隷嬢二人



第十三章



 週末、少女たちは、巳洞の部屋を訪れた。
 姫乃も、夏希も、頬を赤く染めており、瞳はキラキラと濡れ光っている。
「入れ」
 ドアを開けた巳洞が、当たり前のように、二人を中に入れた。
 いつも通り雑然としたリビングで、姫乃と夏希が立ち尽くす。
「だいぶサカってる感じだな」
 くひひっ、と耳障りな声で、巳洞が笑う。
「そんな……」
「お互い、服を脱がしてやれ」
 巳洞が、夏希の言葉を遮って、言う。
「……はい」
 姫乃は、素直に返事をして、夏希のタイに手をかけた。
 一瞬ためらってから、夏希も、同じように姫乃の服を脱がし始める。
 今まで二人の瑞々しい肢体を包んでいた布が、一枚一枚床に落ちていく様を、巳洞はじっと見つめていた。
 二人の少女が、靴下と、そして貞操帯だけを身に付けた姿になる。
「隠すなよ」
 手で胸を隠そうとした夏希に、巳洞が言う。姫乃は、顔を赤くしながらも、手は腰の横だ。
「ん……」
 姫乃の裸体に、ペニスチューブに拘束された肉棒が反応してしまったのか、夏希が、小さな呻き声をあげる。
「……苦しいか?」
 巳洞の質問に、夏希は、こく、と小さく肯いた。
「そうだな……じゃあ、姫乃を胸だけでイかせてやれ。そしたら、鍵をはずしてやるよ」
「んっ……」
 夏希は、小さく肯いてから、姫乃の後ろに回った。すでに、息が荒い。
「なっちゃん……」
「さわるよ、姫ちゃん」
 そう、断ってから、夏希は姫乃の乳房に両手を重ねた。
 夏希の小さな手からこぼれ落ちんばかりの豊かな胸が、たぷん、と揺れる。
「やわらかい……」
 うっとりとそう言ってから、夏希は、ふにふにと姫乃の胸を揉み始めた。
「あ……んくっ……あふぅん……」
 夏希の愛撫に、姫乃がすぐに声をあげる。
 小ぶりなメロンを思わせるほどに育った姫乃の胸は、夏希の指の動きに合わせ、淫らに形を変えた。
 その頂点で、ピンク色の乳首が、ぷっくりと勃起していく。
 夏希は、人差し指と中指の先で、左右の快楽の突起を優しく挟んだ。
「あくぅ……」
 くりくりと乳首を転がされ、姫乃がたまらなくなったように体をよじらせる。
 そんな姫乃を逃すまいとするかのように、夏希は、乳房を揉む手にさらに力を込めた。
「あっ、くふぅん……なっちゃん、気持ちいいよォ……」
「姫ちゃん、可愛い……もっと感じて……」
 夏希が、喘ぐような息を漏らしながら、言う。
 夏希は、立ち上がりかけたペニスがもたらす痛みを忘れようとするかのように、熱心に、そして執拗に姫乃の胸を愛撫した。
 夏希の剥き出しの乳房が姫乃のなだらかな背中に当たり、乳首が、肌に擦れている。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……姫ちゃん……」
「なっちゃん……も、もう少し、強くして……あっ、きゃうううんっ!」
 きゅっ、と勃起しきった乳首を摘ままれ、姫乃は高い声をあげた。
 小指の先ほどの乳首から、白い母乳が滲み出て、乳房を濡らし始めている。
「ああんっ……なっちゃん、なっちゃぁん……」
 貞操帯に戒められた股間を、いやらしく前後に揺らしながら、姫乃は声をあげる。
 巳洞は、そんな姫乃と、そして歯を食い縛るようにしながら愛撫を続ける夏希を、じっと見つめていた。
 姫乃と夏希が、巳洞の視線に気付く。
 その鋭い視線が、まるで体を貫き通しているような錯覚を、二人の少女は感じた。
「あっ、あああっ……な、なっちゃん……私、もうすぐ……」
「うん、イって……姫ちゃん……早くイって……!」
 股間の痛みがそうさせるのか、それとも興奮によるものか、夏希は、いささか乱暴な手つきで姫乃の乳房を揉みしだいた。
 白い双乳に、赤い指の跡がほんのり残る。
 だが、姫乃は、痛みよりも強く快感を感じている様子だ。
「あくっ、はっ、あああンッ! すごい……! ああン、イっちゃう……オッパイ、イっちゃうゥ……!」
 ぴゅるっ、ぴゅるっ、と乳首から母乳を溢れさせながら、姫乃が悶える。
 夏希は、乳輪の部分まで膨れ上がった姫乃の乳首を、ぎゅっ、と搾り上げる様に刺激した。
「あっ――ああああああああああああああァーッ!」
 ぴゅううっ! と母乳がシャワー上に迸り、床を濡らす。
「イ、イクっ! イクうっ! お、おっぱいイクーっ!」
 ひくん、ひくん、ひくん、ひくん……! と姫乃の体が痙攣する。
 そして、その小さな体から、くったりと力が抜けた。
 倒れそうになる姫乃の体を、夏希が後ろから支える。
「――上出来だ」
 そう言って、巳洞は、ポケットから小さな鍵を二つ取り出した。



 シャワーを浴びた姫乃と夏希が、リビングに戻った。
 すでに貞操帯は外され、アナルプラグも抜かれている。
 二人は、シャワーの前に、巳洞の命令によって互いに浣腸をし、順々にトイレで腸内のものを全て出し切っていた。
 そして今、姫乃も夏希も、その身には何も身につけていない状態で、恥ずかしそうに両手で股間を隠している。
 姫乃の裸を間近で見たせいか、夏希のペニスは、手で隠しきれないほどに勃起している。姫乃も、その秘裂をじっとりと濡らしていることだろう。
「夏希、そこに横になれ」
 巳洞は、敷きっぱなしの布団に顎をしゃくりながら、言った。
「……うん」
 肯いて、夏希が、布団の上に仰向けになる。
「姫乃は、夏希の上に逆様にうつ伏せになるんだ。四つん這いになって、膝で頭を跨ぐようにな」
「は、はい……こう、ですか?」
 姫乃が、巳洞に言われるままに、夏希の体に逆向きに覆い被さる。
 すぐ目の前にある姫野の秘唇に熱い視線を注ぎながら、夏希は、んく、と口内の唾液を飲みこんだ。
「あとは、言われなくても分かるだろう?」
 巳洞が、にやにやと笑みを浮かべながら言う。
 姫乃は、しばしそのままの姿勢でいてから、意を決したように、未だ股間を隠している夏希の手に触れた。
 そして、そっと、夏希の手を横にどかす。
「なっちゃん……」
 声とともに漏れた息が、夏希のペニスをくすぐる。
 姫乃は、口を開き、舌を伸ばして、夏希の股間に顔を埋めた。
「んっ……!」
 ぴちゅ、と舌が屹立したペニスの先端に触れた瞬間、夏希が、思わず体を震わせてしまう。
 姫乃は、目を閉じて、ぴちゃぴちゃとかすかな音をたてながら夏希のペニスに舌を這わせ始めた。
 赤い亀頭が唾液に濡れ、鈴口からとろとろと腺液が溢れ出る。
「ひ、姫ちゃん……ボクも……」
 そう言って、夏希は、姫野の腰に手を添え、白いヒップを引き寄せた。
 姫乃は、それに逆らわない。
「あぅんっ……」
 いきなり陰唇の狭間を舌で舐められ、姫乃が甘い悲鳴をあげる。
 そして、二人の少女は、互いの秘部をぺちゃペちゃと舐めしゃぶり始めた。
 姫乃のクレヴァスから溢れる蜜の味を舌で感じながら、夏希は、ますますペニスを屹立させてしまう。
 姫乃は、熱い血液を漲らせた夏希のペニスの先端を口に含み、溢れる先走りの汁をちゅうちゅうと啜り上げた。
「んっ、んじゅっ、んちゅ、ちゅぶっ……じゅる……んぐっ、んぐっ、んぐっ、んぐっ……」
 姫乃が、卑猥な音をたてながら、血管を浮かせた夏希のシャフトに唇を滑らせる。
 切羽詰ったような快感に我を忘れそうになりながら、夏希は、夢中で舌を動かし、姫乃の淫裂を抉った。
「ちゅっ、ちゅぶぶっ、んぐ……はぶ……んんんっ……!」
「んっ、んうっ、んむっ、んぐ……ちゅじゅじゅっ……んふぅっ……!」
 二人の少女のくぐもった快楽の声が、部屋に響く。
「んっ、んちゅっ、んぐ……ぷはっ……ああっ、なっちゃん、すごい……」
 息が苦しくなったのか、姫乃が、口唇愛撫を一度中断し、唾液にまみれたペニスに愛しげに頬ずりした。
 が、すぐにまた耐え切れなくなったように、ペニスを口に含み、一気に喉奥まで咥え込む。
「んっ、あああんっ!」
 夏希が、びくうん、と背中を反らして声をあげる。
 姫乃は、じゅぽじゅぽと音をたててディープスロートを続けながら、夏希のクレヴァスに指を差し入れた。
「あうううんっ!」
 南洋の花のように濡れ綻んでいた夏希のクレヴァスから、さらなる蜜が溢れる。
 姫乃は、指を愛液で濡らしながら、膣口に細かく指先を出し入れした。
「はっ、はひんっ! あんっ! あああんっ! あうっ! あはぁン!」
 夏希が、瑞々しい乳房を揺らし、体をくねらせる。
「んっ、んじゅっ、ちゅぶっ……はぁっ……なっちゃん、可愛い……」
 姫乃が、ピンク色の舌でチロリと唇を舐めながら、そんなことを言う。
「ひ、姫ちゃあん……」
「なっちゃん、好き……大好き……ちゅっ、ちゅむむっ、ちゅぶ……姫乃、なっちゃんのオチンチン、大好きだよ……んちゅうっ……!」
「あっ! あああんっ! あひっ! ひやああああああっ!」
 激しくペニスを吸引され、クレヴァスに指を抽送させられて、夏希は姫乃を攻めるどころではなくなってしまう。
「ククク……じゃあ、助太刀してやるか」
 そう言って、いつのまにかペニスを剥き出しにしていた巳洞が、夏希の頭を膝で挟むような格好で、姫乃の後ろに回り込んだ。
「――えっ? あうううううううっ!」
 ずるん! と一気に巳洞のペニスが姫乃を串刺しにする。
「あっ、あはあっ、はぐ……ああぁぁぁぁ……」
 姫乃は、夏希のペニスを口から離し、挿入の衝撃に喘いだ。
「おい、夏希のチンポが寂しがってるぞ」
「はい……ご、ごめんなさ……あくうンっ!」
 徐々に引き抜かれていたペニスで再び膣奥を乱暴に突かれ、姫乃が夏希の体に突っ伏すような形になる。
 巳洞は、容赦することなく、大きなストロークでペニスを抽送させた。
 姫乃のいたいけな秘処を巳洞の肉茎が出入りするのを、夏希が、下から見つめている。
「はっ、はあっ、はっ、はっ、あくっ、はうっ……ご、ご主人様……はげしい、ですゥ……」
「これくらいの方が好きなくせしやがって……。どうだ夏希、見えるか?」
 巳洞が、体の下の夏希に声をかける。
「う、うん……見える……見えるよ……」
「やあっ……は、恥ずかしい……あっ、ああァん、あんっ!」
 自分が男のモノを咥え込んでいるところを親友に間近で見られながら、姫乃は、羞恥と快楽の声をあげていた。
 節くれだった巳洞のシャフトが姫乃の膣内を抉り、愛液がぽたぽたと夏希の顔に滴る。
 ぐちゅぐちゅという卑猥な音を聞きながら、夏希は、そのペニスをさらに固くしてしまった。
「ほら、いいかげんに夏希のことも相手してやれよ」
「は、はいィ……あむっ」
「ああんっ!」
 ペニスを包み込む生温かな快感に、夏希は思わず腰を突き上げてしまう。
「んっ、んふうっ、んぐっ、んふうんっ……!」
 姫乃が、巳洞が繰り出すピストンのリズムに合わせるように、夏希のペニスを吸いたてる。
「あうっ! す、すごいよォ……! 姫ちゃんっ! 姫ちゃんっ!」
 夏希は、自らの腰がかくかくと動き、ペニスの先端が姫乃の喉奥を小突くのを、止めることができない。
 口内と膣内を同時に犯されながら、姫乃は、嬉しげな息を漏らし、自らの乳房を夏希の肌に擦りつけていた。
「夏希、姫乃の胸を揉んでやれ」
 息を荒くしながら、巳洞が夏希に命じる。
 夏希は、脳に煮え湯を注がれたような興奮を感じながら、両手で乱暴に姫乃の乳房を揉みしだいた。
「んっ! んぐっ! んっ! んふっ! んんんんーっ!」
 夏希のペニスを咥えたまま、姫乃が、歓喜の悲鳴をあげる。
 勃起しきった姫乃の乳首は、まるで射精しているかのように、びゅるるっ、びゅるるっ、と母乳を迸らせ、夏希の腰を濡らした。
 牡と牝の性臭と、そして甘たるい母乳の匂いが、部屋に充満する。
「あっ、あああっ……! ボクっ……ボクもう……!」
 姫乃の激しい吸引に、夏希が身をよじらせる。
 ひくひくと震えるペニスに射精の予兆を感じ取ったのか、姫乃は、いっそう唇を締めつけた。
 それに合わせるように、巳洞が、腰使いを激しくする。
「んんっ! んっ! んーっ! んーっ! んーっ!」
 声を漏らし、目尻に涙を浮かべながら、姫乃は、ぎゅっ、と夏希の腰にしがみついた。
「あっ――あああっ――出ちゃうッ!」
 びゅるるるるるるっ!
 夏希は、姫乃の口の中に、大量の精液を迸らせてしまった。
 と、巳洞も、最後の動きを姫乃の体内に送り込む。
「ん――んんんんんんんんんン〜ッ!」
 ぶびゅっ! びゅっ! びゅびゅびゅびゅびゅっ!
 姫乃が絶頂に達し、膣肉を痙攣させ、そしてその動きによって巳洞も射精に追い込まれる。
「んあッ! あああッ! あうッ! ああああああああああああああああッ!」
 熱い精液で子宮口を何度も叩かれ、姫乃は立て続けに絶頂を極めながら、口からペニスを離してしまっていた。
 口元から、夏希の精液の混じった唾液が、だらしなくこぼれ落ちる。
 ぷしゃあああああ……。
 そして、姫乃は、ひくひくと体を痙攣させながら、潮を吹いてしまった。
「あああぁぁぁ……ン」
 絶頂の余韻のただ中にいる夏希が、姫乃の透明な体液を顔で受け止めながら、うっとりとした声をあげる。
 ずるん、と巳洞がペニスを抜いた。
 まるで、唯一の支えを失ったかのように、姫乃が夏希の顔に腰を落としてしまう。
 姫乃の膣口から、たっぷりと中に注がれた精液がこぽこぽと溢れ、恍惚とした表情を浮かべる夏希の顔をさらに汚した。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
「姫乃。夏希の顔をきれいにしてやれよ」
 呼吸を整えている姫乃に、巳洞が言う。
「は……はい……」
 姫乃が、のろのろと体を起こしてから、夏希の顔に唇を寄せる。
「ごめんね、なっちゃん……お顔、どろどろにしちゃった……」
「ひゃうん……」
 体液に濡れた頬を姫乃に舐められ、夏希が声をあげる。
「ああん、姫ちゃん……ボクにも、姫ちゃんのこと、舐めさせて……」
「なっちゃん……んっ、ちゅっ、ちゅむっ……」
「ちゅっ、ちゅうっ、ちゅむ……あぅん……姫ちゃん、おいしいよ……」
 姫乃と夏希が、互いに顔を舐め合いながら、その合間に口付けを交わす。
 自分自身の精液の味のする姫乃の舌を、夏希は、夢中になって吸った。
 姫乃と夏希の乳房が密着し、淫らに形を変える。
 発育のいい夏希の乳房よりも、なおわずかに大きな姫乃の乳房が、じっとりと母乳に濡れている。
 姫乃は、勃起したままの乳首を意識的に夏希の乳房にこすりつけながら、子犬のようにふんふんと鼻を鳴らしてキスを貪った。
 夏希の乳首も固くしこり、充血した乳首同士が、母乳に濡れながら互いを転がし合う。
「んっ、んふうっ、ちゅむ、んっ、んんんっ……」
 いつしか姫乃は、はしたなく夏希の腰をまたぎ、自らのクレヴァスに夏希のペニスをこすりつけていた。
 夏希も、ペニスを完全に勃起させてしまっている。
「入れたいのか?」
 二人の痴態を見つめながら、巳洞が訊く。
「は、はい……入れたいです……なっちゃんのオチンチン、オマンコに入れたいです……」
 姫乃は、シャフトの裏筋を濡れた肉襞で感じながら、お預けを食らった犬のような目で、巳洞を見つめた。
「夏希はどうなんだ?」
「ボ、ボクも……ボクも入れたいィ……姫ちゃんとセックスしたいよォ……」
 夏希の声は、まるでうわ言のように頼りない。 
 淫欲に支配されきった二人の様子に、巳洞が、満足げな笑みを浮かべる。
「いいぜ。好きにしろよ」
「ああん……う、うれしいです……」
 そう言って、姫乃は、可憐な外観を裏切る貪欲さを秘めた淫裂で、夏希の肉棒を飲み込んでいった。
「あっ、ああんっ……姫ちゃんのアソコ、きもちイイっ……!」
 夏希が、自らも腰を浮かし、より深く姫乃とつながろうとする。
 姫乃と夏希の腰が、ぴったりと重なった。
「はああああぁ……ン」
 二人の少女が、ほとんど同時に甘い吐息をつき、ちゅっ、ちゅっ、と何度もキスを重ねる。
 そして、姫乃と夏希は、互いの恥骨をこすりつけるように、くねくねと腰を使い始めた。
「んっ、ああぁん、あん……す、すごいよ……なっちゃんのオチンチン、すごいっ……」
「姫ちゃん……姫ちゃんっ……熱いよ……ボク、とけちゃいそう……」
「きもちいい? 私のオマンコ、きもちいい?」
「いいっ、いいよォ……! 姫ちゃんの……姫ちゃんのオマンコ、きもちいいっ……! ああっ、あっ、あああんっ!」
 姫乃に誘われるような形で、夏希も、淫らな言葉を口にする。
 姫乃は、陶酔しきった表情で次第に大胆に腰を動かしていった。
 二人の少女のたわわな乳房が揺れ、乳首が互いにこすれ合う。
「あっ、んああっ……ひ、姫ちゃん……ボク、もう……」
 姫乃の膣肉の、搾り上げるような激しい締め付けに、夏希が、早くも屈服の声をあげる。
 と、二人の背後に回り込んでいた巳洞が、腰を下ろし、屹立したペニスを夏希のクレヴァスに挿入した。
「ああああああああああああっ!」
 びゅるるるるっ! と、その衝撃で夏希は射精してしまう。
「あっ……熱いィ……っ!」
 姫乃も、体内に広がる夏希の精液の感触に、軽いアクメを迎えた様子だ。
 巳洞は、そんな二人に、余韻に浸る間を与える事なく、腰を動かし出した。
「あっ、あひっ、くひいっ……! ダ、ダメぇ……ああうっ……!」
 夏希が、どこか苦しげな声をあげる。
「はわぁっ……な、なっちゃんの、また大きくなってるゥ……」
 姫乃の言葉どおり、精液でぬめる温かな膣内で、夏希のペニスは再び勃起していた。
 巳洞のピストンによって夏希の腰も動き、半ば強制的にセックスが行われる。
「ああっ、あっ、あんっ、あっ、あーっ……!」
「両方でいっぺんにするのはどんな感じだ?」
「す、すごい……すごすぎるよォ……っ! ああっ、ボク、バカになっちゃう……気が狂っちゃうゥ……! あああああああっ!」
 姫乃の体越しにされた質問に、夏希が、口元から涎をこぼしながら答える。
「そう簡単に狂われたらたまんねえな」
 そう言って、巳洞は、ずるりと肉棒を引き抜いた。
 そして、夏希の白濁した愛液にまみれたペニスを、姫乃の可憐なアナルにあてがう。
「あっ、ご、ご主人様……ふああああああああっ!」
 姫乃のそこは、巳洞の剛直を難無く迎え入れた。
 きゅーっ、と括約筋が締まり、巳洞と夏希のペニスに鮮烈な快感がもたらされる。
 その締め付けに逆らうように、巳洞が、ぐいぐいと腰を使う。
「ひっ! ひはっ! あああんっ! あうっ! ひいいいんっ!」
 姫乃は、夏希の体にしがみつきながら、高い声をあげた。
 巳洞と夏希の肉棒が、異なるリズムで、姫乃の体内を撹拌する。
 二本のペニスで、膣内と直腸の間を揉みくちゃにされる感触に、姫乃は、我を忘れていた。
「ああーっ! あっ、ああっ、あっ、あああっ! んあああああァーっ!」
 声をあげ、ヒップを腰で叩かれながら、自らも腰を使う。
 ヴァギナとアナル――全く性質の異なる二つの性感が体内で絡み合い、より大きな快楽のうねりとなるのを、姫乃は感じていた。
 きゅんきゅんと痙攣するように収縮する括約筋が、直腸を犯す巳洞のペニスとともに、膣内の夏希のペニスをも扱きあげる。
「あうっ! はっ、はああんっ……! ひ、姫ちゃん……んあああああああああああアアアアア!」
 夏希は、恐怖を覚えるほどに高まった快感に、激しくかぶりを振った。
 髪の毛が汗で濡れた額に張り付き、その指は空しくシーツを掻き毟っている。
 姫乃と夏希のクレヴァスからは、とめどなく淫蜜が溢れ、夏希の会陰を伝ってココア色のすぼまりをも濡らしていた。
「あっ、あああっ……イキそう……っ! 姫乃、もうイっちゃいそうですっ!」
「ボクも……ボクもイっちゃうっ……! ああああっ! イクっ! おちんちんイクーッ!」
 二人の少女が、声をあげ、ともに絶頂が近いことを訴える。
 巳洞は、無言で歯を食いしばり、一際強い動きを姫乃のアナルに叩き込んだ。
 そして、前触れもなくそこからペニスを引き抜き、夏希の両膝を高く掲げて腰を持ち上げる。
 そして、巳洞は、夏希のアナルを一気に貫いた。
「んわああああああああああああああああああっ!」
 びゅるるるるるるるるっ!
 何が起こったか分からないまま、夏希は、大量の精液を姫乃の体内に放った。
 巳洞が、アナルプラグによってこれまで開発されていた夏希のその部分を、容赦なく犯す。
「あひゃああっ! あああっ! なっ、なにっ? あっ! あうっ! ああアっ! あーッ!」
 びゅぶっ! びゅるるっ! ぶびゅ! ぶびゅびゅ! びゅびゅーっ!
 巳洞のピストンに合わせるように、夏希が、何度も何度も射精を繰り返す。
「ああっ! な、なっちゃんっ! す、すごいィ……! なっちゃんのセイシで、おなか、イッパイになっちゃうゥ……あひいいいいいいンっ!」
 その小さな体には入りきらないほどのスペルマを射精されながら、姫乃は、びくびくと体を震わせた。
 夏希と姫乃の接合部から、白濁した液体がどぷどぷと溢れ出る。
「だっ、だめぇ……も、もう許してェ……あああっ! し、死んじゃうゥ……シャセイ、止まらないよォ……ひああああああああ!」
 苦痛と快楽に身をよじりながら、夏希は、精を放ち続けた。
 巳洞の動きが、ますます激しくなる。
「ああああああああああああああああああああああああああああああ!」
 夏希と姫乃の絶叫が溶け合い、一つになった。
 ぶびゅうううううううううううううううううっ!
 その声を聞きながら、巳洞が、夏希の直腸に精を注ぎ込む。
「ああっ……ヤ、ヤケドしちゃうゥ……!」
 腸内を侵す熱い感触に、夏希が、ひくひくと体を震わせながら、そんな声を漏らす。
 しばらく余韻を楽しんだ後、巳洞は、ゆっくりとペニスを引き抜いた。
 姫乃のクレヴァスと、そして夏希のアナルから、大量の白濁液がどろりと溢れ出る。
 巳洞と夏希の精液は、互いの体を抱き締めあった少女たちの股間を伝い、シーツの上で、泡立ちながら混ざり合った。



 それから、二人の少女は、同じ檻の中で、何度も何度も犯され、互いを犯し、快楽を貪った。



 夏の気配が色濃くなってきたある夜――
 姫乃は、トイレのために目を覚ました。
 もう、貞操帯は、まるで自分の体の一部のように馴染んでしまっている。特に意識する事なく普通に用を足した姫乃は、眠い目をこすりながら、広い廊下を歩いていた。
 巳洞と、そして夏希との関係については、思考をストップさせている。
 それが、奴隷のあり方なのだということを、姫乃は、半ば本能的に理解していた。
 ただ、激しい交わりの余韻が、残酷な拘束具の内側に、いつまでもわだかまっている。
(――?)
 自分の部屋のドアを開けたその時、姫乃は、物音を聞いた。
 隣の、琴乃の部屋だ。長らく不在だった琴乃は、一時帰国中の現在、以前使っていた部屋をまた使用しているのである。
 物音は、琴乃の話し声だった。
「お姉ちゃん、帰ってたんだ……」
 思わず、姫乃は呟いていた。
 このところ、琴乃は出掛けていることが多い。姫乃が眠ってから帰宅することもしょっちゅうである。
 恐らく、高校時代の友人にでも会っているのだろうと思いながらも、姫乃は、奇妙な胸騒ぎを覚えていた。
 その琴乃が、部屋の中で何やら話している。
 まだ、琴乃が寝床に入るには早い時間だ。声が聞こえたとしても不思議は無い。
 が、その声音にただならぬ響きを聞き、姫乃は、耳をすませ、隣の部屋のドアに耳を近付けていた。
「……ええ……なのよ……私は……けど……警告……」
 どうやら琴乃は、携帯電話で話をしているらしい。その声は切れ切れにしか聞こえず、何を言っているのかさっぱり分からない。
「そう、おしまい……会うことは……でも……佳織さんは……でしょう?」
 母親である佳織の名前を聞き、姫乃は、わけの分からないまま全身を緊張させた。
 姉の琴乃が、誰に何を話しているのか、それを知ろうと、全神経を耳に集中させる。
 だが、琴乃の話は、もう終わってしまった様子だった。
「……じゃあ、気を付けてね……兄さん」
 その言葉を最後に、声は途切れた。
(兄さんて……お兄ちゃん?)
 平日である今日、琴乃と姫乃の兄である君貴は、一人暮らし先のマンションにいるはずである。
 姉である琴乃が、兄である君貴に、母である佳織の話をする。それは、当たり前といえばごくごく当たり前のことのはずである。
 しかし――
(何でだろう……胸騒ぎが、どんどん大きくなる……)
 姫乃は、ベッドに入ってからも、しばらく眠ることができず、暗がりの中でじっと天井を見つめていた。



 その翌日、朝食を取るためにリビングに下りてきた姫乃は、思わず目を見開いた。
 奥住家のリビングは、かつてないほど騒然としていた。
 珍しく家にいた父の滋臣が、コードレスの受話器を片手に、声を荒げて何かを話している。
「……?」
 見ると、母の佳織は、椅子に座ったまま片手で顔を覆っていた。テーブルの上に、朝食らしきものは何も載っていない。
 と、柔らかな手が、後ろから姫乃の肩を叩いた。琴乃だ。
「お腹すいてる?」
 琴乃が、やや固い声で、それでも優しく姫乃に訊く。
「え……? ううん」
「そう……とりあえず、今日は学校お休みした方がいいわ」
「ど、どうして?」
「いろいろと、ね」
 そう言って、琴乃は、父と、そして義母の姿を、その聡明そうな瞳に映した。
 その視線が、ひどく冷たいもののように思われて、姫乃は、思わず生唾を飲み込んでしまう。
「お姉ちゃん、何があったの?」
 そう尋ねる姫乃の声は、かすかに震えていた。
 一呼吸おいて、琴乃は、口を開いた。
「お兄ちゃんが、誰かに刺されたのよ」



 三日が経った。
 君貴は重傷だった。命に危険がある状態は脱したが、あとしばらくは入院している必要があるということだ。
 腹から血を流して倒れている君貴が発見されたのは、巳洞の部屋のドアの前だった。
 凶行は、姫乃が琴乃の部屋の前で電話の声を聞いた、その夜遅くのことだったらしい。
 警察はアパートに住んでいた男を追っているという話だったが、今のところ有力な手がかりは無いらしい。
(ご主人様……)
 あれ以来、学校に行くことも無く、姫乃はぼんやりと自室で過ごしていた。
 兄の君貴のことが心配でないわけではないが、それ以上に大きな空洞が、姫乃の心にぽっかりと空いている。
 君貴が、自分のことで巳洞と接触し、刺された――それは、まず間違いが無いだろう。
 巳洞の部屋には、自分や夏希の痴態を収めたデジカメなどがあったはずだが、そのようなものは全て始末されていたらしい。警察も、今回の事件と、姫乃や夏希のことを結び付けては考えていないようだ。
 それでも、もし、君貴が警察に事情を話せば――
「……」
 君貴が、自分や夏希と、巳洞との関係を、どこまで掴んでいるのかは分からない。しかし、今までどおりの生活を続けることはできなくなるだろう。
 いや、そもそも、あの日から今までの生活自体が、いつの日か破綻することを約束された、奇妙な夢のようなものだったのだ。
 そして、その象徴とも言うべきものが――
 不意に響いたチャイムの音が、姫乃の思索を遮った。
 姫乃は、ため息をついて玄関に出た。琴乃はどこかに出かけてしまっており、佳織は自室で寝込んでいる。対応できるのは、自分だけだ。
 訪問者は、郵便局員だった。書留の郵便物を持ってきたのだ。
 かすかに重みを感じるその茶封筒の郵便物は、姫乃宛だった。
 差出人の名前は、無い。
「まさか……」
 姫乃は、思わず呟いていた。
 自室に戻り、震える指で、封を切ろうとする。
 何度か失敗してから、姫乃は、ようやく封筒を開くことができた。
 ころん……と銀色の小さな金属が、封筒から机の上に落ちた。
「そんな――」
 それは、姫乃にとって、予想通りのものだった。
 見ただけで分かる。自分が今も装着している貞操帯の鍵だ。
 なぜ巳洞がこんな物を自分に送ってきたのか――封筒の中に手紙の類いは一切無かったが、姫乃は、それを理解した。
「そんな……ご主人様……」
 姫乃は、よろめき、机に両手を付いた。
 視界がぼやけ、熱い水滴が、机の上にポタポタと滴る。
「ごしゅじん……さま……」
 自分が涙を流していることに気付き、姫乃は、声をあげて泣き出した。



 そして、夏希の家にも、同じように鍵が届けられていたのを、後に姫乃は知った。


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