あとがき
ようやく、ようやく、ようやく、『Night Walkers』三部作が完結いたしました〜。
長かったです〜(本音)。
こんなにも長く、そしてHシーンの少ない(笑)お話に最後までお付き合いくださった皆様、有り難うございます!
そして、各キャラクターへの応援、本当に嬉しかったです。ミアは、鷹斗は、綺羅は、夕子は、緑郎は――主役も敵役も善玉も悪玉も有象も無象も、こいつら本当に幸せ者でございます。
さて、『夜行/百鬼』のあとがきで暴露しましたとおり、このお話は『月姫』に大いにインスパイアを受けて書きました。
と言いますとちょっとカッコつけてるんですが、要するに「アルクェイドのトゥルーエンドで年甲斐もなくボロボロ泣いてしまった自分自身に決着をつける!」という、読者様にとってはムチャクチャどーでもいい理由で書き始められたのがこれだったりします。
もっと言うんでしたら「アルクェイドに是が非でも俺(つまり志貴くん)の血を吸わせてやるぜゴルァ!」という気持ちですね。
いや、そりゃあ、アルクが志貴の血を吸っちゃったり、さっちんが日の当たるヒロインになっちゃったり、秋葉が巨乳になっちゃったりしたら、『月姫』というお話は終わってしまいますです。(シエル先輩だったら何やっても許す。)
でも、自分の中で『月姫』を終わらせるには、アルクに志貴の血を吸わせる代わりに、ミアに鷹斗の血を吸わせるしかなかったわけで。
うーん、『月姫』を知らない読者様には本当にワケワカラナイ話でしたね。スイマセン(汗)。
ところで、お気付きかと思いますが、このシリーズ、一人称と三人称のパートを交互に展開させて書いたものです。
こうすることで、いろいろと物語内のことを説明できて楽だろうと思ったんですが……きちんと時間軸に沿って話を構成するのにえらいこと苦労してしまいましたです。
長いお話で実験をするもんじゃないなあ、と痛感いたしました。
実験と言えば、ミアや鷹斗みたいなキャラを主人公にするのも、自分にとっては実験でした。
大冒険のつもりで、海のものとも山のものとも知れぬ役者さんを抜擢したみたいな感じでありまして。
天然系のヒロインと熱血系の主人公だったら、もーちょっと楽に話を書けたのかな、とか、書いてる最中にふと思っちゃったりしました。
でも、これはこれで楽しい経験でしたー。一応、きちんと完結いたしましたし。
例によって“迷”脇役である萌木緑郎に展開を随分助けてもらっちゃいましたけど……。あと、修三師匠も、書いてて楽しかったです。
いつかは修三師匠とその奥さんの馴れ初め(死語)なんかを書きたいなあ、と思うんですが……いつになりますやら。
とりあえず、次は、原点に返って烈しくエロい話を書きたいと思います(って毎回言ってるよ〜)。
とまあ、そういうわけで、『Night Walkers』は終わりました。
番外編もいろいろと書くかと思いますが、吸血鬼であるミアと、人間である鷹斗、この二人の物語は、終わってしまいました。
「吸血鬼と人間」との間の恋には、いろいろな結末があるかと思いますが、私が好きなのは、間違いなくこういう結末です。
いろいろ至らない点の多い(長いからホント多いんだ、これが……)お話ではありましたが、それでも、このエンディングに私自身は満足しています。満足しても慢心してはいけない、と自戒しつつ。
また、読者の皆様方が、どこか一つでも満足の行くシーンを見つけていただければ、幸いであります。
そして、機会がありましたらまたお付き合いくださると嬉しいです。
ではでは。