第三章
私、黒河百合香は、やっぱり期待していたのかもしれません。
あの三人の男の人達に痴漢をされ、そして、駅のトイレでそれ以上の行為をしてしまった翌日、私は、携帯電話のメールで呼び出されました。
呼び出されたのは、通学に使う電車とは違う路線の、今まで降りたこともない駅の改札口でした。
そこには、あのがっしりした男の人がいました。
がっしりした男の人は、私を車に乗せ――そして、私は、マンションの一室に連れていかれました。
なぜ、おとなしくついていってしまったのかは、きちんと説明できません。
もちろん、恥ずかしい動画を撮影され、脅されていたからというのもあります。
ですが、何かもっといい方法があったように思えます。
もし、私にきちんとした勇気があれば、両親や警察に訴えていたでしょう。
ですが、私は、いつものように登校するふりをして――男の人達の言うとおりにしてしまったのです。
そのことを後悔しながら――そして、自分がこれから何をされるのかはっきりと想像しながら――私は、途中で悲鳴一つ上げることなく、マンションのドアをくぐってしまったのです。
玄関で靴を揃えてからリビングに入ると、痩せた男の人と、太った男の人もいました。二人とも、カーテンのせいで薄暗い部屋の中で、フローリングの床に敷かれた布団の上に胡坐をかいています。
「あ、あの――」
そこで、ようやく、私は声を出しました。
「言うとおりにしましたから……そ、その……動画を、ネットで公開するとか、そういうことは、しないでください……」
「…………」
男の人達が、顔を見合わせながら、にやにやと笑いました。
「まあ、そんなことしたら、オレらもただじゃすまねーし、しねーけどよ」
がっしりした男の人がそう言ってくれたので、私は、思わずほっと溜息をつきました。
「もっと他に心配することがあるんじゃねえか?」
痩せた男の人に言われ、私は――その言葉の意味を考えました。
「い、いや、そんなことよりさ、ええと、キミ……百合香ちゃんだったよね。黒河百合香ちゃん」
「あ、はい、そうです」
太った男の人に名前を確認され、私は、素直にそう返事をしてしまいました。
もちろん、今さら否定しても意味がありません。男の人達は、あのトイレで私の鞄の中を確認した時、生徒手帳も見ているのです。
「それじゃ、こっちの名前も言っておこうか」
「え、ちょ、ちょっと、いいんすか?」
痩せた男の人が、少し焦ったような口調で太った男の人に言います。
「い、いいじゃん別に。もう、ボク達、百合香ちゃんとは他人じゃないんだからさ」
そう言って。太った男の人が、三人の男の人達の名前をそれぞれ言いました。
その時、私は、初めて男の人達の名前を知ったのです。
でも、ここでその名前を書くと三人にご迷惑がかかるので、仮に、Aさん、Bさん、Cさんと書きます。がっしりした男の人がAさん。痩せた男の人がBさん。太った男の人がCさんです。
「さて、と……それじゃあ、今日はどんなふうに百合香ちゃんと親睦を深めようかなあ」
「――とりあえず、ストリップでもしてもらいますかね」
Cさんの言葉を受け、Bさんが言いました。
「え……? な、何ですか?」
「ストリップだよ。知んねーのか? 服を脱ぐってことだよ」
「あの……どこで……?」
Aさんに言われ、私は視線で洗面所に入るドアを探しました。
「俺達の前でに決まってんだろ。ストリップってのは、男の前で女が服を脱ぐんだよ」
Bさんの言葉に、私は、思わず自分の体を鞄で隠すようにしてしまいました。
「あれぇ、何今さら恥ずかしがってんのかなぁ? 昨日は、ボク達とあんなにすごいことしたのにねぇ」
「あ、あれは……その……」
昨日、自分がされたことと――そして、それに対する自分の反応を改めて思い出し、私は、顔から火が出るような気持ちになりました。
「違うんです……あの、あの時は……私……ふ、普通じゃなくなってて……それで……」
「もともとキミは普通の女のコじゃないんだよ。百合香ちゃん」
Cさんにそう言われ、私は、何の反論もできなくなりました。
ですが、このまま、みんなの前で服を脱ぐなんてことは、できません。
私は、ただただ、その場に立ち尽くしてしまいました。
「――しょうがないなあ。じゃあ、ボク達の方から脱ごうか」
そう、Cさんはこともなげに言って立ち上がり、そして、服を脱ぎ始めました。
「あっ、あっ、あの――」
「ほら、AもBも脱いで」
焦る私の目の前で、AさんとBさんも、服を脱ぎだします。
目を逸らしたり瞑ったりすべきかどうか考えているうちに、三人は、すっかり着ているものを脱ぎ捨てていました。
「あ、あ、あ……」
その、腰のところで、男の人のあれが――ペニスが大きくなっているのを見て、私は、その場にへたり込んでしまいました。
「しっかり見ろよ、おい」
そう言いながら、Aさんが、私に近付きます。
私は、命令されたとおりに、鼻先に突き付けられたAさんのペニスを見つめてしまいました。
腰から突き出したそれは、昨日、自分の体の中に収まったとはとても思えないほどの大きさです。
「見るだけじゃなくて、昨日、教えてやったことをやってみろ」
そう言ったのは、いつの間にかAさんと並んで立っていたBさんでした。
いえ、Bさんだけでなく、Cさんもいます。三人の男の人達が、私を半ば囲むようにして、ペニスを突き付けているのです。
私は、しばしためらった後……三人のうち、真ん中に位置するBさんのペニスに、ゆっくりと顔を近付けました。
その部分が放つ独特の刺激臭が、私に、昨日の出来事を鮮明に思い出させます。
我を失うほどに味わわされた、あの感覚――快感の、記憶……。
私は、いつしか唇を半開きにし、そして、目の前の赤黒いペニスの先端に、キスをしてしまいました。
「ん、ちゅっ……んん……」
「――生ぬるいことしてんなよ。もっと奥まで咥えるんだ」
「は、はい……」
Bさんに命令されて、私は、口の中に、男の人のその部分を迎え入れました。
けして慣れたとは言えない、それでも、初めてではない感触――それが、私の口腔を満たしていきます。
私が奥まで咥えるより早く、Bさんが腰を突き出し、あれの先端が、喉の入口まで届きました。
「んっ、んぐっ……」
反射的に後退しそうになった私の頭を、Bさんが押さえます。
そして、無意識のうちにBさんの腰に当てていた私の両手を、AさんとCさんが、それぞれ誘導して、自分のペニスを握らせました。
「ふぐ……」
手の平で感じる男の人のその部分は、口で感じるのとは違った生々しさがあり、私は、塞がれた口でくぐもった驚きの声を上げてしまいました。
「俺のをフェラしながら、手コキしろ」
「んう……?」
「口でチンポしゃぶりながら、両手でチンポ扱くんだ。やってみろ」
「う、う、うぐ……」
私は、Bさんの命令をやっとのことで理解し、上半身のそれぞれの部分をぎくしゃくと動かし始めました。
口の中で舌を動かしながら、右手でAさんのペニスを、左手でCさんのペニスを、扱きます。
私の手の動きがまどろっこしいのか、Aさんは、自分の両手で、私の手をぐいぐいと動かしました。
「んっ、んぐ、ふぐ……ふぅ、ふぅ、んうぅ……うっ、うぐ、んうう……」
いままでしたどんな行為とも違う動きを強制され、私は、軽いパニックになっていました。
「もっとフェラに気合い入れろ……! 涎を口の中に溜めながら、唇で、チンポを扱くようにするんだ!」
「んっ、んぐ、んふぅ……!」
Bさんの厳しい調子の言葉に、むしろすがるような気持ちで、私は、懸命に言われたとおりにしようとしました。
「んむっ、う、う、うぐ……んぷ、んふぅ……! ふぅ、ふぅ、ふぐ……んむむ、んぷ、んぶっ……!」
「こうするんだよ……!」
Bさんが、私の頭を前後に揺さぶります。
「ふぐぐっ!」
私は、唇の端から唾液が溢れているのをぼんやり意識しながら、Bさんのペニスを舌と唇で扱きました。
「んぷ、んぷふぅ……ふっ、ふぐっ、うぐ……んぷっ! う、うっ、うぐ……んふ、んふぅ……!」
「ホラホラ、ひ、左手がお留守だよぉ〜ん」
Cさんが、そう言って、先端からぬるぬるするお汁を溢れさせたペニスを、私の顔に押し付けます。
「んむ、ぷはっ……ご、ごめんなさい……ふぅ、ふぅ、はぷ、んむむっ……」
私は、素直な気持ちで謝罪しながら、Cさんのペニスを左手で握り直し、扱きました。
少し柔らかくなっていたCさんのそれが、私の手の動きに反応するように、硬さを取り戻します。
私は、なぜか、少し嬉しくなって、両手と口で、三人の男の人達のペニスを一心に刺激し続けました。
「Cさん。こいつ、何かウットリした顔してねーですか?」
「そ、そうだねえ。たぶん、生まれつき、こういうことするの、だ、大好きなんじゃないかな」
ペニスのぬめりを明らかに強くさせながら、AさんとCさんが言います。
――そう、かもしれません。
少なくとも、私は、男の人のペニスに生々しく現れる直接的な期待に応えることに、奇妙な喜びを感じていました。
口の中のBさんのものも、心なしか、咥え始めの時より膨らんでいるような気がします。
この人たちを、もっともっと喜ばせたい――そんな気持ちが芽生えているのを意識しながら、私は、三つのペニスを両手と口で熱を込めて扱きました。
「いいぞ、その調子だ……舌を先っぽに絡ませろ……」
「ふゎい……んぷ、ちゅぱっ……はぁ、はぁ、んちゅ、ちゅぶぶっ、ちゅぱ……は、はふ、んふ、んふぅ、ちゅぷぷ……」
私は、はしたなく舌を動かし、Bさんのペニスの先端を舐め回しました。
Bさんのその部分の先端から、ぴゅっ、ぴゅっ、と独特の味のするお汁が溢れるのを、舌に感じます。
それを、少しも不快に感じることなく、私は、Bさんのペニスをなおもおしゃぶりしました。
「はっ、はむむ、ちゅぷ……んっ、ちゅぶっ、ちゅぷ……んっ、んふっ、んふ、んふぅン……」
「もっと派手にちゅばちゅば音をさせてみろ」
「ハイ……ちゅぶぶ、ちゅば、ちゅばっ、んっ、んちゅっ、ちゅぶぶ……ふぅ、ふぅ、ちゅぶぶ……んふン、んふン、ちゅぶぶ、ちゅぶ、ちゅばっ……んっ、んちゅ、んふぅン」
私は、Bさんに言われるままにおしゃぶりを続けているうちに、なぜか、甘えるように鼻を鳴らしてしまうようになりました。
そんな私の様子に興奮しているのか、三人とも、鼻息を荒くしています。
「んむむっ、ちゅぶっ……ふ、ふむむ、んふン、ちゅぶ、ちゅばっ、ちゅぱ……はぁ、はぁ、ちゅばばっ、ちゅぶっ……」
「こいつ……!」
Bさんが、少し怒ったような声で言って、私の口に、ペニスを根元近くまでねじ込みました。
「ふぐっ……!?」
戸惑う私の口に、Bさんが、乱暴にあれを出入りさせます。
「んむむっ、んっ、んむうっ! うっ、うぐ、うぐっ! んふ、んふぅ! うぶぶ、うぐ、むぐうっ!」
ああ、また、口でセックスをさせられてる――
私は、ぞくぞくとした快感が背筋に走るのを感じながら、Bさんのペニスの動きを口で受け止めました。
その間も、AさんとCさんのペニスを扱き続けます。
「うっ、うぐっ、うぐぐ、んぐぅ! ふぅ、ふぶぶ、んぶっ! う、うっ、うぐ、うぐぐ、うぐぐぐぐっ!」
「お前、飲み込みが早過ぎんだよ……生意気だぜ……!」
そう言って、Bさんが、さらに腰の動きを速くします。
「んぶぶっ! んうっ! う! うぐぅ! んぐっ! ん、んっ、ん、んぐ、んぐぅ! うぶぶぶぶ! ぶぷっ!」
そして、ほとんど前触れなく、Bさんが、私の口の中に精液を放ちました。
「う、うぶうっ!」
激しい勢いで迸る熱い液体に喉の奥を叩かれ、私は、むせそうになりました。
Bさんが、そんな私の頭を押さえつけ、ペニスを口で塞いだまま、さらに射精します。
鼻にまで精液が逆流し、私は、呼吸ができなくなりました。
このままだと、窒息して死ぬ――真っ白になった頭の中にそんな考えが明滅します。
そして、ようやく、Bさんは、私の口を解放してくれました。
「んぐ……ゲホッ! うっ、うえっ、えぶぶ……ゲホ、ゲホッ、ゲホ……!」
唾液と精液が混じり合ったものが糸を引きながら口から溢れ、制服のスカートに染みを作りました。
そんな私を見下ろしながら、AさんとCさんは、自分で自分のペニスを激しく扱いています。
そのことに私が気付いた時、二人は、ほとんど同時に、射精しました。
ビュッ、ビュッ、と勢いよく迸る精液が、私の髪やブラウスに降りかかります。
「あ、あああっ……!」
びちゃっ、びちゃっ、と顔に二人の精液が当たるのを感じ、私は、またも背中に電気が走るような快感を覚えてしまいました。
「ふう、ふう、ふう……まったく、Bったら、お、大人気ないなぁ。ゆ、百合香ちゃん、可哀相に」
Cさんが、そんなことを言いながら、私の顔を覗き込みました。
「制服もザーメンでドロドロになっちゃったし……しょうがないから、ぬ、脱いじゃおうか」
「あ……はい……」
私は、頭をぼんやりとさせながら、そう返事をしてしまいました……。
ブラウスを脱ぎ、スカートのホックを外した時には、ぼおっとしていた頭にも、羞恥心が戻ってきていました。
三人もの男の人達が見ている中、自ら、肌を露わにしていく――
恥ずかしさに顔が熱くなり、頭の芯が痺れるように感じます。
それでも、私は、スカートを床に落とし、ブラジャーに手をかけました。
男の人達の命令――というよりも無言の期待に逆らえなかった、ということもあります。
ですが、それとは別に、私は、この異常な状況に、はっきりと興奮を覚えてたのです。
ブラジャーを外し、乳房をさらけ出してしまった時には、男の人達の視線を感じてしまうくらいに、肌が敏感になっていました。
「あぁ……」
無意識のうちに、かすかな声が、唇から漏れます。
そして、私は、見られることへの恥ずかしさと、そしてこそばゆさに、思わず、両手で胸を隠してしまいました。
「おいおい、今さら隠してんじゃねーって」
「さっさとパンツを脱げよ」
AさんとBさんの言葉に、ますます恥ずかしさを煽られ――それとともに、興奮が、体が震えるほど高まってしまいます。
かえって、そのせいで、私は、体を動かすことができなくなってしまいました。
「か、固まっちゃったねぇ、百合香ちゃん。じゃあ、ボクが脱がせてあげようか」
Cさんが、そう言いながら、私ににじり寄り、ショーツに両手をかけました。
AさんとBさんも、私の腰に顔を近付け、足の付け根の辺りを凝視しています。
「あ、あっ、そんな……」
「ふひひ、そ、それじゃあ、脱がしちゃうよぉ〜」
鼻息を荒くしながら、Cさんが、もどかしいほどにゆっくりと、ショーツを下ろしていきます。
私は、胸を隠していた両手で、顔を覆ってしまいました。
「おやぁ? パ、パンティーに染みができてるねぇ」
「あうぅ……み、見ないでください……」
「いや、染みどころか、い、糸まで引いちゃってるよ。まったく、なんてスケベなオマンコなんだ」
Cさんが、太腿の半ばまで下ろした状態でショーツから手を離し、指で、私の恥ずかしい部分に触れます。
「ひぃ……」
「うわっ、うわっ、ヌ、ヌルヌルだ! 思った以上にヌルヌルだよ。こ、これはマズイでしょう?」
そんなことを言いながら、Cさんが、指で、私の割れ目をところを擦ります。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
立っていられないほどの甘い感覚に、私は、他愛なく声を上げてしまいました。
「んっ、んっ、んく、んあ、あっ、だ、駄目です……んあ、あうっ、ん、んくぅ……」
「うわぁ、どんどん溢れてくるよぉ。い、いくらなんでも濡らし過ぎでしょ? コレは」
Cさんが、時折指を離し、どれほど私のその部分から漏れたお汁が糸を引くかを確認しながら、言います。
そして、さらにその部分をいじられ、私は、思わずよろけてしまいました。
「んくっ、はひぃ……」
「おっと。ほら、A、B、百合香ちゃんを支えてあげて」
Cさんに言われ、立ち上がった二人が、左右から私の体を支えます。
「あ、あの、ありがとうございます……ひゃん!」
お礼を言った私の左の乳房を、Aさんが、いきなり鷲掴みにしました。
そのまま、Aさんが、大きな手で私の左の乳房を揉み始めます。
「あうっ、んっ、んくぅ……あ、あ、あっ、あふ、んああ、はっ、はぐ、はひぃん……」
恥ずかしい喘ぎ声を上げる私の胸を、Aさんがなおも揉んでいます。
一方、Bさんは、私の右の乳首を、その口に含みました。
「んひぃいいいいいいン!」
いきなり強く吸われ、私は、顔を隠すことすら忘れ、大きく体を反らしてしまいました。
そんな私の顔に、Aさんが顔を寄せます。
「あ、あの……ふむっ!」
Aさんの唇が、私の唇を塞ぎました。
「んっ、んぐ、むぐ……んふぅ、んふぅ、んふぅ、ふむむ……」
「ふぅ、ふぅ……口開けて舌出せ」
「ハ、ハイ……ん、んあ、あむ……んむ、ちゅっ、ちゅばっ……」
言われるままに差し出した舌に、Aさんの舌が絡み付きます。
「んう、う、うむ、んちゅっ、ふぅ、ふぅ……んちゅ、ちゅぶっ、ちゅぱ……んむむ、んふぅ……」
「はぁ、はぁ……まったく、地味な顔のくせにでけー乳だな。こんなん反則だぜ」
「ああぁ、ご、ごめんなさい……んむっ! んふ、んふぅ、んんん……ちゅ、ちゅぶぶ、んちゅ……んっ、んちゅっ、んふぅ……」
舌と唇を吸われ、舐められながら、私は、次第に高まっていく快感に、身を委ねてしまいました。
自分でも、左右の乳首が硬くしこり、あそこからダラダラとお汁が溢れているのが分かります。
そして――Cさんが、乳首と同じように硬くなってしまっているあの突起に、お汁にまみれた親指の先を触れさせました。
「んむっ!」
突起に当てられた指先を細かく振動させられて、私は、キスで塞がれた口で悲鳴を上げました。
Cさんが、親指で敏感になった突起を刺激しながら、他の指で割れ目をなぞります。
さらに、Cさんは、もう片方の手の中指を、お尻の穴に浅く潜らせ、動かしました。
「ふぐっ、う、うぐっ、んむむぅ! ぷあっ! あ、あひン! あっ、あぁ〜っ!」
私は、キスを続けられなくなり、喉を反らして声を響かせました。
そんな私の舌を、Aさんが強引に吸い、上下の前歯で挟みます。
「ひああ、あ、あ、あ、はへぇー!」
私は、口元からだらしなく涎を垂らしながら、体をおののかせました。
これ以上はないほどに硬くなった左右の乳首を、Aさんが指先で揉み潰し、Bさんが音を立てて吸い上げます。
「あ、あああっ、あへ、あへぇ、んああああ、ああぁー!」
「百合香ちゃん、もうイキそう?」
Cさんが、突起と、あそこと、お尻の穴を同時に刺激し続けながら、尋ねます。
「ぷはッ! ハ、ハイ、ハイ、んぐぅ、イキそう、イキそうですっ! あああっ、あっ、あっ、イ、イ、イキそうっ!」
Aさんの口から舌を解放され、私は答えました。
「でも、まだダメ〜」
あと少しで達してしまうというタイミングで、Cさんが、私の下半身から手を離しました。
「ひあああン……! あっ、あっ、ど、どうしてですか……? ひどい……!」
「ふひひ、イ、イキたかったら、自分でイって見せてよね」
そう言って、Cさんが、部屋の隅に転がっていた紙袋に近付き、中から黒い色をした何かを取り出しました。
「んあぁ……そ、それは……?」
その道具を見つめながら、私は尋ねました。
持ち手らしき部分に、幾つかのボールがくっつくようにして連なったような外観のそれは、先端にいくにしたがって少しずつ細くなっているため、見方によっては極端に細長い巻き貝のようにも見えます。とにかく、まるで用途が分かりません。
「これはね、アナルバイブだよ。こ、これを、お尻の穴にズボズボさせて、オ、オナニーして見せてよ」
「そんな……」
さすがに絶句する私を、AさんとBさんが、床に直接置かれたクッションソファーのところに誘導し、座らせます。
すると、Cさんが近付いてきて、その道具――アナルバイブで、私の顔を、ピタピタと叩きました。
「ほ、ほらほら、やって見せてよ。ゆ、百合香ちゃんみたいなスケベなコなら、きっと、すっごく感じちゃうよ」
「…………」
私は、Cさんの言葉に抗弁することすらできず、差し出されたアナルバイブを受け取ってしまいました。
この人達に脅され、命令されたからではなく――お腹の奥の甘い疼きを堪えることができなかったのです。
手に取ったアナルバイブは、プラスチックのような外見から想像していたより柔らかくて……私は、少しだけですが、安心してしまったのでした……。