ふらっと・はーれむ



第10話



「ご主人様……」
「なに?」
 篤が、バロネッサの呼びかけに、その尖った耳に口を寄せるようにして、応える。
 ぞくぞくっ……とバロネッサの体が、篤の腕の中で震えた。
 篤は、敷かれた布団の上で、全裸になってあぐらをかいている。
 バロネッサは、いつものビザールな衣服を脱ぎ捨て、革製らしきブーツと長手袋のみをまとった格好だ。
 全裸よりもさらに肌の露出を強調された状態のバロネッサを、篤は、背後から抱きすくめている。
 ちょうど、バロネッサが、篤のあぐらの中にすっぽりと包まれてるような形だ。
 朝――
 かつて、口と胸による奉仕のみであった二人の“儀式”は、今や、濃密なセックスに取って代わられていた。
 篤の大きな手が、バロネッサの張りのある大きな乳房を、ぐにぐにと捏ね回している。
 砲弾型の巨乳は篤の指によって淫らに形を変え、その頂点では、乳首が乳輪ごとぷっくりと勃起していた。
 篤が、その固くしこった乳首を、ダイヤルを調整するような手つきで、くりくりと転がす。
「あ、あううン、あふ……あの……ご主人様……最近、お盛んでいらっしゃいますわね……ううン……」
「お盛んって、真夏ちゃんとかのこと?」
 すました顔でそう言いながら、篤は乳房への愛撫を続ける。
「ン……そ、そうですわ……んんんっ……!」
「もしかして、妬いてくれてるのかな?」
 篤は、バロネッサの乳首を指で乳房の中に押し込みながら、訊いた。
「ああンっ……そ……そんなこと、ありませんわ……ああ〜ン……」
 自らの乳房を蹂躙する篤の両手に両手を重ねながら、バロネッサが言う。
「わ……私は、ご主人様の使い魔ですもの……。し、嫉妬だなんて、そんな感情……あううン……!」
「そうだね……。バロネッサちゃんは、ボクにとって特別な存在だもんね」
 そう囁いてから、篤は、バロネッサの耳をぺちゃぺちゃと舐めしゃぶった。
「あうぅンっ……! あっ、あはっ、あはぁ〜……! そ、そこは……あぁン、あひいいいぃン……!」
「安心していいよ、バロネッサちゃん……。バロネッサちゃんのオマンコには、朝一番のザーメンを、きちんと注いであげるから」
「あうううっ……こ、光栄ですわっ……! あン、あン……! バロネッサは果報者です……あひぃ……!」
「すごい……もう、大洪水だよ」
 篤は、バロネッサの股間に右手を差し込みながら、言った。
 篤の言葉どおり、バロネッサのそこは、とぷとぷと泉のように愛液を溢れさせている。
「あうううぅぅ……恥ずかしい……」
 バロネッサが、耳の先端まで真っ赤になる。
「じゃあ、さっそく入れてあげるよ……。今朝も、いっぱいオマンコでご奉仕してね」
 そう言いながら、篤は、バロネッサの体を軽々と持ち上げた。
 すでに天を向いて屹立しているペニスの先端が、バロネッサの秘唇に触れる。
「ああ……はいっ……。バロネッサは、心を込めて、ご主人様のオチンポをオマンコで気持ちよくいたしますわっ……!」
「ふひひ……じゃあ、入れるよ……」
 ゆっくり、ゆっくり、篤がバロネッサの体を下ろしていく。
「ンああああぁ〜、あひぃ〜! す、すごいィ……! 入れていただいただけでイってしまいそうですゥ……!」
 バロネッサが、長い金髪を振り乱しながら、声を上げた。
 ずぶぶぶぶ……と、篤の剛直が、未だ幼い外観のままのバロネッサのクレヴァスに潜り込んでいく。
 そして、バロネッサのヒップと篤の腰が、ぴったりと密着した。
 背面座位の形で、篤の肉棒が、バロネッサの胎内に根元まで収まる。
「あふぅン……バロネッサの中、ご主人様のでイッパイですの……ああああぁン……」
「はぁ、はぁ……バロネッサちゃんのオマンコ、みちみちしててとっても気持ちいいよ……」
「嬉しい……はふぅ……もっともっと気持ちよくなってください……」
 そう言って、バロネッサは、両手をシーツにつき、くにくにとヒップを動かし始めた。
「うううっ……バロネッサちゃんのお尻、ぷりぷり踊ってる……可愛くて、いやらしいよォ……」
「あああン……ご主人様のオチンポの、逞しいカリで……中、コスれちゃいますわ……うん、ううん、あふ……くうううン……!」
 前後左右にヒップを揺らしながら、バロネッサが、艶っぽい喘ぎ声をあげる。
「あひ、はひ、はひ、はひィ……い、いかがですか、ご主人様……? バロネッサの卑しいオマンコ、楽しんでくださってますか……?」
「うん、す、すごいよ……ふはあ……気持ちイイ……」
 手を後ろにつき、腹ごと腰を突き出すようにしながら、篤はバロネッサの膣内の感触を堪能した。
 愛蜜に濡れた褐色の肉棒が、可憐なピンク色の肉の花弁を出入りする。
「うン、うううン、んく……あふう……で、では……締めますね……ううううううン……!」
 バロネッサが、切なげに眉をたわめながら、下腹部に力を込める。
「うっ、うわっ……! くはあ……!」
 まるで手で握られているような強烈な締め付けに、篤は声を上げた。
 バロネッサが、膣肉にさらに力を込めながら、ぐいぐいと腰を動かす。
「あうっ、うううっ、うはぁ……すごすぎるゥ……! チンチン搾られて……うほおおお……こんなにされたらすぐ出ちゃうよォ……!」
「ハァ、ハァ……ど、どうぞ……遠慮なさらず、バロネッサのオマンコに中出しなさってください……くうううううっ……!」
 締め付けを強烈にしたために、自身の快感も高まっているのか、バロネッサが切羽詰まったような声を出す。
「うあっ、あっ、ああっ……ホ、ホントに出そう……! うあっ、あっ、あっ、あうううう……!」
 篤は、奇声を上げながら、無意識のうちにぐいぐいと腰を動かしていた。
「んあっ! あぐぐ、んぐ、くひいいい! ダ、ダメですわっ……! 今、そんなに突かれたら……はへええええ! イ、イク! イっちゃいますのっ! ああああああ、イク、イク、イク、イクう!」
 子宮口を連続して小突き上げられ、バロネッサが涎を垂らしながら身悶える。
「あああ、バロネッサちゃんっ……! もうダメだぁ……! うぐ、ぐぐ、ぐぐぐ、うはあっ!」
 ――どびゅっ!
「あああああああああああああ! イ、イ、イ、イグううううううううううっ!」
 バロネッサが、犬のお座りのポーズのまま、背中を反らした。
 どぷっ、どぷっ、どぷっ、どぷっ……と、篤の精液が、バロネッサの胎内に注ぎ込まれていく。
「あっ、あああああっ、うああ……ひあああああ……あああああぁぁぁぁ〜……」
 体の奥底に熱い精液が広がってくのを心地よく感じながら、バロネッサは、絶頂の余韻にピクピクと体を痙攣させた。
 ぐったりと前のめりに倒れそうになるバロネッサの体を、篤が抱き寄せる。
「ああ……ご主人様ァ……」
 バロネッサは、うっとりとした声を上げながら、篤の体にもたれかかった。
 篤が、バロネッサの体を撫でさする。
「……ああ、そうだ。さっきの話と、ちょっと関係あるんだけどさ」
 後戯を続けながら、篤が、バロネッサに言った。
「な……なんですの……?」
「今日、桜ちゃんを調教するの、手伝ってくれるかなあ」
 ぬけぬけとした口調で、篤が言う。
「え……?」
「ボク、あんまり女の子に厳しいこと言えないからさあ、バロネッサちゃんだったら、適任だと思うんだけど」
「……どうせ、私はキツい女です」
 拗ねたような顔で、バロネッサが言う。
「ありゃ、気悪くしちゃった?」
 篤が、バロネッサの顔を覗き込む。
「……いいえ」
 しばし間をおいてから、バロネッサが、淡い微笑みを浮かべながら、言う。
「バロネッサは、ご主人様の使い魔ですもの……。便利に使ってくだされば結構です……」
「ありがと、バロネッサちゃん」
 ちゅっ、と篤はバロネッサのうなじにキスをした。



「――そういうわけで、あなたを調教致しますわ。悪く思わないでくださいね」
 どことも知れない闇の中で、バロネッサは、腰に手を当てて、言った。
 壁も、天井も、塗りつぶされたような暗闇に阻まれ、確認することはできない。
 それどころか、床すらも、吸い込まれそうな漆黒だ。
 バロネッサの体は、そんな闇の中で、宙に浮かんでいるようにも見えた。
 どこに光源があるか分からないその暗黒の中で、バロネッサの体は、はっきりと見て取れる。
 そんな不可思議な空間で――桜は、何本もの鎖によって宙吊りにされていた。
 どうしてこうなったのか、きちんと思い出せない。
 篤に誘われ、彼の部屋に入った瞬間、ふっと意識が遠くなり――気が付くと、今のような状態になっていた。
 着ていたはずのワンピースや下着の代わりに、中世の貴婦人がドレスの下にまとったコルセットのような拘束具が、桜の華奢な体を戒めている。
 コルセットは、赤く染められた革製だ。乳房や股間など、肝心な部分は、全く隠れていない。
 手首と足首、そして、膝に、幅広のベルトのようなものが巻き付き、それが、鎖につながっている。
 鎖は、コルセットの左右の脇腹の部分にもつながっていた。
 それらの鎖が、ぎしぎしと軋みながら、桜の体重を支えている。
 両手を上方に上げ、足をはしたなくMの字に開いた姿勢で固定された体は、ほとんど身動きを封じられていた。
 やや上半身が後に倒れているため、シルエットだけを見ると、背もたれを倒した長椅子にだらし無く座っているようにも見える。
 もちろん、桜の体の下には椅子など無く、ただ暗黒がわだかまっているばかりだ。
 そのような格好をとらされながら、桜の顔には、まるで日常の最後の名残のように、メガネがかけられている。
「あ……あなた……バロネッサさん……?」
「ええ、そうですわ」
 震える声で聞いてくる桜に、バロネッサが答える。
 その優美な顔には、どこか酷薄そうな微笑みが浮かんでいた。
「ここは……どこなんですか……? いったいこれはどういう……」
「飲み込みの悪い方ですのね」
 言いながら、バロネッサは、桜に近付いた。
 バロネッサの、ちょうど胸元辺りの高さに、桜の腰がある。
 バロネッサは、無遠慮な手つきで、桜の剥き出しの秘唇に、右手で触れた。
「キャ……!」
「先ほど言いましたでしょう? ご主人様――肥田篤様は、私にあなたの調教を命じられましたの」
「そんな……でも、ここは……」
「ここは、この世の影のような場所……。気の利いた魔法の使い手なら誰でも用意できる閉じた空間ですわ」
 言いながら、バロネッサが、桜のクレヴァスをまさぐる。
「や、やっ……! いやですっ……! そんな、やめて……あくぅ……!」
「あらあら……ちょっと触っただけでびしょ濡れですわよ……。ずいぶんと気分を出されてらっしゃるんですのね」
 声に、明らかな嘲弄の響きを含ませながら、バロネッサが言う。
 彼女の言葉どおり、桜のそこは、早くも透明な蜜で濡れ初めていた。
「抵抗できないようにされてからアソコをいじられるのが、そんなにお気に召したのかしら? 全く、桜さんてば恥ずかしい方」
「イ、イヤぁ……そ、そんなことないですっ……! やめて……!」
 桜が、かぶりを振りながら身をよじる。
 しかし、鎖がギチギチと鳴るだけで、桜の動きは封じられたままだ。
「ふふふ……どんどん溢れてくる……。淫らな牝の匂いがしますわよ」
 くんくんと可愛らしく小鼻を鳴らしてから、バロネッサは意地悪く言った。
「ひ、ひどい……! あ、あううっ……どうしてこんな……あ、あっ、あうっ、あひい……!」
 マゾヒスティックな性感を強制的に高められ、桜が悲鳴を上げる。
 バロネッサは、ますます指遣いを大胆にして、桜の秘部を嬲り続けた。
 白魚のような指が、ピンク色のクレヴァスを抉り、膣口にまで侵入する。
「あうっ、あひいっ……ダメ……ダメです……! そんなにしたら……あああああッ!」
 バロネッサの指によって、膣内の感じる部分を的確にこすられ、桜は白い喉を反らした。
 ぐちゅぐちゅという卑猥な音が響き、溢れる蜜が、バロネッサの手を濡らす。
「あああっ……! そんな……あっ、あっ、あっ、あっ……! 助けて……! 肥田さん、助けてぇっ……!」
 バロネッサは、不意に、手の動きを止めた。
 そして、透明な淫液にまみれた指を膣口から引き抜き、ひらりと右手を宙に舞わせる。
「え……? キャッ!」
 がくん、と桜の膝や足首を戒めるベルトにつながる鎖が、不意に緩んだ。
 しかし、手首や胴体は、そのままだ。
 結果として、桜は、両手を上に掲げたまま、宙で直立するような格好になった。
「ずいぶんと気安くご主人様の名前をお呼びになるんですのね……」
 静かな口調そう言いながら、バロネッサは、桜の背後に回り込んだ。
 その右手には、いつのまにか、鞭のようなものが握られている。
 いや、それは、通常の状態よりもさらに長く伸びた、バロネッサの尻尾だった。
「……私、不愉快ですわ」
「な……なに? どういうことですか……?」
 桜からは、バロネッサの姿がきちんと見えないため、その顔にどんな表情が浮かんでいるのかは分からない。
 だが、バロネッサの声の調子に、何か強い感情を抑えているような響きがあるのに、桜は気付いていた。
「優しくして差し上げようかとも思いましたが、まずは、こちらをご馳走して上げた方がいいようですわね」
「ま、待って……! 待ってください! 私、バロネッサさんが何を言いたいのか分からない……!」
「お黙りなさい!」
 バロネッサが、自らの尻尾を、まさに一本鞭のように振る。
 ――バシッ!
「アアアアアアアアアアアアアアアアアァーッ!」
 突然の激痛と衝撃に、桜は絶叫した。
 桜の剥き出しのヒップに、赤いミミズ腫れが走っている。
 バロネッサは、間を置く事なく、自らの尻尾で桜の尻を連続して打ちすえた。
「アアアッ! キャアアアー! イタイっ! あひっ! ヒイイイイ〜っ! いやああああぁー!」
 バシッ! バシッ! という鋭い音に、桜の悲鳴が重なる。
 下半身を襲う単純で強烈な痛みの連続に、桜は、圧倒されていた。
「あああああ! 許してっ! 許してくださいっ! もう、もうしないでェ! アアアアアア〜っ!」
「今、私は、あなたの調教を任されてるんですのよ。この痛みは、ご主人様の下さる痛みだと思いなさい!」
「ヒッ! ひアアアアアア〜! きひいいいいイ! あっ、あああっ、あひいい! うあああああああああ!」
 生まれて初めて経験する本格的な鞭による責めに、桜の脳が飽和していく。
 理不尽な苦痛が、熱い痺れに変わっていくのを感じながら、桜は涙を溢れさせていた。
「あひいいい! ひああああああ! ああああっ! あああああああ! あああああああああああああ!」
 桜が、鞭を打たれるたびに、思い切り絶叫する。
 もはや、全身に響くこの強烈な感覚が、痛みなのかどうかさえ、桜は判断できなくなっていた。
「…………」
 ようやく、バロネッサは、自らの尻尾を鞭として使うのをやめた。
「はぁー、はぁー、はぁー、はぁー、はぁー、はぁー……」
 桜が、虚ろな瞳を宙に向けながら、大きく喘ぐ。
「……桜さん、あなた、アソコがますます濡れてますわよ」
「え……そ、そんな、こと……」
 桜が、弱々しい声で、抗弁しようとする。
 だが、桜のそこは、バロネッサの言葉どおり、大量の愛液を溢れさせ、太腿の内側を濡らしていた。
「ククククク……ほんとうに恥ずかしい人……。いくらマゾだからって、ほとんど面識の無い私に責められて、こんなふうになっちゃうなんて……」
 バロネッサは、愉快そうに言いながら、赤く染まった桜のヒップを撫で回した。
「あ、あうう、うぐ……あくう……」
 ひりつくような痛みに、桜が声を上げる。
「さあ、次は何をしてあげましょうか……ね!」
 バシッ!
「アヒイイイイイイイイイイイイイイイイ!」
 不意打ちでヒップを叩かれ、桜が体をのけ反らせる。
「あっ、あっ、ああっ、い、いやあああああぁ〜ッ!」
 ちょろちょろちょろちょろちょろ……。
 桜の股間から、愛液とは明らかに異なる、レモンイエローの液体が滴り落ちた。
「あううぅ、と、止まらない……見ないで……見ないで下さい……いやぁ……!」
「――アッハハハハハハハ! 今度はお漏らし? なんて楽しい方ですの、あなたは!」
 バロネッサが、衝撃で失禁してしまった桜を、嘲笑する。
「あああぁぁぁ……は、恥ずかしいぃ……うううぅぅ……」
 愛液と小水で股間から太腿にかけてを濡らしたまま、桜は、嗚咽のような声を漏らした。
 だが、その声には、マゾの悦びに陶酔しているような響きがある。
「いいですわ。そういうことでしたら、全部出させてすっきりさせてあげますわよ」
「あああ……も、もう許してください……」
「だめですわ♪」
 歌うような調子でそう言いながら、バロネッサが、また右手を宙に舞わせた。
 ぎりぎりぎり……と鎖が鳴り、桜の右足のみが、膝で折り畳まれた形で、大きく持ち上げられる。
「あああ……イ、イヤぁ……あううううう……!」
 尿液で濡れた股間を晒しものにされる恥辱と、これからされることに対する恐怖に、桜は声を震わせた。
 だが、鎖は、容赦なく巻き上げられる。
 桜の秘唇と、そして菊門が、剥き出しになった。
 普段は感じることの無い外気の冷たさに、桜のアヌスが、ひくひくと震える。
 バロネッサは、ゆっくりと前に回り込んでから、いつのまにか手に持っていた巨大な注射器のような代物を、桜に見せつけた。
「そ、それは……まさか……!」
「うふふふふっ……」
 バロネッサは含み笑いを漏らすだけだが、それが、シリンダー式の浣腸器であることは、桜にも分かった。
 桜の顔から、血の気が引く。
「本当は、こんなありふれた道具を使うのは気が進まないんですけど……でも、中身は特別製ですから、ご容赦下さいね」
「や、やめてください……! お願い……!」
「だいじょうぶ。キツいのは最初だけですわ」
 そう言いながら、バロネッサが、桜の周囲をゆっくりと巡り、再び背後に立つ。
「暴れてはいけませんわよ……。ここを傷物にしたくはないでしょう?」
 バロネッサが、楽しそうに言いながら、ココア色の桜の肛門に、浣腸器の先端を当てる。
「イ、イヤ……イヤぁ……許してください……」
 桜が、かたかたと体を小さく震わせながら、哀願する。
「いきますわよ……」
 ちろり、と舌で唇を舐めてから、バロネッサが桜のアヌスに浣腸器を差し入れる。
 そして、バロネッサは、まるで焦らすようにそろそろとピストンを操作し、シリンダーの中の薬液を桜の直腸へと注入した。
「あうっ……あううう……うぐ……あ、あ、あ、ああ……はひい……」
「そうそう……そうやって口で呼吸すると、少しは楽ですわよ」
「うああ……イ、イヤぁ……あぐぐぐぐぐ……」
 桜が、苦しげなうめき声をあげながら、歯を食いしばる。
 バロネッサは、中身を最後まで注入したのを確認してから、ゆっくりと浣腸器を抜いた。
「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ、はっ……」
 腹部全体を責め立てる不快な膨満感に、桜が、短いリズムで喘ぐ。
「すぐに効いてきますわよ……」
「あぐうっ!」
 バロネッサの言葉が終わらないうちに、桜は叫んでいた。
「な、何、これっ……! うああああっ……あぐ……くひいいいいい……!」
 これまで感じたことの無いような強烈な便意が、体内で暴れ狂う。
 まるで、腸の中で、不定形の生物が蠢いているような――
 いや、それは、単なる比喩では無かった。
「ああああ……やっ、やああっ……動いてる……お腹の中で、何か動いてるうっ……あうううう! あひいいいいい!」
「あらあら、そんなに大きな声を出して……はしたないですわよ」
 バロネッサが、優しい手つきで、コルセットの上から桜の腹部を撫で回す。
 たったそれだけの刺激で、桜の苦痛はさらに倍増した。
「あぎぎぎぎぎぎっ……! 苦しいっ……! し、死んじゃう……お腹ハレツしちゃいます……あああああああ!」
「そのような心配はご無用ですわ。この子は、聞き分けのいい子ですもの」
 なおも桜の腹を撫で続けながら、バロネッサは言った。
「ただ、もう少し育ってからでないと、外には出たがらないでしょうけど……ね」
「あうっ……! うああああああ! な、何っ……? こ、こんなの……あひっ! ひぎいいいいいいいい!」
 体の中で何かが動く感覚は、ますます激しいものになっていく。
 全身に冷たい脂汗が浮かび、圧迫された膀胱から、びゅっ、びゅっ、と断続的に尿がほとばしる。
「あああああああ……し、死んじゃう……死んじゃうう……! あー! あー! あー! あー! あー! あー!」
 身も世も無いような悲鳴を上げながら、桜は、拘束された体を悶えさせた。
 桜の体が無様に揺れ、がきがきと鎖が鳴る。
「――いいですわ。よく頑張りましたわね」
 口から涎を噴きこぼし、失神寸前にまで追い込まれた桜に、バロネッサが言った。
「あ――あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
 すさまじい破裂音とともに、褐色の塊が、桜のアヌスから迸る。
 それは、ずるずると桜の直腸をこすりながら、途切れる事なく、外へ外へと溢れ出て行った。
 桜の意思による排泄ではない。
 ――彼女の肛門から這い出るそれは、生きて、そして動いている。
「はぎいいいいいいいいいいいい! うあああっ! あっ! あっ! あっ! あああああああ〜!」
「ククククククク……あなたのお腹の中のものを、かりそめの命を与えてみましたの……。たまらない気持ちよさでしょう?」
「あひいいいいいい〜! あっ! あああっ! うあああああ! くひいいいいいいいい〜! イ、イ、イ、イくううううう〜!」
 全身をピンク色に染め、秘唇から潮を噴きながら、桜が絶叫し続ける。
 樹脂状に固まった排泄物が、ぞわぞわと動きながら直腸粘膜をこそぐようにくぐり抜け、噴出する。
 体が裏返るような変態的な快楽を強制的に味わわされながら、桜は、ビクビクと体を痙攣させた。
「あーイク! またイクうっ! お尻で――お尻でイきます! イク! イク! イク! イク! イク! イクーっ!」
 止まることの無い暴力的な快感に、桜が叫び声を上げる。
 実に一分以上にも及ぶ長い長い排泄が終わるまで、桜は、連続してアヌスでの絶頂を極め続けた。
 ずるんっ――と、まるで大蛇のような姿をとった桜の排泄物だったモノが、とうとう全身を現した。
 それが、うねうねと長大な体をくねらせながら、床を這い、いずこか闇の中へと消えていく。
「はぁ――はぁ――はぁ――はぁ――はぁ――はぁ――はぁ――」
「ふふふふふふ……可愛かったですわよ……」
 バロネッサが、目元を妖しく染めながら、言った。
 そして、またもや右手をひらりと舞わせる。
 ぎりぎりぎりぎり……。
「あ……あうぅ……」
 桜の右足だけでなく、左足も、鎖によって持ち上げられる。
 桜は、ぐったりと体を弛緩させ、されるがままだ。
 結局、桜は、最初と同じような、脚をMの字に開き、腰を突き出すような格好にさせられた。
 ただし、最初よりは、腰の高さが下がっている。ちょうど、バロネッサの臍の高さと同じくらいだ。
 さらには、体がより後方に倒れているため、まだ収縮しきらない桜のアヌスが、さらけ出されている。
「――バロネッサちゃん、お疲れ様」
 と、不意に、バロネッサの背後の闇の中から、ブリーフにタックトップという姿の篤が姿を現した。
 まるで、暗幕の影から現れたかのような、唐突な登場だ。
「あ……」
 桜が、メガネの奥のぼんやりとした瞳を、篤に向ける。
「桜ちゃん、タイヘンだったね。でも、ボク、ものすごく興奮しちゃったよ」
「い、いや……恥ずかしいです……」
 桜は、頬を紅く染めながら、目を逸らした。
「やっぱ、バロネッサちゃんて本当は女王様キャラなんだね。ぞくぞくしちゃった」
「そんな……私は、ご主人様の代わりをお勤めしただけですわ」
 はにかむような笑顔で、バロネッサが篤に言う。
「ほら、桜さん……本物のご主人様がいらっしゃいましたわよ。お願いすることがあるでしょう?」
 バロネッサは、桜の方に向き直り、そう声をかけた。
「え……?」
 桜が、一瞬きょとんとした表情を見せる。
「鈍い方ですのね……。私が、どうしてあなたのお尻の中を清めたのか分かりませんの?」
「あ……そ、それは……」
 桜は、そっと、篤の下半身に視線を移した。
 篤のブリーフの中のものは、すでに、布地を突き破らんばかりの勢いで勃起している。
「さあ……きちんとご主人様にアナルセックスをおねだりなさい。さっきより、もっと気持ちいいかもしれませんわよ?」
「ああっ……」
 桜は、再び篤のほうを向いて、熱い吐息をついた。
 その黒い瞳は、すでに、変態的な欲情に潤んでいる。
「あ……あの……お願いです……篤さん……いえ、ご主人様……私のお尻、犯してください……。アナルで……肛門で、セックス、してください……」
 桜が、淡いピンク色の唇を震わせながら、言う。
「うひひひひ……やっぱバロネッサちゃんに調教を任せてみて正解だったなあ」
 篤が、ブリーフを脱ぎ捨て、反り返った剛直を露わにしながら、言う。
「――光栄ですわ」
 そう言いながら、バロネッサは、ほんの短い時間だけ、篤のペニスに複雑な視線を向けた。
 篤が、宙吊りのままの桜の腰を抱え、引き寄せる。
 そして、先ほどから止め処もなく溢れてる桜の愛液を、そのすぐ下のアヌスと、自らのペニスに塗りこめた。
「さあ、いくよ……」
「はい……」
 肛虐への期待と、わずかな不安に彩られた声で、桜が答える。
 篤は、片手でペニスを支え、ゆっくりと腰を進ませた。
「あ、あううう……うぐ……あくう……」
「――桜さん、おトイレでいきむようにしてごらんなさい」
 篤の巨根に苦しげな声をあげる桜に、バロネッサがアドバイスする。
「は、はい……う、ううんっ……」
「ああ、すごい……入るよ……桜ちゃんのお尻に入っちゃう……」
 赤黒い亀頭が、菊門の皺を伸ばすようにして、押し広げ、侵入しようとする。
 そして、とうとう、一番太い部分が、肉の門を通過した。
「あ、あ、あ、あ……あうううううう……!」
「くはっ……き、きっつい……!」
 排泄行為とは逆方向の不自然な快楽に桜が悲鳴を上げ、凄まじいばかりの括約筋の締め付けに篤が声をあげる。
 肉棒は、桜の直腸を意外なほどのスムーズさで進み、とうとう、根元まで侵入してしまった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……す、すごいです……んあああああ……」
「うぐぐ……き、気持ちいい?」
「は……はい……きついけど、気持ちいいです……あふう……」
「動いても大丈夫かな?」
「どうぞ……動いてください……。私のお尻で気持ちよくなってください……」
「うん、分かったよ」
 篤が、ゆったりとしたリズムで、抽送を始める。
「あ……あうう……うくう……あぐぐ……ああっ……あはぁっ……ああああっ……」
 篤の腰の動きに合わせて、桜が、喘ぎ声を上げる。
 丸く押し広げられたアヌスを肉竿でこすられる変則的な快感に、桜は、すっかり陶酔してしまっていた。
「ふひひ……もうお尻で感じてるんだね……。これもバロネッサちゃんが仕込んでくれた成果だね」
「ハ、ハイ……ああン……バロネッサさんのおかげですゥ……ハァ、ハァ……さ、桜のお尻を躾けてくれて……あうっ……ありがとう、ございまひたァ……はひいいいィ……」
「…………」
 呂律が怪しくなってきた桜にそう言われ、バロネッサが、複雑な表情を浮かべる。
 そんなバロネッサの様子に、篤は、目ざとく気付いていた。
「バロネッサちゃん」
「は、はい……!」
「――ボクのお尻、舐めてくれるかな?」
「えっ……」
 しばし、バロネッサが絶句する。
「やっぱり、桜ちゃんに見られながらそんなことするのはイヤかな?」
 意地の悪い口調で、篤が言った。
「い、いえ……そんなことは……。ご命令をいただければ、私、いつでもご主人様の快楽のためにご奉仕致しますわ」
「うん、じゃあ、お願いするね」
 篤が、腰の動きを止め、足をさらに開く。
「分かりました……」
 バロネッサは、小さく肯き、篤の背後にひざまずいた。
「し……失礼します……」
 バロネッサが、小さな手で篤の尻を左右に割り、そこに美麗な顔を埋める。
「おおっ……キモチイイ〜」
 バロネッサのピンク色の舌が肛門に触れた瞬間、びくりと篤の巨体が震える。
 バロネッサは、屈辱に酔ったような表情で、夢中になって篤の肛門を舐めしゃぶった。
「んむ……ちゅぶぶ、んむ……はふう……ああ……ご主人様のお尻……美味しいですの……んっ……んちゅ……ちゅむむむ……」
「あああ、すっごくいいよ、バロネッサちゃん……! 中に入ってくる……くはあ……」
 だらしなく表情を緩めながら、篤は、腰の動きを再開させた。
 バロネッサが、頭を前後させながら、篤の肛門を追いかける。
「あうう……あひい……はひい……すごいですゥ……ああン、あうう、あふ……はひいいいい〜……!」
 アナル舐めによって一回り大きくなったペニスに直腸を蹂躙され、桜が、とろけるような声を上げる。
「ふふふ……桜ちゃん、バロネッサちゃんは、ホントはこんなふーに可愛い女の子なんだよ……。だから、あんまり怖がらないであげてね」
「ああぁン……こわがるだなんて……私、バロネッサさんが羨ましいですゥ……あああン……わ、私も、ご主人様のお尻、お舐めしたいです……はふうン……!」
「桜ちゃん、いい子だね……このすぐあとで、バロネッサちゃんともセックスするから、その時、ボクのアナル舐めてね」
「はい、はい……! ああ、嬉しいですゥ……気持ちよくて、嬉しくて……桜、しあわせれすう……くひいいいい〜……!」
 口元から涎を垂らしながら、桜は、アナルセックスの快楽に浸りきる。
「ちゅむ、ちゅぶぶ、んちゅう……ああン……ご主人様のお尻、どんどん汗の匂いがきつくなって……はふう……あむ、ちゅば、ちゅば、ちゅぶぶ……」
 バロネッサも、顔に巨大な尻をこすりつけられながら、白痴じみた恍惚顔で喘いでいる。
「ううううう……も、もう出ちゃいそうだ……はぁ、はぁ……もっと強く動かすよ……!」
「ああン! お、お願いしますっ……! 桜のお尻、ご主人様のおっきなオチンチンで壊してください……! 肛門マンコめちゃくちゃにしてくださいっ……! あああああああああ!」
 宣言どおり、激しい動きでアヌスを貫かれ、桜が歓喜の悲鳴を上げる。
「あひいいいいい! すごいっ! すごいですう! あああ! ひああああああ〜! お尻、お尻めくれちゃうう〜! ひあああああああああああ〜!」
「うううっ、すっごい締め付け……チンポ千切れそう……!」
 篤は、動物のように喘ぎながら、さらに腰の動きを力強いものにしていった。
 鮮烈な締め付けが、篤のシャフトを容赦なく扱き、精液を搾り取ろうとする。
「あひいいい! イクっ! イっちゃううっ! お尻イク! イク! イク! イク! イク〜!」
「あああああ、出すよ、出すよっ……桜ちゃんのケツ穴に……うううう、うああああああっ!」
 篤は、宙吊りになっている桜の体を引き寄せ、根元までペニスを直腸に侵入させた。
 そのまま、桜の腸内に、大量の精液を迸らせる。
「あああああああああああああああああああああ〜っ! あ、熱いぃ〜! イキますっ! またお尻イキますう! イっちゃう! イ、イ、イ、イグううううううう〜!」
「ちゅぶぶ、んちゅ、んちゅちゅ、れろろろろ……ちゅむ! ちゅぶぶ! んちゅ! むちゅう〜っ!」
「うああっ、ああっ、あううう、うはああああああ……!」
 射精している間もバロネッサに肛門の奥を激しく舐められ、篤は、大きく声を上げた。
 桜の肛門に締め付けられているペニスが、びくびくと律動し、スペルマを放ち続ける。
 篤は、しばらくの間、射精の余韻を堪能してから、ゆっくりとペニスを引き抜いた。
「あ、うううううン……」
 桜のアヌスから、大量の精液が、だらだらと溢れ出る。
「あああン……漏れちゃう……ザーメンウンチ漏れちゃってますうゥ……はわあぁ……き、きもちいひいぃ……」
 奇妙に幼い声でそう言ってから、桜は、ぐったりと体を弛緩させた。



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