第九章
朝の駅に、姫乃は、いつものように早めに来た。
そして、すでに改札口近くに来ていた巳洞に連れられるまま、男子用のトイレへと入る。
個室で、巳洞と二人きりになった。
「……前を開けよ」
巳洞に言われて、姫乃は、学校指定のリボンタイを緩め、ブラウスのボタンを一つ一つ外し始めた。
ブラジャーに下半分を覆われた乳房が、あらわになる。
巳洞は、その白い乳房に、ポケットから取り出した注射器で、薬液を注入した。
「あくううぅ……」
注射針を刺された痛みと、じわあっと胸全体に広がる熱さに、姫乃が声を上げる。
「だいぶ、大きくなったな」
注射器を仕舞いながら、巳洞が言った。姫乃が、ぽっと頬を染める。
巳洞の言葉どおり、姫乃の胸は、この一カ月そこそこの間に、驚くほど豊かに成長していた。
すでに二度、ブラを買い替えているが、それでも最近はまたきつく感じている。
疑いようも無く、巳洞が注射する得体の知れない薬液による効果だろう。
巳洞が、ブラのフロントホックを外した。
戒めから解放された乳房が、ゆさっ、と重たげに揺れる。
巳洞は、その左右それぞれ六本の指で、姫乃の乳房を捏ね回し始めた。
「あ、あくぅ……あん……はふ……んくぅん……」
抵抗する様子も見せず、姫乃が、巳洞の愛撫に身を任せる。
巳洞の手からこぼれ落ちそうなほどに大きくなった姫乃の乳房が、柔らかく、淫らに形を変える。
その頂点では、ピンク色の乳首が、ぷっくりと勃起していた。
「あ、あん……は、はあっ……あああっ……」
敏感な乳房を執拗に愛撫され、姫乃は、切なげな喘ぎを漏らす。
と、巳洞は、不意にその手を止めてしまった。
「あ……」
「そこに座って、俺のを胸で挟め」
上目使いで自分を見つめる姫乃に、巳洞が言う。
姫乃は、こくりと素直にうなずいて、洋式の便器に腰を下ろした。
そして、丁寧な手つきで、巳洞のスラックスのジッパーを下ろし、中に収まっていたペニスを取り出す。
「あぁ……熱い……」
すでに勃起しているペニスを両手で握りながら、姫乃は、どこかうっとりとしたような声を上げた。
そして、ためらうことなく、その胸で巳洞のペニスを挟む。
「こ、こうですか?」
「そうだ。そうやってから、体を上下させるようにして、チンポを胸で扱くんだ」
「はい……」
初めてさせられる行為にとまどいながらも、姫乃は、ぎこちなく体を動かした。
巳洞のペニスを挟んだままにするために、乳房を両手で中央に寄せ、上半身を上下に揺する。
滑らかな肌で擦られ、巳洞のペニスは、とろとろと先走りの汁を溢れさせた。
「んっ、そうだ……もっと胸を強く寄せろ」
「はい……んっ、んんっ、んっ、んっ……」
姫乃は、乳房の間で巳洞のシャフトを感じながら、いっそう熱心に体を動かした。
胸の谷間に、強い牡の匂いを放つ腺液が、亀頭によってなすり付けられる。
が、そんな仕打ちに、姫乃はほとんど嫌悪感を感じなかった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
左右の乳房の間を肉棒に蹂躙されながら、姫乃が、喘ぐような息を漏らす。
「いいぜ……その調子だ……」
そう言って、巳洞は、姫乃の双乳に手を重ね、さらに強く寄せた。
「あんっ……!」
姫乃が声を上げるのにもかまわず、そのまま、巳洞は腰を使い出す。
にちゅ、にちゅ、にちゅ、にちゅ……という卑猥な音が、個室の中に響いた。
「あん、ああぁ……巳洞さん……ご、ご主人様ァ……」
「こういうのを、パイズリって言うんだ。覚えとけよ」
「は、はい……」
乳房を犯されながら、姫乃が素直に返事をする。
巳洞は、姫乃の乳房を揉みながら、その頂点にある乳首を、きゅっと指で挟んだ。
「あっ、くううんっ!」
「クク……感じるか?」
「は、はい……か、感じます……あ、あんっ……」
「どこが感じるのか、きちんと言え」
「あうっ……オ、オッパイです……オッパイの先っぽが……乳首が、感じます……んくっ、ふううん……」
乳房を揉みしだかれ、乳首を弄ばれて、姫乃が、本格的に喘ぎ出す。
その姫乃の口元に、ピストンのストロークを大きくしたペニスが、連続して突き付けられる。
「チンポの先を舐めろ……それから、吸うんだ」
「はい……んっ、れるっ、んむ……ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ……」
姫乃が、自らの乳房を凌辱するペニスに舌を伸ばし、そしてキスを繰り返す。
かああっ、と胸全体が熱くなり、乳首がさらに固くしこる。
「ちゅっ、ちゅば、ちゅぶ……あっ、ああん、はぁっ……ご、ご主人様……私、何だかヘンです……」
「何がだよ」
「む、胸が……オッパイが、熱くって……なんだか……あんっ、ああんっ……」
姫乃が、乳房の中で高まる奇妙な性感に、切羽詰まった声を上げる。
「ああっ、ヘン……オッパイがヘンですぅ……あううっ!」
「クククッ……もっと変にしてやるよ!」
巳洞は、腰を使い続けながら、さらに激しく姫乃の乳房を捏ね回した。
「あっ……! な、なにこれ……やああんっ! な、何か出ちゃうっ!」
びゅるるっ!
勃起し、充血した姫乃の乳首から、白い液体がしぶいた。
「ああんっ! そ、そんな……オッパイ、出ちゃってる……ああーっ!」
びゅるっ! びゅるっ! びゅるっ!
乳首から断続的に母乳を迸らせながら、姫乃は、かつて感じたことのないような快楽に全身を震わせていた。
「ククククク……とうとう出たな……!」
巳洞が、そんな声を上げながら、姫乃の母乳を潤滑液にして、腰の動きをさらに速める。
「ああんっ! ど、どうしてっ? どうしてオッパイ出てるの……? わ、私……あんっ、あああんっ!」
乳房を母乳まみれにしながら、姫乃が、声を上げて悶える。
乳首から母乳を放つ快感は、当然感じるべき不安や疑惑を押し流すほどに強烈だった。
「あっ、あああっ! 私、私もう……」
「胸でイクのか?」
「は、はいっ! イキますっ! あああっ、姫乃は、ミルク出しながらイっちゃいます〜っ!」
自分でも何を言ってるか分からない状態で、姫乃が叫ぶ。
そんな姫乃の声を聞きながら、巳洞は、最後のスパートをかけた。
「あああっ! ご主人様っ……私、イキますっ! あーっ! オッパイ……イクぅーっ!」
胸の谷間を肉棒で擦られ、母乳を撒き散らしながら、姫乃は、絶頂を極めた。
どびゅうううううっ!
そんな姫乃の顔目がけ、巳洞が、大量に射精する。
「ああっ! あっ! あっ! あっ! ああああーっ!」
上半身を精液と母乳でドロドロに濡らしながら、姫乃は、連続して絶頂に達した。
しばらくしてから、巳洞は、姫乃を立たせた。
絶頂の余韻で、その細い脚は震えている。
「今日は、こいつを追加だ……」
そう言って、巳洞は、カバンから奇妙な道具を取り出した。
ラテックス製らしい、丸みを帯びた円錐形の道具だ。巳洞の手の中にどうにか収まるほどの大きさで、根元の部分がくびれており、円錐の底辺からはチューブが伸びている。
「尻をこっちに向けろ」
「は、はい……」
姫乃は、頭をぼんやりとさせたまま、命令に従った。
巳洞が、姫乃のショーツを脱がし、貞操帯を露わにする。
貞操帯のアナルの部分は、金属製のリングになっている。排泄は、この穴を通して行う仕組みだ。
そこに、巳洞は、ローションで濡らしたラテックスの円錐を、無造作に捻じ込んだ。
「んぐっ……ひいいっ!」
逆向きの排泄感に、姫乃が高い声を上げる。
構わず、巳洞は、アナルに突き刺さった淫具に、チューブのもう一方の端についたゴムボール上のポンプで空気を送り込んだ。
「あくっ……!」
アナルに刺さった淫具が、ぐっと膨らみ、直腸を内側から圧迫する。
「は、はぐ……っ。な、何を、したんですか……?」
「バルーンでケツの穴を塞いだのさ。中で大きくなってるから、無理に引き抜こうとすると肛門が切れるぜ」
そう言って、巳洞は、その淫具――バルーン式のアナルプラグから、チューブを引き抜いた。
「あ、ぐうぅっ……く、苦しい……はうぅ……」
その秀でた額にじっとりと冷汗を浮かべながら、姫乃が声を漏らす。
「なに、初心者用のサイズだから、すぐに慣れるさ」
「そ、そんな……まさか、これも付けっぱなしで……?」
「そうだ。しばらくはこの状態で学校に行くんだな」
「ひ、ひどい……あうぅ……」
「夏希を俺の部屋に連れてきたペナルティーさ。週末、あいつを連れて部屋に来たら外してやる」
「う、うぅ……くっ……ああぁ……」
はぁっ、はぁっ、と舌を突き出して喘ぎながら、姫乃は目尻に涙を滲ませた。
排便直前の切迫感が、無限に続くような感覚。
それを、どうにかやり過ごそうと、呼吸を整える。
「それから、きちんとあの命令も果たしておくんだぞ」
「あうぅ……は、はい……」
息も絶え絶えになりながら、姫乃がそう返事をする。
「さて、そろそろ登校しないと遅刻じゃないか?」
「あう……」
そう言われて、姫乃は、自分のブラウスを見下ろした。
それは、巳洞の精液と、自分が放出した母乳で、すっかり染みになっている。
「ククッ……実は、着替えも用意してあるんだよ」
そう言って、巳洞は、カバンから白いブラウスを取り出した。
姫乃は、トイレの中で着替えてから登校した。
足を進めるたびに、肛門が、ずきん、ずきん、と疼く。
それを無視しようと努めながら、姫乃は電車に乗った。
(私の体……どうなっちゃったんだろう……)
秘部は貞操帯で戒められ、肛門には異物を挿入されて、乳房は怪しげな薬液で大きくされた上に、母乳まで出るようにされてしまった。
(ああ……)
胸に満ちる絶望が、なぜか危険な快楽を孕んでいる。
巳洞を恨む気持ちは、一向に沸いてこない。かすかな不安は感じているが、これまで教え込まれてきた快楽の方が、より大きく心の中を占めている。
(私、おかしいよ……)
まだ、辛うじてそう思うことはできる。
しかし、そんな“おかしい自分”を、姫乃は、すでに受け入れかけていた。
放課後になった。
青い空は、まだ夕暮れの色には染まっていない。
姫乃は、夏希とともに、誰もいない空き教室の中にいた。
「ここで、するの……?」
夏希が、かすかに震える声で、姫乃に訊いた。
「せめて、その……おトイレで……」
「ごめんね、なっちゃん……。ご主人様の命令だから」
姫乃の言葉に、夏希は唇を噛んだ。
たとえ、その場に巳洞がいなくても、姫乃はあの男のことを“ご主人様”と呼ぶ。
姫乃と夏希が巳洞に逆らうことができないのは事実だが、どうして、あの男のことをそんなふうに呼ぶのか。
夏希は、その言葉を聞くたびに、悔しさとともに、姫乃との間にある絶対的な壁のようなものを感じさせられた。
「なっちゃん……」
姫乃が、半開きの唇を、夏希の唇に寄せた。
今日の姫乃は、いつにも増して、頬が赤く、目も潤んでいる。
それが、今朝、巳洞によって肛門に挿入された淫具によるものだとは、夏希も――そして姫乃自身も、気付いていなかった。
「ん……」
夏希は、姫乃のキスを拒むことができなかった。
ちゅっ……という可愛らしい音を立てて、二人の少女の唇が重なる。
姫乃と夏希は、互いの乳房を押し付け合うように、その体を寄せた。
たわわに実った二人の双乳が、むにゅっ、と形を変える。
姫乃は、体を擦り寄せるようにしながら、夏希の股間に白く小さな手を重ねた。
学校指定のチェックのスカートの下で、夏希のペニスが、勃起しかけている。
「んっ、ちゅっ、ちゅむ……んっ……ちゅぶ、ふぅん……」
姫乃は、大胆に舌を使いながら、むにむにと夏希のその部分を刺激した。
「んっ……んあぅ……」
夏希が、姫乃から唇を離し、苦しそうな声を上げる。
「なっちゃん、痛いの?」
「うん……」
夏希は、こっくりと肯いた。
すでに今日は、休み時間のトイレや屋上で、四度、姫乃の手と口によって射精させられている。五度目の勃起は、夏希の牡器官に、鈍い痛みをもたらした。
「ごめんね……でも、命令だから……」
そう言って、姫乃は、夏希の足元に跪いた。
「なっちゃん、スカート……」
そう言って、姫乃が、困ったような顔で、上目使いに夏希の顔を見る。
「ん……」
夏希は、のろのろと手を動かし、自らスカートをまくり上げた。
シンプルなデザインのショーツから、上向きになって膨張した肉棒が、半ばはみ出ている。
姫乃は、無意識のうちに目を閉じ、すんすんと小さく鼻を鳴らしていた。
「や、やだっ……匂いなんて嗅いじゃダメだよォ……」
「あ――ごめんなさい……」
二人の少女が、互いに顔を赤らめる。
姫乃は、そっと手を伸ばし、夏希のショーツを下ろした。
そして、ピンク色の舌を伸ばし、丁寧に、夏希の勃起を舐め上げる。
「あ、あふ……は、はぁっ……」
夏希のかすかな喘ぎが、空き教室の中に響く。
夏希のペニスは、たちまち姫乃の唾液に濡れていった。
「あ、あくっ……はっ、はあっ……」
姫乃の舌の動きに、夏希の肉棒はさらに固くなった。
ペニスが、苦痛と快楽を同時に感じ、ずきずきと疼く。
姫乃は、そんな夏希のペニスをいたわるように、優しく口に含んだ。
「あっ、はうぅん……」
ひくんっ、と夏希の腰が跳ねる。
「んっ……」
ペニスの先端で喉を小突かれ、小さくうめき声を上げながら、姫乃は、ゆっくりと唇を肉竿の上でスライドさせ始めた。
ぬるるっ……ぬるるっ……と、柔らかく生温かい快感が、夏希のシャフトの表面を滑る。
「は、はふっ……あんっ……ひ、姫ちゃんっ……」
次第に、快感が苦痛を上回っていくのを感じながら、夏希は声を漏らした。
「んっ、ちゅぶっ、ちゅる、んむむっ……なっちゃん、写真、撮って……」
「う、うん……」
姫乃の言うとおり、夏希が、カメラ付き携帯のレンズを、姫乃に向ける。
一日のうち五回、違う場所で、夏希のペニスを射精に追い込んでいる姿を撮る――それが、二人に対する巳洞の命令だった。
そんなことを、もう、一週間以上続けている。
夏希のペニスは、すでに、一日のうちに何度も射精することに慣れ初めていた。
「ちゅっ、ちゅぶ、ちゅぶぶっ、ちゅる、んじゅっ……」
姫乃が、次第に口淫を激しくしていく。
貞操帯に戒められた腰をもじもじと動かしているところを見ると、姫乃も興奮しているのだろう。
薄い金属板の奥で、姫乃のクレヴァスがじっとりと蜜を分泌しているところを、夏希は想像してしまう。
「んっ、んぐっ……ぷはっ……なっちゃん、もうすぐ出る?」
「う、うん……ボク、出ちゃう……」
「出して、なっちゃん……なっちゃんのミルク、いやらしい姫乃のお口に飲ませて……」
夏希と、そして自分自身の興奮を煽るように、姫乃がそんなことを言う。
そして、姫乃は、舌と唇による愛撫を再開させた。
「ちゅぶっ、ちゅぶぶぶぶ、じゅるっ、んむ、んぐぐっ、はぶ……じゅじゅじゅじゅじゅじゅっ……!」
信じられないほど下品な音をたてながら、その花びらのような唇で、褐色のペニスを吸いたてる。
「ああっ! ひ、姫ちゃんっ……ボク、ボク、出ちゃうよォ……!」
限界まで高まった快感に、夏希は、悲鳴のような声を空き教室に響かせた。
姫乃が、ペニスを咥えたまま、うっすらと目を開き、携帯のレンズを見る。
液晶画面に映った、姫乃の、淫らに潤んだ瞳。
それが、今ここにいないあの男に向けられているように、夏希には思えた。
「んあっ――で、出ちゃうっ!」
ぶびゅううーっ!
夏希は、姫乃の口の中に、激しく射精してしまった。
快楽と共に、鮮烈な痛みが、ペニスに走る。
「んっ、んんんっ、んく……ん……んくっ、んくっ、んくっ……」
姫乃は、一滴もこぼすまいとするかのように、唇をきゅっと締めながら、口内の生臭い液体を飲み干していった。
姫乃の瞳は、まだ、携帯のレンズを見ている。
夏希は、思い出したように、携帯のボタンを押した。
疑似的なシャッター音が、響く。
「ぷはあぁ……っ」
姫乃は、夏希のペニスから口を離し、どこかうっとりとした顔で、ザーメンの匂いのする吐息を漏らした。
そして、週末になった。
家で私服に着替えた姫乃と夏希は、駅で待ち合わせをして、巳洞のマンションに向かった。
決められたとおりに呼び鈴を鳴らし、人目に付かないよう注意しながら、部屋の中に入る。
そして、二人は、先週と同じように、靴下だけの、ほとんど全裸に近い格好にさせられた。
姫乃の腰の貞操帯も、巳洞によって外されている。
だが、姫乃のアナルを塞ぐバルーン式のプラグはそのままだ。
数日の間、排便をできなかったせいか、姫乃の下腹部は、ぽっこりと可愛らしく膨らんでいるように見える。
「姫ちゃん……」
姫乃の排泄器官が無残に塞がれているのを見て、夏希は絶句していた。
夏希の視線から逃れようとするかのように、姫乃が、ヒップの割れ目を手で隠そうとする。
と、その手を、巳洞が押さえた。
「あ……いや……」
「いやじゃないだろ? そいつを咥え込んで濡らしまくってるくせしやがって」
「ううっ……」
姫乃が、嗚咽のような声を漏らす。
巳洞の言葉どおり、姫乃のそこは、貞操帯の中でたっぷりと蜜を分泌させていた。
ここ数日、意識下に沈めることが出来ていた直腸の異物感が、このマンションに歩を進めている間に、甦ってしまっていたのである。
アナルを開きっぱなしにされるその感覚は、不快なものであるはずなのに、なぜか姫乃は性感を昂ぶらせてしまうのだ
「大洪水だな……もう、チンポが待ちきれないって感じだぜ」
指先で秘裂を嬲りながら、巳洞が言う。
「あ、あうっ……あ、ああぁン……」
姫乃が、甘い喘ぎを漏らしながら、巳洞のシャツにすがりつく。
夏希は、そんな姫乃を、ただ黙って見ているしかない。
「今、尻のやつを抜いてやるからな」
そう言って、巳洞は、姫乃のアナルに深く突き刺さっている淫具の弁を調節した。
シュッ、と空気の漏れる音がして、数日の間、ずっと姫乃の直腸を圧迫していた力が、嘘のように消えてしまう。
「抜くぞ」
ずるるるるっ……とアナルプラグを抜かれる擬似的な排泄感に、姫乃は背中を震わせた。
アナルプラグが、抜ける。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
荒い息をつく姫乃の太腿を、とろとろと透明な愛液が伝う。
「夏希」
いきなり呼ばれ、夏希は、巳洞に顔を向けた。
「そこのバケツを持ってこい」
「くっ……」
巳洞の顔を反抗的に睨みつけてから、夏希が、言われたとおり、部屋の隅にあるバケツに近付く。
が、青いプラスチック製のバケツの中を見て、夏希は、顔を固く強張らせ、立ち止まった。
「中に入ってるのを、姫乃に使ってやりな。何しろ、ひどい便秘みたいだからな」
「バ……バカ言うなっ!」
夏希が、大声を上げる。
「おいおい、何がバカだって言うんだよ」
「だ、だって、これは……」
夏希が、再びバケツの中を見て、口篭もる。
そこに入っているのは、ぬるま湯らしき透明な液体と、シリンダー式の浣腸器だった。
「いいからやれよ。それとも、この一週間お前らが送ってきた写真を、ネットに公開してやろうか?」
「くそっ……このヘンタイ!」
夏希はそう叫んで、一歩も動こうとしない。
「やれやれ、聞き分けの無いやつだな」
そう言いながらも、巳洞は、ニヤニヤと笑みの形に唇を歪めている。
「姫乃からもお願いしろよ。それとも、夏希のチンポの写った画像がネットに流れる方がいいか?」
「ダ、ダメ……! そんなこと、しないでください……!」
「だったら夏希に頼むんだよ。浣腸してくださいってな」
「……」
きゅっ、と姫乃が唇を噛む。
そして、姫乃は、ゆっくりと、涙に濡れた瞳を夏希に向けた。
「なっちゃん……ご主人様のいうとおりにしよう……」
「だって……!」
「ね、お願い……なっちゃん、姫乃に……お、お浣腸、して……」
「ぐっ……!」
夏希が、姫乃の言葉に、声を詰まらせる。
そして、一筋、二筋、涙を流しながら、バケツに手をかけ、それを持ってきた。
「バケツの中味を吸い上げて、姫乃のケツに入れてやんな。目盛は一目盛まででいい」
「ちくしょう……いつか、お前のこと、殺してやるからな……」
「ああ、楽しみにしてるぜ」
巳洞が、口元に笑みを浮かべたまま、夏希に言う。
「ほら、四つん這いになれよ」
「は、はい……」
巳洞に頭を押されて、姫乃が声を震わせながら返事をする。
そして、姫乃は、床に両手と両膝をつき、犬の姿勢になった。
「姫ちゃん……ごめんね……」
夏希は、辛そうにそう言いながら、浣腸器の先端を姫乃のアナルに当てた。
固い異物の感触に、姫乃のその部分が、きゅっ、とすぼまる。
夏希は、そのまま硬直してしまったように動けない。
「なんだ、できないのか?」
巳洞が、まるで楽しんでいるような口調で、夏希に言った。
「なら、しょうがねえな……それとも、姫乃に自分でさせるか?」
「くっ……」
夏希は、ぎゅっと目をつむった。
目尻から、新たな涙が、珠になってこぼれ落ちる。
そして夏希は、その吊り気味の目を開き、浣腸器で再び姫乃のアナルを狙い直した。
「ごめん……」
夏希の言葉に、姫乃が、小さく肯く。
夏希は、浣腸器の先端を姫乃のアナルに挿入した。
そして、姫乃に負担をかけまいと、ゆっくり、ゆっくり、ピストンを押していく。
「あ……く……はうぅ……」
自分の腸の中に薬液の混ざったぬるま湯が入り込んでくる感覚に、姫乃は、小さく声を上げた。
中身を全て注ぎ終え、夏希が、浣腸器を抜く。
「くくくくく……」
巳洞の耳障りな笑い声が、部屋に響く。
そして、数分が過ぎた。
「は、はふ……あ、ん……あぅ……ああぁ……」
姫乃が、次第に呼吸を荒くする。
額にはじっとりと汗が浮かび、その体は悪寒に細かく震えていた。
「姫ちゃん……」
巳洞の命令だったとは言え、自分がしてしまったことの結果に、夏希が泣きそうな声をあげる。
「どうだ? 催してきたか?」
巳洞の問いに、姫乃は、こくこくとせわしなく肯いた。
「クク……だったら、そのバケツにしていいぜ」
「え……?」
姫乃と夏希が、目を見開く。
「そ、そんな……いやです……! 普通に、おトイレに行かせてください!」
「駄目だ。溜め込んだものを出すところを、きちんと俺に見せんだよ」
「そんなっ……」
かたかたと歯を鳴らしながら、姫乃が言う。
「い、いいかげんにしろっ!」
夏希は、一声叫んで、巳洞に飛びかかった。
が、それを予想していたのか巳洞はあっさりと身をかわしてしまう。
そして、目標を見失ってうろたえる夏希の手首を取り、思い切り後ろにひねり上げた。
「ああっ……!」
姫乃は、悲鳴を上げながらも、強烈な便意によって動くことができなかった。
巳洞が、いともたやすく夏希の右手首に手錠を嵌め、それを床に打ち付けられた太い金属製の環につなぐ。この部屋には、あちこちに、こういった固定用の金具が取り付けられているのだ。
「くそっ! ちくしょう!」
夏希が、手錠を外そうと必死にもがく。
巳洞は、そんな夏希から悠々と離れ、姫乃の体を無理やりに立たせた。
「ああ……いやぁ……」
姫乃が、内股になって足を震わせながら、声を上げる。
「どうやら、かなり頑固な便秘らしいな。俺が手伝ってやるよ」
巳洞は、姫乃の足を強引に開き、膝を抱えるようにして、左足を持ち上げた。
そして、片手で素早く自らの怒張を露出させ、姫乃の秘部にあてがう。
「クククッ……やっぱりな。お前、濡らしっぱなしじゃないか」
亀頭で姫乃の靡肉を感じた巳洞が、おかしそうに言う。
「そ、そんな……うそ……」
「嘘じゃねえよ……ほらっ!」
ずるんっ!
「ああああああああっ!」
巳洞が、一気に姫乃の小さな体を貫く。
姫乃のそこは、たっぷりと分泌されていた淫蜜を潤滑液として、根元まで巳洞のペニスを咥え込んでしまった。
「あ、あああ……あひっ……ああああっ……」
姫乃が、酸欠に陥った金魚のように、ぱくぱくと口を開閉させる。
巳洞は、そんな姫乃の体を抱え上げた。
落ちるまいとして、姫乃が巳洞の体に手足を絡めたため、俗に駅弁などと言われる体位になる。
まるで、愛しさゆえに互いを抱擁しているような、そんな格好だ。
「ああ、許して……やめてください……」
「そうは言うけど、お前のマンコは俺のを嬉しそうにぎゅうぎゅう締め付けてるぜ?」
排便をこらえるための締め付けが、膣肉にまで及んでいるのを、巳洞がそう嘲る。
「だ、だってこれは……あああんっ!」
巳洞は、姫乃の言い訳を遮るように、残酷に抽送を始めた。
「あひっ! んああっ! やっ! やああっ!」
姫乃が、叫び声を上げながら、ますます括約筋を締め付ける。
が、それによってますます摩擦がきつくなり、暴力的な快感が姫乃を襲った。
「やめろっ! やめろよっ! もうやめろっ!」
夏希が、血を吐くような声で叫ぶ。
巳洞は、ますます口元を歪めながら、姫乃のヒップに十二本の指を食い込ませ、ぐいぐいと揺すった。
「んひいっ! ああっ! ゆ、ゆるしてっ! ゆるしてくださいっ! あっ! もうっ! もうだめっ!」
姫乃の声は、ますます切迫してくる。
「いいんだぜ。思い切り出しちまえよ。夏希とだって、もう遠慮するような仲じゃないだろう?」
「あああああああっ! いっ、いやあああああああ!」
夏希の名前を出されたせいか、姫乃が絶叫する。
巳洞は、姫乃の体内を撹拌するような勢いで、激しく腰を動かした。
「んあああああああっ!」
苦痛と快楽に半狂乱になりながら、姫乃が、長い黒髪を振り乱す。
「だ、め……もう、おなか、かきまわさないでくださいィ……! あーっ! あーっ! あーっ! あーっ!」
最後の時が近いのか、姫乃は、断続的に悲鳴を上げた。
巳洞が、そんな姫乃の一番奥に、ペニスを突き入れる。
「ひゃぐうっ!」
子宮口を小突かれ、大きくのけ反った姫乃の体を、巳洞が抱き寄せた。
姫乃は、反射的に巳洞にしがみつき、足を巳洞の腰の後ろで交差させてより結合を深めてしまう。
その姿勢で、巳洞は、姫乃の唇に唇を重ねた。
「んっ――んんんんんんんんっ!」
姫乃が、驚愕に目を見開く。
驚きが、最後の一押しになった。
ぶばっ! と信じられないような激しい音を立てて、最初の茶色い固まりが漏れ出る。
その後は、まさに奔流だった。
「んあああっ! いやっ! いやっ! いやっ! いやっ! いやあああああああああああああああ!」
姫乃は、巳洞の口から唇を離し、激しくかぶりを振りながら悲鳴をあげた。
数日分の固形便が、アナルをこすりながら、体外へと溢れ出る。
直腸の中の便と、膣道の中のペニスが、敏感な肉壁を隔ててこすれ合う感触――
おぞましいことに、それは、姫乃がかつて感じたこともないような激しい快感だった。
「あああああああああっ! やああっ! あ、あああああああああ!」
巳洞が、そのペニスで自らの排便を感じてるかと思うと、血液が逆流するような羞恥を姫乃は感じてしまう。
さらに、姫乃は、夏希が自らの痴態を凝視していることにも、気付いていた。
潔癖な少女が許容できる羞恥の限界が呆気なく突破され、あとは、脳を灼き焦がすような被虐の快感となる。
「いやああああっ! わ、私――私――イクううううううううううううううううう〜っ!」
ぶばばばばばばばばばっ……!
姫乃の叫びに、可愛らしい少女のアナルが漏らすにはあまりに激しい排泄音が重なる。
そして、姫乃の膣肉の痙攣に、巳洞も最後の堰を決壊させた。
びゅるるるるるるるっ!
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
体内に迸る巳洞の精液の熱さに、姫乃が絶叫する。
そして、姫乃は、連続して訪れる絶頂にガクガクと激しく体を震わせた後――ぐったりと体を弛緩させた。
ひくっ、ひくっ、とその小さな体が痙攣し、半開きになった唇からは、涎が糸を引いてこぼれ落ちる。
姫乃は、失神していた。
「あ、あ、あ、あ、ぁ……」
今、目の前で起こった出来事が信じられないとでも言うように、夏希は、目を見開きながら、ふるふるとかぶりを振っていた。
巳洞が、アナルの周囲を汚したままの姫乃の体を抱えながら、そんな夏希を見つめ、笑みを浮かべている。
夏希のペニスは、固く勃起し、そして、姫乃の激しい絶頂と同時に、精を漏らしてしまっていた。