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私、黒河百合香は、本当は期待していたのかもしれません。
その日の朝、女子高への通学に使っている電車は、いつものように満員でした。
もう、すっかり梅雨――じめっとした空気を、エアコンが冷やそうとしているのですが、お客さんたちの体温の集まりには勝てない様子です。
私は、無表情に乗り降りするお客さんに押しやられるうちに、ドアの所に押し付けられる形になりました。
この電車は、しばらくの区間、私がいる側の反対側のドアしか開きません。
でも、降りる駅はだいぶ先なので、私は、ぼんやりと窓の外の重苦しい曇り空を見つめていました。
やっとの思いで入学した、かなり上のランクの学校の勉強に、どこまでついていけるのか――そんなことを、ついつい考えてしまいます。
両親の期待に応えることは、もはや、何の喜びも私にもたらしません。むしろ、それが、私を見えない型枠に押し込める、息苦しいまでの圧力に感じることすらあります。
それでも、私には、黙って勉強することに耐えられる、というくらいしか、長所がないのです。
運動も苦手ですし、音楽や美術ができるわけでもありません。むしろ、それらは全部苦手です。その上、引っ込み思案で、人とお話しをするのが苦手で、流行にも疎くて、お化粧とかもしたこと無くて――あと、最近は、夜遅くまで勉強をしているせいか、眼鏡の度も上がってきました。
でも、数年前に亡くなった、私を可愛がってくれた祖母は、私の髪を、とても綺麗だと褒めてくれました。
背中まで伸ばした唯一自慢のその髪も、今は、校則に従って、二本の三つ編みにしています。
その、右の方の三つ編みを手で撫でながら、小さく、溜め息をつこうとした次の瞬間――私は、反対に息を飲みました。
腰に――いえ、もっと下の方に――つまり、その、お尻に、何かが当たっているのを感じたのです。
いえ、当たっているというよりも、それは、明確な意志を感じさせる動きで、私のそこを――つまり、お尻を、スカート越しに、まさぐっていました。
痴漢――!
いつも混雑する上に、通学にもよく利用されるこの電車は、乗客の痴漢の被害が多いことでも有名です。
私自身、痴漢をされた回数は、一度や二度ではありません。
そして、この時も、私は、今まで痴漢された時と同じように、声を発することができませんでした。
たまに、大声を上げて痴漢を指摘し、駅員に突き出したといった武勇伝を語るクラスメイトがいたりもするのですが、私には、そんなことできません。それどころか、想像するだけで、心臓の鼓動が早くなるような恥ずかしさを感じます。
被害者は女の子の方なんだから、恥ずかしくないよ、と言うクラスメイトもいます。恥ずかしいのは痴漢なんかする相手の方なんだから、と……。
でも、違うのです。恥ずかしいのです。恥ずべきは私なのです。
なぜなら――
「んっ……!」
手が、増えました。
私の体をまさぐる手が、増えました。お尻を撫でている手とは別の手が、薄い夏服のブラウス越しに、胸を、触ったのです。
しかも、それは、お尻を撫でている人の手ではありませんでした。方向が違います。ぜんぜん別の方向から――お尻を触る手は右斜め後ろから、胸を触る手は左斜め後ろから、伸びているのです。
私は、パニックになりかけ、危うく声を上げそうになってしまいました。
ですが、羞恥を帯びた恐怖心が――いえ、身を焼くような羞恥への恐怖心が、喉を、塞ぎます。
このままでは、恐ろしいことになる……声を押し止どめた恐怖に駆られるまま、私は、吊り革から左手を離し、身をよじりました。
そんな私の動きを予測していたかのように、さらに左右から伸びてきた手が私の両手首を掴み、さらには、最も恥ずかしい場所にまで、触れてきます。
お尻の反対側の――つまり、私には、あそことしか表現できない、その場所に、です。
そして、私のあそこに右手を置いた――いえ、食い込ませてきた男の人が、私の前側に割り込むように体を入れ、左腕で、私の肩を搦め捕るように抱きました。
「――――!」
思いもよらないほど近くにある男の人の顔に、ドキンと、心臓が跳ねます。
私に体を寄せ、痴漢しているのは、三人の男の人でした。
右後ろにいる痩せた男の人が、右手で私の胸をまさぐりながら、左手で、私の右手首を握っています。一方、左後ろにいる太った男の人は、右手で私のお尻を撫でながら、左手で、私の右手首を握っています。
そして、正面にいるがっしりした男の人が、私の肩に腕に左腕を回しながら、右手を、あそこに、食い込ませているのです。
「や……やめて、ください……」
私は、やっとの思いで、絞り出すように言いました。
でも、三人とも、一向に手の動きを緩めようとはしません。
それどころか、スカートやブラウスの裾をまくり上げ、さらに奥へと、手を潜らせようとしてきます。
「お願いです……や、やめて……んんっ……」
「顔が真っ赤だぜ、お姉ちゃん」
正面の、がっしりした男の人が、面白がっているような顔で、言いました。
痴漢は何度もされたことがありますが、話しかけられたのは初めてです。
でも、私は、そのことに驚くだけの余裕すら、無くしていました。
「声が出るの、我慢してるんじゃねーのか?」
「どういう、ことですか……? わ、わ、私は――」
激しく動揺しながらも、私は、何とか男の人達から逃れようとしました。
でも、三人の男の人達に捕まった状態では、体を小さく捻ることくらいしかできません。
その上、左右の斜め後ろにいる男の人達が視線を遮っているのか、誰も、私が何をされているのか分からないようなのです。
「へへへ……」
がっしりした男の人が、低く抑えた笑い声を漏らしながら、スカートの中に手を入れ、直にショーツに触れました。
「あっ、い、いや、いやです……やめて……」
「何だか湿ってるみたいだなぁ。んん?」
「そ、そんな……」
目の前が真っ暗になっている私のあそこに、正面の男の人が右手の指先を食い込ませ――そして、ゆっくりと上下させ始めます。
「あ、あ、あっ、あ、あううっ……うっ、うくっ……」
私は、慌てて唇を噛み締め、声が漏れるのを押し止どめました。
「どんどん湿ってきてるじゃねーか。パンツの上からでも丸分かりだぜ」
そう言って、がっしりした男の人が、ショーツの布地をずらし、あそこの割れ目に、直接、指先を潜らせました。
「んうぅっ……! ん、んふ、ふぐっ……」
男の人の太い指が、割れ目をなぞります。
「だいたい、顔を見れば分かるんだよ……すげえ感じてるだろ?」
「ッ……!」
あけすけな言葉で言われ――私は、驚きに目を見開きました。
「オマエ、けっこう有名なんだぜ。痴漢されながらすげえエロい顔する清心女子の制服着た女がいるってよ」
「そ、そんな……そんな……」
有名――たくさんの人に知られている。絶対に秘密にしておかなくてはならない、私の、あまりにも恥ずかしい性癖が――
頭から血の気が引き、気が遠くなって、そのまま倒れそうになった私を、体を密着させている三人の男の人達が、支えました。
「ば、ばれてないとでも思ったのかなぁ、このコは」
太った男の人が、そう言いながら、もうスカートの中に入り込んでいた右手の指先を、お尻の真ん中に――お尻の穴に、食い込ませました。
「ひゃッ……!」
ビクッ、と体がおののき、そして、ひととき遠のいていた全ての感覚が、戻ってきました。
乳首の上を引っ掻くように刺激している、痩せた男の人の指先。ショーツ越しにお尻の穴に潜り込もうとしている、太った男の人の指先。そして、執拗に私の割れ目を上下になぞっている、がっしりした男の人の指先……。
それらがもたらす感覚が――私の、厳重に隠しておかなければならないはずの秘密を暴き、引きずり出そうとしています。
いえ、でも、もう、それは秘密でもなんでもないのです。なぜなら、この人たちは――そして、それ以外の多くの人達が――知っているのですから。
「クク、乳首、勃ってんだろ。見せてみろよ」
「い、いやです……いやぁ……」
私の制止の声に構う事なく、痩せた男の人が、ブラウスのボタンを右手だけで次々と外し、ブラジャーを剥き出しにします。
そして、最近ではかなりきつくなってしまったそのブラジャーを、無遠慮な手つきで、上にずらしました。
「ひうっ……!」
すでに敏感になっている先端にカップの内側がこすれ、私は、またもや体をビクンとさせてしまいます。
「やっぱり勃ってるな……って言うか、ビンビンじゃねえか」
痩せた男の人が、剥き出しになってしまった乳首を指先で弾くようにしながら、嘲るような口調で言いました。
「まあ、分かってたけどな。マンコの方もドロドロだし」
「で、で、でも、このコ、すっごい巨乳だよね。それは、服の上からじゃはっきり分かんなかったな」
がっしりした男の人と、太った男の人が、そう言いながら、さらに、私の下半身を刺激し続けます。
「うううっ……み、見ないで、ください……見ないで……見ないで……」
「フヒヒッ、照れてる照れてる。可愛いなぁ」
太った男の人が、鼻息を荒くしながら、私に顔を近づけます。
「まあ、確かに可愛いかもしれないけど、地味な顔だよな」
「こういう地味な顔でエロい表情するからいいんじゃねーか」
痩せた男の人の言葉に、がっしりした男の人が、笑いながら言い返します。
「ギャ、ギャップ萌えだよね。フヒヒ」
「へへへ、マンコの方は、顔以上にエロエロだぜ。グッチョグチョだかんな」
がっしりした男の人の言う通り――私のそこは、溢れるほどに、濡れてしまっていました。
「ああぁ……やめて……んく、や、やっ、んは、やめて、くだ、さい……あ、あうっ、うく……あ、あっ、あっ……」
もう、声を堪えることも、表情を取り繕うことも、難しくなっています。
その時の私は、自分がどれほど恥ずかしく、浅ましいのかを知られてしまったことに、理性のたがが半ば外れてしまっていたのです。
自分でも、異常だと思います。
でも、私は、その時、抗うことのできないあの感覚に、どっぷりとつかってしまっていたのです。
いえ、この時だけではありません。私は、初めて痴漢をされた時からずっと、見知らぬ男の人に体をまさぐられるたびに、自分ではどうすることもできなくなるほど――感じて、しまっていたのでした。
「ああぁ……や、やっ、やめて、ください……んああっ、もう、もう許して……んく……んんんっ……」
「へへへ、そのヨガリ顔、ばっちり録画させてもらったぜ。見ろよ」
そう言いながら、がっしりした男の人が、私の肩に回していた腕を外し、その手に持っていた物を少し操作してから、差し出しました。
携帯電話……いえ、携帯音楽プレイヤーでしょうか。私は、そういうことに疎いので、よく分かりません。
ただ、その小さな液晶画面には、確かに、私の顔が――しかも、信じられないほど恥ずかしい表情を浮かべた顔が、映っているのだけは、見て取れました。
「あ、あああっ、あ、ああぁ……」
汗ばんだ額、たわんだ眉、紅潮した頬、だらしなく半開きになった口――
恐れながら自分で想像していたよりもはるかにいやらしいその顔に、私は、完全に打ちのめされてしまいました。
全て、知られてしまった――いいえ、自分で知っている以上に、この人達は、私の本性を知ってしまっている――
もはや、私は、抵抗する気力すら、ほとんど無くしてしまいました。
「はぁ、はぁ、はぁ、んあ、あひぃ……んっ、んくっ、んあぁ……んっ、んくぅ……」
「ククク、自分のアヘ顔見て興奮したか?」
痩せた男の人が、私の左右の胸を交互に揉みながら、残酷な口調で尋ねてきます。
「こ、興奮なんて……そんな……そんなこと……あうっ、うっ、うくぅ……はぁ、はぁ、はぁ……あうぅ……」
「フヒヒ、こ、腰がクネクネ動いてるよぉ~。アナルいじられるの、そんなに気に入った?」
「マンコの方も大洪水だぜ」
「んああっ、そ、そんな、そんなっ……あ、あっ、ああっ……! ハァ、ハァ、ハァ、んあ、んくぅ……あ、あっ、あっ……!」
男の人達に体中をまさぐられ、私は、恥ずかしい声を上げ続けてしまいました。
「へへへ、そんなに派手に喘いでると、さすがに周りの連中に気付かれちまうぜ?」
あそこをいじりながら、がっしりした男の人が、なぶるような口調で言います。
「んぐっ、んっ、んううっ……どうしたら、あんっ、どうしたらいいんですか……? 私、どうすれば……あ、あああっ……!」
私は、自分を痴漢している男の人達に、まるですがるような口調で訊いてしまいました。
「次の駅でオレ達と降りるんだ。下手に騒いだら……分かってるな」
がっしりした男の人が、私の顔が映ったままの小さな機械で軽く私の頬を叩きながら、言います。
「あ、あううっ……い、い、言うとおりに、します……んふぅ、言うとおりにしますから……あっ、ああぁん……」
この後、自分がどんなことをされるのか、薄々予感していながら――私は、その男の人の脅しに、屈してしまったのでした……。
私は、三人の男の人達に囲まれるような形で、半ば体を支えられながら、普段は使わない駅に降りました。
ブラウスの前のボタンはほとんど外され、ブラジャーもずらされたままです。私は、男の人達に連れられながら、胸元を掻き合わせ、下を向いていました。
男の人達に誘われるまま、駅舎の奥へと歩いていくと、不思議なほど、人影が少なくなっていきました。どうやら、工事中の区画のようです。
「こっちだ」
がっしりした男の人がそう言って示したのは、入り口に工事中の表示がされた、男子トイレでした。
「で、でも……ここ、立ち入り禁止ってなってます……」
「だから都合がいーんだろ。まったく、ズレたお姉ちゃんだな」
男の人達が、小さく笑いながら、ためらう私を強引にトイレの中に引っ張り入れました。
男子用のトイレになんて入ったのは、生まれて初めてです。そのことだけで、顔がかーっと熱くなってしまいます。
改装前のためか、薄暗いトイレの中はとても綺麗とは言えず、個室を仕切る壁には大きく落書きまであります。しかも、その内容は、とても卑猥なものばかりです。その上、換気が不充分なのか、それとも芳香剤が無いためか、鼻を刺すような不潔な匂いに満ちています。
私は、今、自分が置かれている状況を改めて思い知らされ――恐怖と、それとは別の不思議な感情に、体をぞくぞくと震わせてしまいました。
「さあ、続きをしようぜ」
そう言って、痩せた男の人が、トイレの真ん中に立ちすくんでいた私を、背後から抱きすくめました。
そして、乱暴な手つきでブラウスの前を開け、左右の胸を揉みしだきます。
「あああっ……やっ、やああっ……あっ、あっ、あっ、あううっ……」
収まりかけていた炭火が再び燃え上がるように、あっというまに、あの感覚が私の中で高まっていきます。
「あっ、あっ、あふ、んふぅ……んああっ、ああん……あ、あ、駄目です……んく、駄目ぇ……」
「ククク、こんなとこまでノコノコついてきやがったくせに、何が駄目だってんだよ」
痩せた男の人が、そう言いながら、私の胸をなおも揉みしだきます。
さらに、胸の先端を指先で転がすように刺激され、私は、成すすべもなく喘いでしまいました。
「フヒ、フヒ、じゃあ、これも使っちゃおうか」
太った男の人が、背負っていたナップザックから、奇妙な道具を取り出しました。
形はマイクに似ていますが、二回りほど大きくて、全体がプラスチックのようなものでできているように見えます。どうやら、電動のマッサージ機のようです。電源コードが無いところを見ると、充電式なのでしょう。
いったい何をするのかいぶかしんでいる私のあそこに、太った男の人が、マッサージ機の先端を当てます。
「や、やめてください――!」
ようやく男の人の意図を察した私がそう叫んだ時、マッサージ機の電源が入れられました。
「ひぃいいいいいいいいい!」
ショーツの薄い布越しの激しい振動に、私は、痩せた男の人の腕の中で、激しく身悶えてしまいました。
太った男の人が、さらに、私のあそこにマッサージ機を押し付けます。
「ひうっ、うっ、うああっ、んあああああっ! あ、あっ、ああっ、あああああん! あああああああっ!」
あの感覚が、これまで経験したことのない勢いで高まり、頭の中が真っ白になっていきます。
「んあっ、あっ、あうっ、んぐううううう! う、うああ、あああん! やっ、やめ、やめて! んあ、んああっ!」
喉を反らすようにして声を上げ続けている私を、がっしりした男の人が、今度はビデオカメラで撮影しています。
「あううっ、あっ、やめて、やめてっ! と、撮らないでくださいっ! あ、あひっ、んひぃいいいいいい!」
自分がどんな顔をしているのかを想像し、私は、必死に訴えました。
でも、がっしりした男の人は、まるで聞き入れようとしてくれません。
「あううっ、ひ、ひどいっ! んぐっ、こ、こんなのって、あ、あ、あ、あああん! あうっ、あっ、あふぅ! ひああん!」
「へへへ、そんなでけー声出してると、さすがに誰か来ちまうぞ」
「あううっ、うっ、うぐ……んっ、んぐぐぐぐぐぐっ……!」
がっしりした男の人の指摘に、私は、慌てて自分の唇を噛み締めます。
ですが、暴力的なまでのあの感覚が、私の中で荒れ狂い――私は、あっけないほど簡単に、我慢の限界を迎えてしまいました。
「んんんっ、んあっ! あ! あっ! あっあっあっあっあっあっ! ああああん! あぐうっ!」
このままだと、私――あの状態になってしまう――
それだけは、どうしても避けなければならないはずなのに、あまりに大きなあの感覚が、私の理性を押し流そうとします。
そして、ついに――
「あああっ、い、い、いやっ! いや、いや、いやっ! あっ、あひん、あひ、あひいっ! ひああああああああああああッ!」
全身をガクガクと震わせながら、私は、とうとう、最も恥ずかしい姿を晒してしまいました。
マッサージ機のスイッチが切られ――私は、体中に汗を滲ませたまま、ぐったりと痩せた男の人の体にもたれかかってしまいました。
「すげえイキっぷりだな……。お姉ちゃん、イクは初めてか?」
「い……今の……イクって、いうんですか……?」
「ああ、そうだよ。ってことは、初めてじゃねーんだな?」
「あ……そ、その……」
がっしりした男の人の問いに、私は、思わず口ごもってしまいました。
「嘘は駄目だぜ、お姉ちゃん。今の恥ずかしい姿をネットに流されたくなければ正直に言えよな」
「ああ……その、その……は、初めてじゃ、ありません……」
「やっぱりな。じゃあ、セックスしたことあるか?」
「えっ? ま、まさか……私、まだ、高校生で……結婚もしてないのに……」
私のその答えがおかしかったのか、男の人達が、笑い声を上げました。
「それじゃあ、毎晩自分でオナニーしてイキまくりってわけか」
「毎晩じゃありません……!」
「でも、痴漢された日の夜なんかは、体が疼いてやっちまうんじゃねーのか?」
「…………」
私は、沈黙することで――男の人の質問に答えてしまいました。
「まったく、顔に似合わねードスケベだな。しょうがねーから、お姉ちゃんの処女マンコは俺が面倒見てやるよ」
そう言って、がっしりした男の人は、太った男の人に、ビデオカメラを渡しました。
「い、一番乗り、いいな、いいな」
「しょうがねーでしょう。そういう約束のはずですよ」
「二番目は俺っすからね」
太った男の人に、がっしりした男の人と、痩せた男の人が、口々に言います。
そして、痩せた男の人が、私の体を軽く突き飛ばし、がっしりした男の人が、両腕で受け止めました。
「あ、あ、あの……」
「いよいよ処女喪失だぜ」
そう言って、がっしりした男の人が、私のショーツをずり下ろしました。
「あ、イヤッ……!」
「ほれ、片足上げてパンツ脱げ」
「あ、あ、あ……」
私は、しばらくためらった後――結局、言うとおりにしてしまいました。
そんな私を、がっしりした男の人が、タイル張りの壁にもたれさせます。
そして、がっしりした男の人は、ベルトを外してズボンを下ろし――あれを、外に出しました。
「ひッ……!」
これまで想像していたよりもはるかに大きく、そして生々しいそれの外観に、私は、息を飲みました。
「へへへ、お姉ちゃんの中に早く突っ込みたくて、電車ん中からギンギンだったんだぜ」
「ああぁ……む、無理……無理です……そんなの、入るわけありません……」
「だいじょぶだって。これだけ濡れてりゃな」
そう言って、がっしりした男の人が、私のあそこを右手でまさぐります。
「ひゃうっ……あっ、ああっ、あっ、あぁん……あああ、い、いや……こわい……あっ、ああん……」
私は――なぜか、甘えるような声を上げながら、目の前の分厚い胸板に、顔を埋めるようにしてしまったのでした……。
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