2016年9月26日(月)

「さっき“成績優秀”って打とうとしたらミスタッチして“精液収集”になってしまった」
「…………」
「…………」
「……それだけですか?」
「……それだけ」

2016年9月20日(火)

「“争いは人間の本能なので恒久平和はけして実現できない”っていう主張をする人がいるけどさ」
「いますね」
「遺伝子操作なり何なりで、文明を維持させる最低限度まで闘争本能を減衰させるみたいな方法で恒久平和は訪れないかな」
「遺伝子操作したら人間じゃなくなっちゃうんじゃないですか?」
「じゃあ、闘争本能を減衰する薬を義務的に服用させるでもいいや」
「そういうのを義務化するのはどうなんでしょう? 人の自由を著しく阻害することになるんじゃないでしょうか」
「確かに“文明を維持させる最低限度の闘争本能”なるものが仮定の概念なんで、よくあるディストピアSFみたいな話に聞こえるかもね。だけど、もしそれがきちんと設定できれば予防接種みたいなものと考えることもできると思うんだよね。伝染病に罹患する自由があるはずだから予防接種は受けません――なんていう理屈は通らないでしょ? 人間が社会的生物である以上、自由と公益はどうしても天秤にかけられるものだからさ」
「つまり、全ての人が闘争本能抑制剤を服用してゆる~い性格になることで恒久平和が実現できる社会がもしあったら、その薬を飲むことが義務化されてもやむを得ないんじゃないか、ってことですか?」
「そんな感じ。結論じゃなくて問題提起だけどね」
「具体的な実例とかが無いんでお話が広がらないような……」
「まあ実際に無いものを元にあれこれ言ってもSF与太話にしかならないんだけど、オレってSF与太話が好きなんだよねー。あと、昔から本能とかいう遺伝子的経験則をあんまり信用してないんで、“本能こそ侵すべからざる人間の本質”みたいな言説があんま好きじゃないのよ。人は本能を飼いならし、時に欺かなくちゃいけないと思うんでね」
「でも、本能の否定ってご主人様のお仕事の全否定になりません?」
「イヤイヤイヤイヤ、ポルノグラフィーこそ本能をうまく飼いならし、欺く手段だぞ」

2016年9月19日(月)

「劇場アニメ『聲の形』、すごくクオリティ高そうだし原作も好きなんだけど、鑑賞中にボロ泣きしそうで観に行くのに躊躇してしまう」
「涙もろ過ぎません?」
「最近、深夜アニメのちょっとした感動シーンでも目頭が熱くなるかんねー。あと、原作読んでるんで“ネットでネタバレされる前に観に行かなくちゃ!”という動機が発生しないのも要因になってるんだよねー」

2016年9月13日(火)

「“弄る”とか“擦る”とか“拙い”とか、ルビが無いと二通り以上の読み方がある漢字は困るなあ」
「えーと、“いじる/まさぐる”、“こする/する”、“つたない/まずい”ですか?」
「そう。どれもけっこうエロテキストに使いたい漢字なんで余計に困る。まあ、ひらがな使っちゃうけど」
「“拙”っていう字、言うほど使います?」
「経験の乏しい女の子の初々しいフェラを描写する時に使う」

2016年9月10日(土)

「前から友達に薦められていたんだけど薦められてすぐ読むのはシャクだなあと思ってAmazonのほしい物リストに突っ込んで放置していた『バーナード嬢曰く。』の第1巻と第2巻をKindleで読んだんだ」
「ご主人様のメンタリティーはめんどっちいですねえ」
「そうなんだよ。それはそれとして普通に面白かったな。最初は“読書家なりたがり”のあるある話として楽しんでたんだけど、途中からは微量な青春モノ要素がすごく心地よくなった。本好きの主人公たちが少しずつ友達になっていく感じがよかったよ」
「ところで、ご主人様も“読書家なりたがり”なところありますよね。本の内容より、その本を読んだ自分の方に比重を置いちゃうとことか」
「うん、そういう意味で主人公のバーナード嬢にけっこう共感してしまった。でも、最近の自分はあんまり本読んでないし、“元・読書家なりたがり”っていう方が正確なんだよなー」

2016年9月4日(日)

「友達にインド料理屋さんに連れて行ってもらって久し振りにインド風のカレーを食べたんだけどさ」
「はい」
「警戒して甘口を頼んだら想定以上に甘口だったんで、カレーを食べてる感じがしなかった」
「確か、辛いのを食べると汗かいちゃうんでしたっけ?」
「それもあるし、インド風カレーっていうと物凄く辛いのを出されるんじゃないかっていう思い込みがあるんだよねー。たいていは杞憂に終わるんだけどね」
「そういものですか」
「考えてみれば、これって子供の頃に誰かから教わった“インドのカレーは日本のカレーの比じゃないくらいに辛い”っていう情報によるものだと思う。小さい時期にされた脅しって地味に心に残っちゃうんだよねー」