美玖が、熱い視線を注いでいる。
 そのことを意識すると、その部分に、むずがゆいような感覚が走った。
「先生……入れたくなってるの……?」
 舞川美玖は、ペニスに向けた視線を逸らさずに、そう訊いた。
「――うん。男はね、女のコに入れたくなると、こうなっちゃうんだよ」
 そう言いながら、僕は、舞川美玖の両肩に、両手を置いた。
「あ……」
 舞川美玖が、怯えたような声をあげて、僕の顔に顔を向ける。
「先生、美玖の中に、入れたい?」
「うん」
「でも、それって……それって、せっくすでしょ?」
「そうだよ」
「美玖と、せっくす、したいの?」
「うん。僕は、美玖ちゃんとセックスしたい」
 僕自身、かつてないほどの興奮に浮かされて、自分が何を言っているのか、よく分からない。
 股間では、ペニスが痛いほどにいきり立っている。
「先生……」
 舞川美玖は、自分自身の言葉を恐れるように、声を震わせながら、言った。
「あたしも……先生と……せっくす、してみたい……」
 それは、早熟な少女の、好奇心によるものだったのか、それとも、大人への憧憬が形を変えて現れたものだったのか――
 とにかく、彼女は、僕が叩いた扉を、自ら開いてしまったのだ。
 僕は、舞川美玖の顔に、さらに顔を近付けた。
「キスするよ」
 そう言うと、こくん、と舞川美玖が肯く。
 ちゅ、と僕は、彼女の唇に、軽く唇を触れ合わせた。
 初めてだったのだろうか。どこか不思議そうな顔で、舞川美玖は、僕の顔を見つめている。
 僕は、再び彼女の唇に口付け、そして、今度はその小さな口内に舌を差し入れた。
「んんんっ!」
 舞川美玖が、慌てたような声をあげる。
 が、僕は、容赦せず、舌でその口腔を蹂躙した。
 両手で頭を固定し、舌で唇を割り開き、歯をなぞる。
 そして、何か言おうとしたのか、口を開きかけたところを狙って、舌に舌をからみつけた。
「ん、んう……ン……んぐ……ん〜っ!」
 僕の腕の中で、舞川美玖の小さな体が、悶え、おののく。
 が、次第に、その力は弱まり、しまいにはくったりと僕に体重を預けてきた。
 ちゅぱ、と音をたてて唇を離す。
「ぷは……はぁ〜……っ」
 舞川美玖が、僕の顔を、呆けたような表情で見る。
「せんせえ、今の……」
「大人のキスだよ」
 そう言いながら、僕は、彼女の体を、やさしくベッドに横たえた。
「ああン……」
 悩ましげにため息をつくその唇に、ちゅっ、ちゅっ、とキスを繰り返す。
 そうしながら、僕は、彼女の股間に右手を伸ばした。
 ぬるっ、とスリットに中指を滑らせると、舞川美玖の小さな体が、ぴくんと痙攣する。
 その部分は、少女のそれとは思えないほどに柔らかく潤み、あとからあとから愛液を溢れさせていた。
 その、ぬかるみの中に指を溺れさせるように、そっと膣口に指先をくぐらせる。
「ひあ……!」
 きゅっ、とその部分が、僕の指を締めつけた。これから、この狭い部分にペニスを挿入することができるのか、ちょっと心配になる。
「怖いかい?」
 訊くと、舞川美玖は、こくんと素直に肯いた。
「どうする、やめる?」
 ここで、彼女を傷つけてしまっては逆効果だ。僕は、猛り狂う自分の股間のモノにあえて逆らって、そう訊いた。
「ううん……する……」
 が、舞川美玖は、首を振りながら、言った。
「じゃあ、ゆっくり、優しくするからね」
 そう言って、僕は、舞川美玖の脚の間に、身を置いた。
 そして、膝を割り開くようにしながら、腰を進ませる。
「あ、せんせえ……」
 舞川美玖が、声をあげた。
「なに?」
「あ、あのね……えと……むね、さわりながら、入れて……」
「こうかい?」
 僕は、左手で、彼女のたわわな胸の膨らみに触れた。
「ううん……そうじゃなくて……もっと、もみもみしてほしいの……」
 どうやら、胸で感じる快感で、挿入の痛みを和らげようという考えらしい。
 僕は、左手でゆるゆると舞川美玖の乳房を揉みながら、右手でペニスの角度を調節した。
 熱く濡れた未成熟なそこに、先端が当たる。
 乱暴にならないように、僕は、ゆっくりと腰を進ませた。
「んッ……!」
 まだ、先端部分さえ入っていないが、異物感があるのだろう。舞川美玖が、きゅっと眉をしかめた。
 亀頭が、狭い膣口を押し広げながら、その幼い体内に潜り込んでいく。
「んく……んっ……はぁッ……」
 舞川美玖が、口を開き、白い喉を反らした。
 ようやく、先端部分が、膣内に入り込んだ状態だ。
 内部は、驚くほどに熱く、そして痛いくらいに僕のを締めつけてきている。
 が、舞川美玖は、顔をしかめてはいるが、予想よりも苦痛を感じてはいない様子だ。たっぷりと濡れていたのと、何よりもこれまで自力で“開発”していたのが、功を奏したのだろう。
 だが、彼女の体が、男を迎え入れる年齢に達しきっていないことは確かだ。僕は、注意深く、腰を進めていった。
「あッ……は、ぁぐ……っ……」
 舞川美玖が、声をあげる。
 僕は、ペニスに添えていた右手を離し、両手でもって彼女の双乳を愛撫し始めた。
 手の平で、尖った乳首をころがすようにしながら、柔らかでありながら弾力のある乳房を揉みしだく。
「あ、はぁ……んッ……せんせえ……もっと……おっぱい、もっとぉ……」
 かすかに身をよじりながら、舞川美玖が、甘い声でおねだりをする。
 こころなしか、膣内の潤みも増し、締め付けも柔らかになってきた感じだ。
 その、乳房の感触と、膣内の感覚に半ば陶然となりながら、僕は、腰を突き出していった。
「はぐ……ンあ……あ、す、すごい……」
 きゅっ、とその小さな手でシーツを握り締めながら、舞川美玖が言う。
 と、ちょうどペニスの3分の1くらいを挿入したところで、先端に抵抗を感じた。
 侵入を阻むには、ささやか過ぎる抵抗だ。
 ゆっくりと、腰に体重をかける。
「あ、あ、あっ……」
 破瓜の予感に、舞川美玖が、その円らな目を見開く。
 僕は、そのまま、彼女の処女膜を貫いた。
「んあ……ッ!」
 そして、舞川美玖の短い悲鳴を聞きながら、彼女の小さな体の上に突っ伏す。
「ン……ひ……あ……い、いたい……」
 舞川美玖は、シーツを離し、僕の背中に手を回して、ぎゅっと爪を立てた。
 シャツの布越しにその痛みを感じながら、さらに腰を進ませる。
 そして、とうとう、ペニスの先が一番奥にまで届いた。
 ちょうど、ペニスの3分の2くらいが入ったところである。それが、彼女の限界だった。
「ンはぁ……はっ、はっ、はっ、はっ……」
 息苦しいのか、舞川美玖が、せわしない息を漏らす。
「だいじょうぶ? 美玖ちゃん……」
 訊くと、舞川美玖は、健気にもにっこりと微笑んだ。
「へいき……お、おもったより、いたくない……」
 そう言いながらも、そのおでこには汗が浮き、目尻からは涙がこぼれている。
 が、僕は、ペニスを痛いほどに締め付けるその部分の誘惑に抗しきれなかった。
「ごめんね、美玖ちゃん……動くよ……」
 そう宣言して、ゆっくりと、腰を使い出す。
「ひぁ……! んッ! んくっ! あ……! あぁッ!」
 舞川美玖が、短い悲鳴をあげながら、体を反らす。
 僕の体の下で、豊かな双乳が、たぷたぷと踊った。
 僕は、背中を丸めるようにしながら、乳首を口に含んだ。
「ひゃうッ!」
 驚きと、そして確かに官能の入り混じった声を、舞川美玖があげる。
 僕は、手に余る感じの乳房をすくいあげるように揉みながら、左右の乳首を交互に口に含んだ。
 舌で乳首を舐め回し、弾くようにして嬲り、薄桃色のささやかな乳輪をなぞる。
 ちゅばちゅばと音をたてて乳首を吸い、唇でしごくように愛撫すると、舞川美玖は、すすり泣くような嬌声を漏らした。
 そんな彼女の体内を、ペニスでこすりあげる。
「あっ……あつい……あついよぉ……!」
 舞川美玖は、高い声でそう訴えた。
「あつい……おっぱいが……おなかの中が……あついの……あ……ンああ……あああああッ!」
 幼い彼女の体の中で、苦痛と快楽が溶け合い、熱を放っている。
 僕自身も、その熱さをペニスで感じながら、腰を動かし続けた。
「すごい……あたし、あたし……せんせえと、せっくすしてる……!」
 そう叫ぶような声をあげながら、舞川美玖は、僕の体にしがみついた。
 脳が煮えそうなほどの興奮の中を、快感が電流のように貫いていくのを感じる。
 きつすぎる締めつけと燃えるような熱さに、僕は、とっくに追い詰められていた。
 なのに、まるでそのきつい膣圧に阻まれているかのように、なかなか射精に至れない。
 そのまま、快感だけが、恐怖すら覚えるほどに高まっていった。
 そして――
「せんせえ……せんせえっ……好きっ!」
 思いもかけないその一言が、きっかけとなった。
「んっ――!」
 思わず、声をあげてしまった。
 熱い奔流が輸精管を駆け抜け、凄まじい勢いで先端から迸る。
 びゅるるるるるるッ! と音がでそうなほど、激しい射精――
「ああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアーッ!」
 その、熱い迸りを感じたのか、舞川美玖が、まるで絶頂を迎えたときのような声をあげる。
 僕の射精は、なかなか止まらなかった。
 ペニスが、びゅううっ、びゅううっ、と律動しながら、幼い体内に、白い汚濁を注ぎ込んでいく。
「あ、ああ、あ、あぁ……ぁ……」
 声をあげながら、舞川美玖が、ひくっ、ひくっ、とその小さな体を痙攣させる。
 僕は、この上なく甘美な射精の余韻をたっぷりと味わってから、ゆっくりと、まだ萎えきっていないペニスを抜いた。
「あン……!」
 ぴくん、と彼女の体が小さく跳ねた。
 無残に開いた膣口から、狭い胎内に収まりきらなかった僕の精液が、こぽこぽと溢れ出る。
 血の混じった、ピンク色のスペルマだ。
「んふっ……」
「どうしたの?」
「なんだか……いちごミルクみたい……」
 舞川美玖が、ひどく無邪気な口調で、そう言った。



 ウェットティッシュで後始末をしてあげると、緊張の糸が切れたのか、舞川美玖は、すやすやと眠ってしまった。
 さっきまで、男のペニスを体の中に迎え入れていたのが信じられないような、無垢な寝顔。
 その顔に、忘れていた罪悪感を思い出す。
「……」
 僕は、唇を噛んで、ドアを開けた。
「!」
 そこに――舞川瑠実がいた。
 明らかに快感の余韻に目許を染めながら、ぺたんと廊下に腰を落としている。
 さっきまで、彼女がここで何をしていたのかは明らかだ。
「――娘の処女喪失シーンを覗き見してたんですか?」
 頭の中が、正体不明の熱い何かで満たされていくのを感じながら、僕は、努めて静かな声で言った。
「あの……ご主人様……あ、あたし……」
 震えながら、許しを乞うように僕の顔を見上げるその表情は、驚くほど舞川美玖に似ている。
 ぞくぞくとした快感が背筋を駆け上るを感じながら、僕は、さっき仕舞ったばかりのペニスを、舞川瑠実の整った顔の目の前にさらした。
「あ……」
 舞川瑠実が、小さく声をあげる。
「きれいにしてください、瑠実さん……」
 そう言う僕の声は、まるで、自分の声じゃないみたいだった。
「……はむ」
 舞川瑠実が、ルージュを引いた唇を開き、僕のペニスを咥える。
 そのままへたりこんでしまいそうなほど柔らかく生温かな快感が、ペニスを包み込んだ。
「美玖ちゃんの血の味がするでしょう?」
 僕がそう言うと、彼女の閉じた目から、ぽろぽろと涙がこぼれた。
 それでいながら、その舌は僕のシャフトにイヤらしく絡みつき、唇はねだるように僕の亀頭部を吸い上げる。
 彼女の顔は、今している行為にもかかわらず、たおやかで、可憐で、そして美しかった。
 赤黒い愉悦が、ひたひたと脳内を満たしていくような感覚。
 僕は、心の奥底に隠していた何かが表に現れつつあるのを感じながら、情熱的にフェラチオを続ける舞川瑠実の頭を、優しく撫で続けたのだった。



《エンディング・テーマ》
『白い天使のうた』



《次回予告》
なんだか、なし崩し的にマスターってば親子丼食べちゃってますね。
作戦遂行上はしかたがない、と言いつつも、いつも出かけるときは頬が緩んでます。
というわけで、今日も今日とてご主人様はひたすら巨乳小学生の性感を開発中です。
次回、『開発! 愛玩人形』。ベタなタイトルですね〜。



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